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日本シーゲイト、ニアラインストレージ向け3.5インチHDD“NL35”シリーズを発表――ワークロードマネジメント機能により信頼性を向上

2005年09月21日 17時28分更新

文● 編集部 小西利明

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“NL35”シリーズの400GBモデル『ST3400832NS』
“NL35”シリーズの400GBモデル『ST3400832NS』

日本シーゲイト(株)は21日、ニアラインストレージ分野に特化したHDDの新シリーズ“NL35”シリーズを発表した。3.5インチHDDで250GBと400GBのモデルがあり、対応するインターフェースはシリアルATA(SATA)またはファイバーチャネル(FC)。SATA版はチャネル向けに出荷され、FC版はOEM向け限定の出荷となる。以後はSATA版を中心に解説する。

NL35 ST3400832NS
ディスクサイズ 3.5インチ/最大記憶容量 400GB/回転数 7200rpm/キャッシュメモリー容量 8MB/平均シークタイム 8.0ミリ秒/インターフェース シリアルATA(NCQ)
出荷時期 10月
NL35 ST3250823NS
ディスクサイズ 3.5インチ/最大記憶容量 250GB/回転数 7200rpm/キャッシュメモリー容量 8MB/平均シークタイム 8.0ミリ秒/インターフェース シリアルATA(NCQ)
出荷時期 10月
お詫びと訂正:掲載当初、NL35の250GBモデルの型番を“ST3250832NS”と記載していましたが、正しくは“ST3250823NS”でした。ここに訂正するとともに、お詫びいたします。(2005年11月17日)
米シーゲイト社エンタプライズ・プロダクト・マーケティング シニア・マネジャーのピーター・スティージー氏
米シーゲイト社エンタプライズ・プロダクト・マーケティング シニア・マネジャーのピーター・スティージー氏

同社本社にて開催された報道関係者向け説明会にて、米シーゲイト社エンタプライズ・プロダクト・マーケティング シニア・マネジャーのピーター・スティージー(Peter Steege)氏による、新シリーズについての説明が行なわれた。ニアラインストレージとは“情報ライフサイクルマネジメント”(DLCM)の考え方に基づいて生まれた分野で、24時間アクセスされ、パフォーマンスと高信頼性を要求されるエンタープライズ級のストレージと、テープドライブのようなバックアップメディアの中間に位置づけられるストレージである。医療分野の画像データや受信後の電子メール、ビデオデータなど、アクセス頻度は高くないが、常に使用される可能性はあるため、テープドライブに保存してしまうわけにもいかない大容量のデータを保存するのに適したストレージとされている。そのためパフォーマンスや信頼性はエンタープライズストレージほど要求されないものの、容量対コスト比が高く、デスクトップパソコン向けHDD以上の信頼性を備えたHDDが要求される。

NL35シリーズはそうしたニアラインストレージ市場に特化した同社初のHDDで、同社の3.5インチSATA HDD“Barracuda 7200.8”シリーズをベースに開発された。Barracudaの中から、信頼性等に関する敷居の高いテストをくぐり抜けたHDDをベースに、さまざまな付加機能を搭載したものがNL35となる。ディスクの回転速度は毎分7200回転、キャッシュメモリーは8または16MB、ドライブとインターフェース間の転送速度はSATA 1.5Gbps(NCQ、ネイティブコマンドキューイング対応)。追加された主な機能は以下のとおり。

ワークロード・マネジメント
HDDの動作状況を監視して、設計基準を超えた状態(温度状況)を感知すると、自動で動作速度を落とすなどして、障害発生を防ぐ。
エラー・リカバリー・コントール
ATA Smart Command Transportプロトコルを用いて、エラー復旧のタイミングをアプリケーションに合わせて調整する。
ワンステップ・マイクロコード・ダウンロード
ファームウェアのダウンロード機能の強化と簡素化

特に注目なのがワークロード・マネジメント機能で、簡単に言えば高負荷などでHDDの温度が基準値を超えた場合、自動で動作速度を落としたうえで、書き込みの都度にベリファイを行ない、書き込みエラーが発生した場合は再書き込みを行なう(Read after Write)など、故障率を下げ信頼性を向上させる機能が実装されている。HDDの温度が下がれば、自動で通常状態に戻る。またこれらの動作はすべてHDD上で実行されるため、OSやアプリケーション側は特に対応したり、特別なソフトウェアをインストールする必要はなく、ユーザーからもシームレスに行なわれる(動作中は書き込み速度が低下するため、それとなく分かる可能性はあるだろう)。ユーザー側でこの機能をオフにしたり、基準となる温度を設定する機能はない。

NL35シリーズはデスクトップ向けのBarracudaと比べると、追加機能と厳しいテストによって、信頼性の高いHDDとなっている。しかし同社ではあくまでニアライン向けの製品と定義しており、エンタープライズストレージに求められる作業負荷には適していないとしている。具体的な価格等は発表されなかったが、スティージー氏はNL35シリーズのおおよその価格について、「Barracudaの10%プラス」と発言していた。SATA IIの転送速度3Gbpsには対応していないが、現在市場に流通しているBarracudaシリーズの1割増し程度の価格で、より信頼性の高いHDDが手に入るとなれば、HDDに高い信頼性を求めるハイエンドユーザーにとっては魅力的な製品となりそうだ。

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