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M1000

M1000

2005年09月20日 22時30分更新

文● 島 徹

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普通の携帯電話機とひと味違うハードウェア

 ディスプレーは2.9インチ(208×320ドット/6万5536色表示)の大型TFT液晶パネルを採用する。昨今の携帯電話機はQVGA(240×320ドット)の液晶パネルを採用しているが、それと比べると横方向に表示できる情報量が減る。液晶パネルは“FOMA 901iシリーズ”など最新の携帯電話の物と比べれば、写真表示した際の発色や明るさは劣るが、実用にはなんら問題のないレベルだ。屋外での視認性も気になるところだが、M1000の液晶パネルは透過/反射型両対応で、直射日光下での屋外でも屋内での利用時に近く、細かい文字も十分読める。

日中屋外で撮影。写真では、液晶画面が本体と比べ少々暗く見えるが、実際には十分な明るさだ
下部中央で円形のナビゲーションキーは小さく、少々押しづらい。また、ナビゲーションキーの下、待ち受け画面へ戻る“ホームキー”が他のキーと隣接しており、キー操作中に間違えて押してしまうこともある。マナーモードへの切り替えは右上のキーで行なう

 M1000には数字や文字入力用のテンキーが搭載されておらず、タッチパネル式のディスプレーに表示されるソフトウェアキーボードをスタイラスや指で操作することになる。押しボタンと違って凹凸でキーの位置は確認できないが、複数のソフトウェアキーボードを内蔵しており(後述)、ユーザーインターフェースを選べるのが魅力だ。十字方向キーと決定キーの役割を担うのは、ディスプレー下部の“ナビゲーションキー”だ。ソフトウェアキーはディスプレー上部に2つ搭載し、長押しでドライブモードやマナーモードへの切り替えが可能。そのほか、ナビゲーションキーの左右に通話/終了キーが、下には待ち受け画面に戻る“ホームキー”が搭載されている。

 そのほかM1000特有のキー/ボタンとして、右側面に電源とキーロックのON/OFFを兼ねているスライドキーを、左側面にボイスレコーダーを起動するためのキーを備えている。また、左側面には独立した音量キーも搭載し、メニューを開かなくても端末の操作中にいつでも音量を変更できる。キー操作に関して残念な点は、ナビゲーションキーが誤操作しやすいことだ。シーソーのようにキーを傾けて上下左右の入力を行なうのだが、キー自体が小さく、一般的な成人男性の指でも誤入力しやすい。指の端でキーの端を押すようにすれば、幾分か操作はしやすくなる。

右側面にはボイスレコーダーの起動キーと、電源のON/OFFとキーロックを兼ねたスライドスイッチを搭載する。底面にはイヤホン端子を搭載するが、ゴム製のカバーは開けにくく閉めにくいデザインだ左側面にはカメラの起動キーと、音量設定キーを搭載する。これらキーの下側にあり、右側面にもあるスリットはステレオスピーカーとなる。音量は大きく、しかも携帯電話機のスピーカーにありがちな音割れはほとんど感じなかった。音楽ファイルの再生にも適した仕様となっている

 メモリーカードは、ボーダフォンのモトローラ製端末「Vodafone 702sMO」などと同じくTransFlashを採用し、32MBのカードとSDカードスロットで利用するための変換アダプターが付属する。M1000は音楽や動画ファイルの再生機能を備えているが、これを利用するには大容量のTransFlashが必要だろう。TransFlashカード1枚のメモリー容量は9月中旬時点で、国内では最大256MBだが、miniSDカードやメモリースティックDuoと比べて取り扱っている店舗が少ない。確実に入手するならば、信頼できるネットショップで探すのがいいだろう。なお、TransFlashのスロットは電池室にあり、TransFlashを抜き差しするためには、毎回バッテリーを外す必要がある。M1000は一度電源を切ると起動(※1)に約1分20秒ほど時間がかかるため、頻繁に抜き差しする人には残念な仕様だ。

※1 電源OFFの状態で電源ボタンを押下してから、操作を受け付けるようになるまで。ちなみにFOMAの最新機種「P901iS」の起動時間は18秒程度だ

バッテリー裏側にはFOMAカードとTransflashを挿入する。バッテリーは大きく、この端末の体積の3割近くを占めている印象だ


USB対応の充電台がほしかった

 充電台はM1000の本体サイズに合わせた大型の物が付属する。端末をしっかりと固定し、端末の画面の角度や上下の位置を細かく変更できるものだ。ただ充電代にM1000を固定するとスタイラスの取り出し/収納が不可能で、この点は使いづらく感じられた。なお、M1000本体の底面にはUSB 2.0のインターフェースがあるが、充電台にはそれがない。従って、充電台に本体を置いた状態でパソコンとUSBで接続するには、本体の端子にいちいちUSBケーブルを差し込む必要がある。このようにパソコンとの接続に手間がかかる仕様は、パソコンとの接続を多く行なうことが予想される端末として疑問を感じる。

 付属の充電器は、変換プラグを用意することで海外でも利用できる「ACアダプタ M01」。この付属の充電器は、ほかのFOMA端末で共通に採用されている国内向け仕様の「FOMA ACアダプタ01」と比べ約3倍ほど大きく、持ち運びには適していない。FOMA ACアダプタ01はM1000にも対応しているので、国内での持ち運び用にはこれを追加で購入するといいだろう。価格も945円と、さほど高くない。

本体を支えるため、充電台は非常に大柄。USBケーブルは端末に直接接続する必要がある。なお、充電器の下には、USBケーブルを充電器の裏側へまわすための溝が用意されている写真右が付属の海外利用にも対応する充電器のACアダプタM01。M1000にも対応する写真左のFOMA ACアダプタ01と比べると、約3倍ほど大きい

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