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ソニック・ソルーションズ、定番CD/DVDライティングソフトの最新版『Easy Media Creator 8』を12月9日に発売!

2005年11月23日 21時50分更新

文● 編集部 小西利明

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通常版パッケージ アップグレード版パッケージ
通常版パッケージアップグレード版パッケージ
『Easy Media Creator 8』

ソニック・ソルーションズ(株)は22日、CD/DVDライティングソフトの新製品『Easy Media Creator 8』を12月9日に発売すると発表した。価格は通常版が1万2500円、アップグレード版が1万円。対応OSはWindows XP Home Edition/Professional/Media Center Edition/x64 Edition/Windows 2000(SP4)以降である。

同社は元々はプロフェッショナル向けの映像制作システムを手がけていたが、2004年8月に米ロキシオ社からコンシューマーソフトウェア部門を買収し、ロキシオの看板ソフトウェアである“Easy CD Creator”シリーズを自社製品に加えた。Easy CD CreatorシリーズはCDライティングソフトの定番としてスタートし、現在では“Easy Media Creator”シリーズに名を変え、CD/DVDライティングソフトに加えて、DVD/ビデオ/オーディオ/静止画の編集からメディアサーバーソフトまでを含む、統合マルチメディアソフトに変貌している。

新製品であるEasy Media Creator 8には多彩な機能が搭載されているが、要点となる変更点は以下のとおり。

インターフェースの変更でより使いやすく
ホームメニューから多彩な機能にアクセスしやすくデザイン。コンパクトな表示に切り替える“ミニモード”も用意。
複数ドライブを使った同時書き込み
パソコンに複数台の光ドライブが搭載されている場合、1枚のCD/DVDに収まらないファイルを書き込むときに、複数台を同時に使用して書き込みを行ない、作業時間を短縮可能。
HDVキャプチャーや16:9サイズのDVD作成に対応
DVD作成機能が、4:3だけでなく16:9のワイド画面サイズにも対応。またHDV形式の映像を取り込んで、DVDビデオやDivX HD、WMV HDなどを作成可能。
50時間分もの音楽を収録できる音楽専用DVD作成機能
MP3やWMAなどを、DVDビデオに収録して、連続再生可能な音楽専用DVDを作成できる(DVD-Audioではない)。
ネットワーク経由での静止画共有機能
ピアツーピア方式で、送信者のパソコン内の静止画を、ネットワーク経由で他のユーザーに公開するサーバーソフトを用意。またLAN内のパソコンやUPnP対応機器にアクセスして、ビデオや静止画、音楽などをネットワーク経由で再生も可能。
Easy Media Creator 8のフロントエンドである『Roxio Creator 8 Suite Home』。ここから使いたい機能を簡単に選べる
Easy Media Creator 8のフロントエンドである『Roxio Creator 8 Suite Home』。ここから使いたい機能を簡単に選べる

Easy Media Creator 8では、CD/DVDライティングソフト『Roxio Creator Classic』を中核として、CD/DVD書き込み、DVDオーサリング、DVDコピー(コピープロテクトされたDVDは複製不可)など、50もの機能が複数のソフトウェアで実現されている。全体のフロントエンドとなる『Roxio Creator 8 Suite Home』からは、使いたいアプリケーションを目的別に選べるようになっていて、ユーザーが迷いにくい設計となっている。

Creator ClassicではDVD±R/RWや2層式のDVD±Rへの記録が可能。DVDオーサリングを行なう『MyDVD 8』など一部ソフトは、2層式メディアではDVD+R DLにのみ対応するが、この場合も一旦HDD内に“VIDEO_TS”フォルダーなどで書き出して、それをCreator ClassicでDVD-R DLに書き込むことができるので、事実上対応メディアの制限はないようだ。複数ドライブを使用した同時書き込み機能は、Creator Classicだけでなく、ディスクコピーツールである『Disc Copier』などでも利用できる。

中核となるCD/DVDライティングソフト『Roxio Creator Classic』。写真は複数の記録型DVDドライブを搭載したパソコンで、同時書き込みを実行しようとする様子。2台のドライブがターゲットとして選ばれている
中核となるCD/DVDライティングソフト『Roxio Creator Classic』。写真は複数の記録型DVDドライブを搭載したパソコンで、同時書き込みを実行しようとする様子。2台のドライブがターゲットとして選ばれている

売りの機能である音楽専用DVD作成機能『Music Disc Creator』は、MP3やWMAなどパソコン内に蓄積された音楽データを、DVDビデオのオーディオ形式であるDolby Digitalに変換して、DVDビデオに記録することができる。単純に先頭から連続再生するだけでなく、曲名順やアーティスト順、アルバム順といった再生も可能だ。1枚のDVDに最大で50時間分もの音楽が収録可能とのことで、たとえばカーナビのDVDドライブに1枚の音楽専用DVDを入れておいて、カーナビをジュークボックス的に使えるという用途が示された。

『Music Disc Creator』で、音楽専用DVDを作成している様子。ちなみに曲名やアーティスト名などの情報は、オンライン音楽データベースCDDBから取得している
『Music Disc Creator』で、音楽専用DVDを作成している様子。ちなみに曲名やアーティスト名などの情報は、オンライン音楽データベースCDDBから取得している
音楽専用DVDのメニュー画面サンプル。曲名やアーティスト名などで任意の音楽を選べる アーティスト名を選択した画面。同じアーティストの曲だけがリストアップされているのが分かる
音楽専用DVDのメニュー画面サンプル。曲名やアーティスト名などで任意の音楽を選べるアーティスト名を選択した画面。同じアーティストの曲だけがリストアップされているのが分かる

また静止画共有機能は、統合メディア管理ツール『Media Manager』の“Live Share機能”として実装されている。これは外部に公開するパソコンから電子メールを公開相手に送り、相手はメールにあるURLをクリックすることで、公開元のIPアドレスなどを知らなくても簡単に公開元のパソコン内に保存された写真を閲覧できるものだ。残念ながらルーター越えは考慮されていないため、公開元のパソコンがルーターの内側でプライベートIPアドレスを振られている場合などは、そのままでは利用できない。この点は改善を期待したい。

そのほかにも、HDVキャプチャーやDivX HD/WMV HDの編集が可能なビデオ編集ソフト『VideoWave 8』や画像編集ソフト『PhotoSuite 8』、音楽録音ソフト『RecordNow』、LightScribeにも対応したCD/DVDラベル印刷ソフト『Label Creator』など、多彩なソフトウェアが収録されている。

製品パッケージには通常版とアップグレード版があり、アップグレード対象となるソフトは以下のとおり。

     
  • Easy CD Creator Lite/スタンダード版およびデラックス版(3.x/4.x)/ベーシック版およびプラチナム版(5.x)
  •  
  • Easy CD&DVD Creator 6.x/7.x/ベーシック版(6.x)
  •  
  • Easy Media Creator 7.x/ベーシック版(7.x)
  •  
  • Sonic RecordNow!シリーズ

次世代DVDの再生・作成環境にも言及

ソニック・ソルーションズ 代表取締役の照井公基氏
ソニック・ソルーションズ 代表取締役の照井公基氏

Easy Media Creator 8の発表会では、同社代表取締役の照井公基(てるい こうき)氏により、同社の次世代DVD環境に対する取り組みも説明された。照井氏はHD DVD陣営とBlu-rayディスク(BD)陣営による覇権争いについて、同社はどちらとも中立な立場を取り、どちらの企画にも対応したオーサリング/再生ソフトウェアを提供すると述べた。

次世代DVDはどちらも、現行DVDよりインタラクティブ性に飛んだ機能や、ネットワーク経由でのコンテンツ更新などの機能を備えるとして、プロフェッショナル向け制作環境にノウハウのある自社の優位性をアピールした。また発表会場では、次世代DVDに対応予定のライティングソフトのデモも披露された。さらに今後の次世代DVDへの対応ロードマップも披露された。12月には記録型BDへのデータライティングを実現する“RDMS(Roxio Digital Media Studio)”を提供開始するほか、2006年1月頃には、著作権保護機能のかかっていないBDをパソコン上で再生する“CinePlayer 3.0”を、2006年4月頃には、BDへのデータ記録を行なう“Easy Media Creator 8 for BD”や著作権保護機能のないBDビデオのオーサリングを行なう“MyDVD 8 for BD”を提供するという。

ソニック・ソルーションズの次世代DVD対応スケジュール。記録型ドライブの登場が近いBD関連のプロダクトが多く並んでいる。しかし著作権保護を施された次世代DVDへの対応は、現状のWindows XPでは難しいようだ。場合によっては、Windows Vistaとセキュリティー技術“NGSCB”に対応したパソコンが必要になるかもしれない
ソニック・ソルーションズの次世代DVD対応スケジュール。記録型ドライブの登場が近いBD関連のプロダクトが多く並んでいる。しかし著作権保護を施された次世代DVDへの対応は、現状のWindows XPでは難しいようだ。場合によっては、Windows Vistaとセキュリティー技術“NGSCB”に対応したパソコンが必要になるかもしれない

一方で記録型HD DVDへの対応については、ドライブ側のリリーススケジュールが確定していないため、スケジュールについては明言されなかった。さらにパソコン上で著作権保護が施された次世代DVDビデオを再生/編集するソフトウェアの提供時期については、次世代Windowsである『Windows Vista』によって、セキュアなソフトウェア再生環境が実現できなければ難しいとして、2006年9月以降のWindow Vistaの登場とタイミングを合わせていくという見解が述べられた。

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