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ヤマハ、1台で仮想ではなく本物の5.1chサラウンドが実現できるスピーカーの新製品を発表

2005年09月14日 20時57分更新

文● 編集部 小林久

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ヤマハ(株)は14日、1ボディーで5.1チャンネル再生に対応したサラウンドスピーカー『YSP-800』と『YSP-1000』を発表した。価格はオープンプライス。想定実売価格はYSP-800が9万5000円、YSP-1000が13万7000円。出荷開始はYSP-800が本日から。YSP-1000が10月上旬。

YSP-1000とYSP-800
『YSP-1000』と『YSP-800』。写真は展示用のカットモデル

今回発表された2製品はヤマハと英国の1 Limitedが共同開発した“デジタル・サウンド・プロジェクター”の技術を用いており、昨年11月に発売した『YSP-1』に続く第2世代の製品となる。YSP-1は42インチサイズの薄型テレビと組み合わせて使用することを想定していたが、今回従来と同じ横幅103cmの製品(YSP-1000)に加え、横幅80cmと32インチクラスの製品にもマッチするより小型の製品(YSP-800)も開発した。

YSP-1000とYSP-800は、低音再生用の2つのウーハー(10cmコーン防磁型)と中高域を再生する21個のビームスピーカー(4cmコーン防磁型)によって構成されている。壁に音を反射させてサラウンド再生を実現する仕組みで、リア・サイドにスピーカーを配置せずにリアル5.1chサラウンドを実現できるのが特徴になっている。ヤマハでは「複数のスピーカーの設置やケーブル配線が不要」「薄型で壁掛けや床置きなど、柔軟な設置が可能」といった点を訴求ポイントとしている。

関口氏
ヤマハ執行役員の関口 博氏

新製品では、映画や音楽ソフトにあった最適な音場が得られるヤマハの技術“シネマDSP”に対応したほか、室内の特定の場所にサウンドを届ける“ターゲット”モードなどを新搭載した。シネマDSPモードはYSP-800が3モード、YSP-1000が7モードが選べる。ターゲットモードは音声に志向性を持たせ、テレビを視聴している人には大きな音、そうでない人には小さな音を届けるというもので、同じ室内でも10dB程度の音量差を出すことが可能だという。このほか、夜間のDVD視聴に適した“ナイトリスニングモード”、テレビ番組を観ている際にCMなどで急に音量が大きくなるのを防ぐ“TV音量一定モード”なども追加した。

音場の補正には“インテリビーム(IntelliBeam)”と呼ばれる仕組みを採用。リスニングポイントにマイクを設置し、リモコンのボタンを押すだけで、部屋のサイズやレイアウトに合わせた最適な設定を約3分で自動設定できるという。また、テレビにYSP-1000と800を接続することで、日本語OSD表示にも対応する。

本体はアンプ内蔵で、YSP-800はアナログ2系統/デジタル2系統/同軸デジタル1系統の音声入力端子と1系統のサブウーハ出力、システムコントロール端子、オンスクリーンメニュー出力を装備する。YSP-1000はこれに3系統のコンポジット映像入力端子、2系統のコンポーネント映像入力端子、1系統のコンポジット映像出力端子とコンポーネント映像出力が追加される。音声フォーマットはドルビーデジタル、DTS、AAC、ドルビープロロジック、DTS Neo:6に対応。

本体サイズと重量は、YSP-1000が幅1030×奥行き118×高さ194mm/13kg。YSP-800が幅800×奥行き115×高さ153mm/9kg。消費電力はYSP-1000が50W、YSP-800が37W。色はYSP-1000がシルバーとブラックの2色。YSP-800がシルバーの1色を選べる。スピーカーの出力はYSP-1000が120W(20W×2+2W×40)、YSP-800が82W(20W×2+2W×21)。

オプションとして壁掛け設置用金具の『SPM-K8』(YSP-800用)と『SPM-K1』(YSP-1000用)を用意。価格はともに5250円。設置サービスも行なっている。カリモク家具販売(株)やハヤミ工業(株)も同製品に対応したラックの販売を行なう。

なお、発表会に出席したヤマハ執行役員 AV・IT事業本部 事業本部長の関口博(せきぐち ひろし)氏はデジタル・サラウンド・プロジェクターの中期目標として2007年8月までに100億円の売り上げを実現したいとした。



ディエレ ハミレックス
カリモクの“ディエレ”シリーズ『QE6128ND』(17万100円)との組み合わせハヤミの“ハミレックス”シリーズ『V-6410』(価格4万8300円)との組み合わせ

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