それでは最近のニュースから、デジタル放送対応TVとデジタル放送レコーダーの話題をピックアップしていこう。なおCEATEC JAPAN 2005の記事を集めた特設ページにも、関連するニュースが掲載されているので、そちらも参照していただきたい。
液晶TVはフルHD対応が当たり前！
2005年後半に登場したデジタル放送チューナー内蔵の液晶TVは、そのほとんが一気にフルHD対応へと進んだ。37インチワイド以上のパネルを備える液晶TVは、もはやフルHDではないほうが珍しいくらいだ。
 | 世界最大級の65インチワイド液晶パネルを採用したフルHD 液晶TV『LC-65GE1』 |
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先鞭を付ける形になったのが、液晶TV最大手であるシャープ(株)が、6月に発表した“AQUOS G”シリーズの新製品である。この時シャープは、世界最大級の65インチ フルHD対応液晶パネルを搭載した『LC-65GE1』を発表し、注目を集めた。パネルサイズだけでなく、バックライトの蛍光体に、赤/緑/青の3色に加えて“真紅”の蛍光体も備えた“4波長バックライト”を開発し、色再現性をNTSC比で約79％に高めるなどの特長も備えている。ただし価格はなんと168万円！ さすがに価格も最大級といったところか。
シャープでは9月にも、57インチの『LC-57GE2』と37インチの『LC-37GE2』の2製品を発表。65インチと同時に発表した45インチの『LC-45GE2』と合わせて、37～65インチまでの4種類のパネルサイズすべてでフルHD対応製品を揃えたことになる。
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| 37インチワイドの『LC-37GE2』(54万6000円)と、45インチワイドの『LC-45GE2』(69万3000円)。どちらもフルHD対応だ |
親しまれた“WEGA(ベガ)”のブランドを捨てて、新たなデジタル放送対応TVブランド“BRAVIA(ブラビア)”を立ち上げ、TV事業の巻き返しを図るのがソニー(株)だ。9月に行なわれたBRAVIA立ち上げ時の発表会では、韓国サムスン電子社との合弁企業で開発した液晶パネル、通称“ソニーパネル”を搭載した液晶TV 3シリーズ、液晶リアプロジェクションTV(以下リアプロTV)1シリーズの計4シリーズ、8製品を一挙に発表した。その中でも、BRAVIA Xシリーズの2製品、46インチワイドの『KDL-46X1000』と40インチの『KDL-40X1000』がフルHD解像度に対応した液晶パネルを搭載する製品だ。こちらも色再現域をNTSC比約91％に高めたバックライト“ライブカラークリエーション”の採用などによる、色の高画質化をアピールしている。
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| ソニーがTV事業再生を担う“BRAVIA”シリーズのフルHD対応液晶TV“Xシリーズ” |
(株)東芝もフルHD対応の液晶TVに力を入れている。CEATEC JAPAN 2005直前に、HDD/DVDレコーダーと同時に発表された液晶TVブランド“液晶beautiful face”の新製品“Z1000”シリーズでは、4機種中47インチ、42インチ、37インチの3製品がフルHDに対応している。Z1000シリーズの大きな特長は、地上/BS/110度CS対応のデジタル放送チューナーを2基内蔵していて、デジタル放送を同時に2番組視聴できる“ダブルウィンドウ”機能にある。LAN端子を搭載し、光ブロードバンド放送“4th MEDIA”に視聴やウェブブラウズにも対応するなど、多機能な製品となっているのも魅力だ。
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| デジタル放送2番組同時表示など、多彩な機能を備える“液晶beautiful face”の47インチワイドモデル『47Z1000』 |
このほかにも、三洋電機(株)のフルHD対応液晶TV“CAPUJO(カプージョ)”『LCD-37HD6(S)』(37インチワイド)も発表されている。また液晶TVではなくディスプレーだが、(株)ナナオは24.1インチワイドでフルHDの表示も可能な液晶ディスプレー『EIZO FlexScan S2410W』を発表している。ナナオはこのほかにもフルHD対応ではないが、リビング向けとしては比較的コンパクトな26インチワイドのデジタル放送対応液晶TVを発表している。
