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ソニー、“VAIO”デスクトップパソコンの秋冬モデルを発表――液晶一体型のtype Vシリーズがデザイン一新!

2005年08月30日 14時57分更新

文● 編集部 小西利明

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VAIO type H『VGC-H71B2R』20インチワイド液晶ディスプレーセットモデル 『VGC-H31B7』17インチ液晶ディスプレーセットモデル
VAIO type H『VGC-H71B2R』20インチワイド液晶ディスプレーセットモデル『VGC-H31B7』17インチ液晶ディスプレーセットモデル

薄型縦置きデスクトップ本体と液晶ディスプレーをセットにしたセパレート型デスクトップパソコン“VAIO type H”のシリーズは、基本性能やMPEG-2エンコーダーカードのダブルチューナー化など、さまざまな強化が図られた新製品が発表された。

まずMPEG-2エンコーダカードについては、上位機種(H71、H51シリーズ)にtype Rやtype Vと同様の、2つのアナログTVチューナーとXCodeII-Lエンコードチップを搭載する高性能なカードを採用した(従来機は2枚のエンコーダーカードを搭載することで対応し、1枚は予約録画専用という制限があった)。これによりtype Hシリーズでも、多くの機種で2番組同時視聴/録画が可能となった。下位機種に当たるH31シリーズにも、TVチューナー搭載MPEG-2エンコーダーカードは搭載されているので、全機種がTV録画機能を備える点には変わりない。

第2の基本スペックの向上では、上位機種のH71シリーズにデュアルコアCPUであるPentium D 820-2.80GHzが搭載された点が挙げられる。ちなみに中位機種のH51、下位機種のH31シリーズはCeleron D 351-3.20GHzを搭載するため、クロック周波数だけを見れば中~下位機が上位機を上回る捻れが生じていることになる。しかし2次キャッシュメモリー容量の差(Pentium Dは2MB、Celeron Dは256KB)やシステムバス周波数の差(同800MHzと533MHz)があるので、全般的な性能ではH71シリーズの方が上になるのは間違いない。チップセットはH71シリーズがPentium Dに対応したIntel 945G Express、それ以外はIntel 915GV Expressを搭載する。全機種共にグラフィックス機能はチップセット内蔵機能を利用するが、Intel 945Gシリーズは内蔵グラフィックス機能が強化されているため、グラフィックス性能でもH71シリーズはアドバンテージを持っている。

そのほかのハードウェア上の特徴としては、H71とH51シリーズが300GB、H31シリーズは250GBのHDDを内蔵。全機種がDVD+R DL記録対応のDVDスーパーマルチドライブを内蔵する。また従来機種から継承された特徴であるが、本体上部手前側にFeliCaポートを搭載して、FeliCa対応ICカードやFeliCa機能内蔵携帯電話機などを利用可能となっている。

また最上位機種である『VGC-H71B2R』だけの特徴であるが、付属の液晶ディスプレーに解像度1680×1050ドットの20インチワイド・TVチューナー内蔵の『VGP-D20WM1』が採用された。20インチと大型サイズで解像度も広いうえ、TVチューナー機能も内蔵しているため、ディスプレー単体でのTV視聴や、パソコン表示中に小画面としてTV画面を重ねたりもできる。さらにパソコン側の解像度を1280×1024ドットに設定すると、ディスプレー左右の空いた領域に、常にTV画面を表示させておくといったギミックも備わっている。パソコン側のダブルチューナーと併用すれば、3番組同時視聴も可能になる。さらにこの液晶ディスプレーはディスプレー部分が90度回転して、縦型表示も可能になる。縦方向1680ドットの解像度を持つディスプレーというのは、コンシューマー向けでは極めてまれな製品と言える。type Hシリーズのソニースタイルモデルでは、セットのディスプレーを8タイプから選択可能であり、この20インチワイド液晶ディスプレーも選択できる。ちなみにtype Hシリーズにはオーナーメイドモデルはなく、全機種がスペック固定のソニースタイルモデルである。

インターフェース類は全機種共通で、USB 2.0×6、i.LINK×2(4ピン)、10/100BASE-TX LAN、DVI-D出力、光オーディオ出力端子、TVアンテナ入力、Sビデオ入力×2、ビデオ入力×2、V.90モデム用モジュラージャックなどを備える。またメモリーカード用スロットとして、PCカード(Type II)、コンパクトフラッシュ Type II、メモリースティックスロット(Duoサイズ、PRO、マジックゲート対応)、SDカード/MMC用スロット、xDピクチャーカード用スロットなどをそれぞれ1つずつ備える。

予想実売価格は、VGC-H71B2Rが28万円前後、『VGC-H51B7』(17インチ液晶ディスプレーセット)が20万円前後、『VGC-H31B7』が18万円前後と想定されている。

VAIO type Hの主なスペック

VGC-H71B2R
Pentium D 820-2.80GHz/512MBメモリー/Intel 945G内蔵グラフィックス/300GB HDD/DVD+R DL対応DVDスーパーマルチドライブ/ダブルアナログTVチューナー搭載/20インチワイド液晶ディスプレー 1680×1050ドット付属/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal Edition 2003付属
28万円前後/9月10日発売予定
VGC-H71B7
Pentium D 820-2.80GHz/512MBメモリー/Intel 945G内蔵グラフィックス/300GB HDD/DVD+R DL対応DVDスーパーマルチドライブ/ダブルアナログTVチューナー搭載/17インチ液晶ディスプレー 1280×1024ドット付属/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal Edition 2003付属
23万円前後/9月10日発売予定
VGC-H51B7
Celeron D 351-3.20GHz/512MBメモリー/Intel 915GV内蔵グラフィックス/300GB HDD/DVD+R DL対応DVDスーパーマルチドライブ/ダブルアナログTVチューナー搭載/17インチ液晶ディスプレー 1280×1024ドット付属/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal Edition 2003付属
20万円前後/9月10日発売予定
VGC-H31B7
Celeron D 351-3.20GHz/512MBメモリー/Intel 915GV内蔵グラフィックス/250GB HDD/DVD+R DL対応DVDスーパーマルチドライブ/ダブルアナログTVチューナー搭載/17インチ液晶ディスプレー 1280×1024ドット付属/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal Edition 2003付属
18万円前後/9月10日発売予定

カラーバリエーションを追加 VAIO type M

VAIO type M『VGC-M53B/W』
VAIO type M『VGC-M53B/W』

パーソナルユースを重視した液晶ディスプレー/キーボード一体型パソコン“VAIO type M”シリーズは、店頭販売モデルのスペックは従来機種と変わらないが、カラーバリエーションが追加されて新登場となった。

type MのM53シリーズには、上に掲載したホワイトのモデルと、鮮やかな水色の“スカイブルー”の2色に加えて、明るく華やかなオレンジの新色がラインナップされた。

スカイブルーの『VGC-M53B/L』 オレンジの『VGC-M53B/D』
スカイブルーの『VGC-M53B/L』オレンジの『VGC-M53B/D』

また下位機種の『VGC-M33B/W』もホワイトだが、VGC-M53B/Wと異なり、フレーム部分の色がグレーとなっている。

『VGC-M33B/W』ホワイトのカラーリングだが、フレーム部分はグレーとなっている
『VGC-M33B/W』ホワイトのカラーリングだが、フレーム部分はグレーとなっている

ハードウェア仕様は従来機種と同様で、M53シリーズがCPUにCeleron-2.80GHzを搭載し、メモリー512MB、HDD 250GB、TV録画機能とDVD+R DL対応のDVDスーパーマルチドライブなどを内蔵している。グラフィックス機能はSiS661FXチップセット内蔵の機能を利用する。一方VGC-M33B/WはTV録画機能を備えず、HDD容量も200GBとなっている。搭載する液晶ディスプレーは共通で、15.4インチワイド、1280×800ドットとなっている。本体サイズは幅約482×奥行き約342×高さ約301mm(キーボード使用/液晶直立時)。重量は約9kg。

また直販のみのソニースタイルモデル『VGC-M73/W』の場合、CPUにはモバイルPentium 4 538-3.20GHz、HDDも300GBと、店頭販売モデルよりパワーアップされている。

搭載するインターフェース類は全機種共通で、USB 2.0×5、i.LINK(4ピン)、10/100BASE-TX LAN、V.92モデム用モジュラージャックなどを備える。さらにメモリーカード用スロットとして、PCカード(Type II)、メモリースティックスロット(Duo、PRO対応)を1つずつ備える。

予想実売価格はM53シリーズがいずれも17万円前後、VGC-M33B/Wが15万5000円前後、VGC-M73/Wが予価17万5000円程度となっている。

VAIO type Mの主なスペック

VGC-M53B/W、/L、/D
Celeron-2.80GHz/512MBメモリー/SiS661FX内蔵グラフィックス/250GB HDD/DVD+R DL対応DVDスーパーマルチドライブ/アナログTVチューナー搭載/15.4インチワイド液晶ディスプレー 1280×800ドット/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal Edition 2003付属
17万円前後/9月10日発売予定
VGC-M33B/W
Celeron-2.80GHz/512MBメモリー/SiS661FX内蔵グラフィックス/200GB HDD/DVD+R DL対応DVDスーパーマルチドライブ/15.4インチワイド液晶ディスプレー 1280×800ドット/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal Edition 2003付属
15万5000円前後/9月10日発売予定
VGC-M73/W(ソニースタイルモデル)
モバイルPentium 4 538-3.20GHz/512MBメモリー/SiS661FX内蔵グラフィックス/300GB HDD/DVD+R DL対応DVDスーパーマルチドライブ/アナログTVチューナー搭載/15.4インチワイド液晶ディスプレー 1280×800ドット/Windows XP Home Edition SP2
予価17万5000円程度/9月10日発売予定

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