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キヤノン、無線LAN機能を内蔵したデジタルカメラ『IXY DIGITAL WIRELESS』を12月上旬に発売

2005年10月25日 13時49分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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キヤノン(株)とキヤノン販売(株)は25日、IEEE 802.11b規格に準拠した無線LAN機能を内蔵するコンパクトデジタルカメラ『IXY DIGITAL WIRELESS(イクシ デジタル ワイヤレス)』を12月上旬に発売すると発表した。価格はオープンプライスで、編集部による予想実売価格は5万円前後。製品には、ダイレクトプリントの統一規格“PictBridge”対応プリンターのUSBポートに接続して、ワイヤレスでのダイレクトプリントを実現するUSB無線LANアダプター『WA-1』(※1)とWA-1専用ACアダプター(キヤノン製の“SELPHY(セルフィー)”シリーズではパスパワー動作が可能だが、“PIXUS(ピクサス)”シリーズなどでは給電が必要とのこと)が付属する。

※1 PictBridge対応プリンターであっても、キヤノン製以外のプリンターでは正常に動作しない場合があるとのこと

『IXY DIGITAL WIRELESS』
『IXY DIGITAL WIRELESS』

IXY DIGITAL WIRELESSは、有効画素数500万画素の『IXY DIGITAL 60』(今年8月発表)をベースに、無線LAN機能を新たに内蔵して液晶ディスプレーを2インチ(IXY DIGITAL 60は2.5インチ)に変更した、コンパクトデジタルカメラ。サイズは一回り小さくなったが、画素数は約11万8000画素と高精細で(IXY DIGITAL 60は約11万5000画素)、静止画/動画などの撮影モードはIXY DIGITAL 60に準ずる。本体サイズは無線LANモジュールを内蔵したため、横幅が13mmほど大きい幅99.0×奥行き22.0×高さ54.5mmだが、重量はIXY DIGITAL 60より10g軽い約130gとなる。

IXY DIGITAL WIRELESSを縦置きにしたところ IXY DIGITAL WIRELESSの背面
IXY DIGITAL WIRELESSを縦置きにしたところIXY DIGITAL WIRELESSの背面

無線LAN機能を内蔵した理由について同社では、“撮った写真をすぐ見たい。プリントアウトしたいという需要が高まっている。そのためにケーブルをつなぐ手間ももどかしく、より簡単・手軽なダイレクトプリントが望まれている”ため、と説明する。IXY DIGITAL WIRELESSでは、カメラ本体に無線LANモジュールを内蔵したほか、PictBridge対応プリンターのUSB端子に接続するUSB無線LANアダプター(一部機種を除き、付属ACアダプターによる給電が必要)がパッケージに同梱され、最初に無線LAN接続のための初期設定を行なえば、その後は撮影した画像を“撮ったそばからダイレクトプリント”することもできるという。ちなみに、500万画素(2592×1944ドット)で撮影した画像の場合、転送にかかる時間は1枚あたり約6秒(別途印刷時間が必要)。

IXY DIGITAL WIRELESSのパッケージ構成品
IXY DIGITAL WIRELESSのパッケージ構成品

無線LAN機能はいずれもIEEE 802.11b規格だが、カメラ本体とUSB無線LANアダプターでは機能が異なる。カメラ本体は、機器同士を1対1で接続する“アドホックモード”、および無線LAN対応ブロードバンドルーターなどを経由して機器に接続できる“インフラストラクチャーモード”(パソコンとの接続のみ)をサポートするが、USB無線LANアダプターはアドホックモードのみのサポートとなる。これは、USB無線LANアダプターを使ってもネットワークプリンターとして共有できるわけではなく、IXY DIGITAL WIRELESSもしくはパソコンからケーブル接続する代わりにワイヤレスで印刷するためのオプションということになる。

なお、プリンターへの印刷指示と同時にパソコンに撮影データを転送する“撮影同時転送”や、無線LAN対応パソコンからIXY DIGITAL WIRELESSを制御して、モード変更やシャッターを切るなどの“ワイヤレスリモートキャプチャー”機能も利用可能。通信到達距離は約30m。

IXY DIGITAL WIRELESSとWA-1を並べたところ
IXY DIGITAL WIRELESSとWA-1を並べたところ。アダプターはちょうどカメラ本体の横幅(99mm)と同程度だ

カメラとしての主なスペックは、撮像素子が1/2.5インチ有効約500万(総約530万)画素CCD、レンズは5群6枚(非球面レンズ“UAレンズ”2枚含む)の光学3倍ズームレンズで、焦点距離は5.8~17.4mm(35mmフィルムカメラ換算時:35~105mm相当)。レンズの明るさを示す開放F値はF2.8~4.9。撮影可能距離は30cm以上、マクロ撮影時には最短3cm(ワイド端)。

撮影モードは、オート/マニュアル/ポートレート/ナイトスナップなど9種類で、色味やシャッタースピードなどを条件に応じて最適化した“シーンモード”は、スノー/“新緑/紅葉”/打ち上げ花火など6種類を備える。

静止画記録解像度は最大2592×1944ドット、動画は640×480ドットで毎秒30フレーム(ファイルサイズは最大1GBもしくはSDカードの容量いっぱいまで連続記録可能)。記録フォーマットは、静止画がDCF準拠のJPEG(Exif 2.2/DPOF対応)、動画はMotionJPEG圧縮のAVI形式(モノラル音声付き)。記録メディアはSDメモリーカード/MMC。

バッテリーは専用リチウムイオン充電池『NB-4L』を使用し、撮影可能枚数は液晶ディスプレー表示時約150枚、非表示時約500枚(CIPA規格準拠)。対応OSはWindows 98 SE/Me/2000/XP、Mac OS X 10.2~10.4。ただしワイヤレス接続はWindows XP SP2、およびMac OS X 10.4(後日対応予定)のみサポート。無線LAN接続でのセキュリティーは、WA-1との接続時はAES、パソコンとの接続時はWEP、WPA-PSK(TKIP/AES)に対応する。

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