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ソニー、2005年秋冬モデルのVAIOノート新製品を発表――より薄く、軽くなったモバイルノート“type T”登場!

2005年08月30日 15時02分更新

文● 編集部 小西利明

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VAIO type S『VGN-S54B/S』店頭販売モデル 『VGN-S94PS』(シルバー)オーナーメイドモデル
VAIO type S『VGN-S54B/S』店頭販売モデル『VGN-S94PS』(シルバー)オーナーメイドモデル

メインマシンとしても使えるパフォーマンスと、携帯性の両立を目指す“VAIO type S”シリーズは、基本性能がやや向上し、使い勝手をより高めた新製品が発表された。店頭販売モデルとオーナーメイドモデルが用意される。

店頭販売モデルの『VGN-S54B/S』のスペックは、CPU性能がPentium M 740-1.73GHzに向上(従来機種は1.60GHz)、HDD容量が80GB(同60GB)へと増えた程度で、大きな変化はない。しかしコンポーネントを自由に選択できるオーナーメイドモデル『VGN-S94P、PS』では、CPUには最高でPentium M 780-2.26GHzを、HDDも120GB(SATA、5400回転/分)を選択可能となっている。CPUは4タイプ、HDDは5タイプが選択できる。またグラフィックス機能もIntel 915GM Expressチップセット内蔵機能と、“GeForce Go 6400 with TurboCache”(従来機種はGeForce Go 6200 with TC)から選択可能となっており、高クロックCPUとGeForce Go 6400を組み合わせれば、優れた3Dグラフィックス性能を期待できる。メモリーは最大で2GBを内蔵可能だ。液晶ディスプレーは縦横比16:10の1280×800ドットで、店頭売りモデルは高輝度高視野角でツヤツヤの“クリアブラック液晶”パネルを搭載。オーナーメイドモデルではクリアブラック液晶とノーマル液晶の2タイプを選択可能となっている。

新しいtype Sの特徴のひとつが、放熱機構の改良による冷却機構の静音化にある。プラットフォームが現行のCentrino世代(コード名Sonoma)ベースになって以降のtype Sは、CPUやチップセットなどが発生する熱を排出するための放熱ファンの動作音が大きく、問題点として挙げられていた。そこで新しいtype Sでは放熱ファンの形状を変更し、ファンの羽根(ファンブレード)の数や形状を変更し、ファン自体を円環状のシュラウド(覆い)で囲むことにより、1回転あたりの吸排気流量を向上させることで、放熱効率の強化(高負荷状態で2時間使用後のパームレスト温度が4度低下)と回転数の低下による静音化を実現した。またファンブレードの形状により、風切り音も小さくなったという。

そのほかにも、パームレスト部分へのFeliCaポートの標準搭載や、オーナーメイドモデルへのBluetooth(2.0+EDR)通信機能の搭載などの特徴も備える。インターフェース類は従来機種から変更はなく、10/100BASE-TX LAN、USB 2.0×2、i.LINK、外部アナログディスプレー出力端子、メモリースティックスロット(Duoサイズ、PRO、マジックゲート対応)などを備える。また全機種が標準でIEEE 802.11a/b/gのトリプルモード無線LAN機能を搭載する。本体サイズは幅312.5×奥行き229.4×高さ35.4mm、重量は約1.95kgとなっている。バッテリー駆動時間は、付属のバッテリーパックで約4.5時間、別売りの“バッテリーパック(L)”で約7時間(いずれもJEITA測定法1.1)とされている。

予想実売価格は、VGN-S54B/Bが約20万円前後。オーナーメイドモデルでOSにWindows XP Professionalを搭載するVGN-S94PSが12万5000円から、Windows XP Home Editionを搭載するVGN-S94Sが11万5000円からとなっている。

VAIO type Sの主なスペック

VGN-S54B/B
Pentium M 740-1.73GHz/512MBメモリー/Intel 915GM Express内蔵グラフィックス/80GB HDD/DVDスーパーマルチドライブ/13.3インチワイド液晶ディスプレー 1280×800ドット/IEEE 802.11a/b/g/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal 2003付属
20万円前後/9月10日発売予定
VGN-S94PS(オーナーメイドモデル 速配仕様)
Pentium M 740-1.73GHz/1GBメモリー/GeForce Go 6400/80GB HDD/DVDスーパーマルチドライブ/13.3インチワイド液晶ディスプレー 1280×800ドット/IEEE 802.11a/b/g/Windows XP Professional SP2
12万5000円から/9月10日発売予定

人気のワイドノートにもFeliCaポート標準搭載 VAIO type F

VAIO type F『VGN-FS22VB』テレビポートリプリケーター付属モデル 『VGN-FS92PS』オーナーメイドモデルのみ選択可能なメタリックグレーのボディー
VAIO type F『VGN-FS22VB』テレビポートリプリケーター付属モデル『VGN-FS92PS』オーナーメイドモデルのみ選択可能なメタリックグレーのボディー

薄くスタイリッシュなボディーに大型ワイド液晶ディスプレーを備える人気のノート“VAIO type F”シリーズは、基本性能の向上とFeliCaポート搭載を行なった新機種にモデルチェンジした。店頭販売モデルの場合、CPUにPentium Mを搭載する機種と、Celeron Mを搭載する機種の2タイプ4機種がラインナップされている。全機種共通の特徴としては、パームレスト部分に搭載されたFeliCaポートが挙げられる。Fシリーズはビジネスユーザーにも人気のある製品であり、店頭売り/オーナーメイドモデルに加えて、法人向け専用のbizモデルも販売される。

FeliCaポートを除くと店頭売りモデルのスペックは従来とほとんど変わらない。従来は別売りであったTVチューナー内蔵の“テレビポートリプリケーター”を、同梱した『VGN-FS22VB』がラインナップされたことが大きな変化点だ。さらに全機種が、動画再生時の映像補完をソフトウェアで行なう画質改善機能“Motion Reality LE”を搭載するようになった。Fシリーズで映像を楽しむにはありがたい改良だ。コンポーネントを選べるオーナーメイドモデルはさらにスペック面が向上し、CPUには最高でPentium M 770-2.13GHzを、グラフィックスチップには“GeForce Go 6400 with TurboCache”を選択できるようになった。ハイスペックを求めるなら、オーナーメイドモデルを選択するのがよいだろう。HDD容量も40GB~100GBまでの4タイプから選択できる。またオーナーメイドモデルでは、ボディーカラーを店頭モデルと同じホワイトと、オーナーメイドモデル専用のメタリックグレーから選択可能となっている。

本体内蔵のインターフェース類は、10/100BASE-TX LAN、USB 2.0×3、i.LINK、外部アナログディスプレー出力端子、メモリースティックスロット(Duoサイズ、PRO、マジックゲート対応)などを備える。また店頭売りモデル最上位機種の『VGN-FS52B』がIEEE 802.11a/b/gを、それ以外の機種はIEEE 802.11b/gの無線LAN機能を搭載する。液晶パネルのサイズと解像度は、店頭売りモデルが全機種15.4インチ1280×800ドットとなっている。オーナーメイドモデルでは、より解像度の高い1680×1050ドット(SXGA+)を選択も可能だ。本体サイズは幅364×奥行き264.5×高さ36.4mm、重量は約2.85kgとなっている。バッテリー駆動時間はFS52Bの場合、付属のバッテリーパックで約3.5時間(JEITA測定法1.1)とされている。

店頭販売モデルとbizモデルの予想実売価格は、以下のスペックを参照のこと。またオーナーメイドモデルはOSにWindows XP Professionalを搭載するVGN-FS52PSが11万円程度から、Windows XP Home Editionを搭載するVGN-FS52Sが10万円程度からとなっている。

VAIO type Fの主なスペック

VGN-FS52B
Pentium M 750-1.86GHz/512MBメモリー/Intel 915GM Express内蔵グラフィックス/100GB HDD/DVDスーパーマルチドライブ/15.4インチワイド液晶ディスプレー 1280×800ドット/IEEE 802.11a/b/g/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal 2003付属
21万5000円前後/9月10日発売予定
VGN-FS32B
Celeron M 370-1.50GHz/512MBメモリー/Intel 910GML Express内蔵グラフィックス/100GB HDD/DVDスーパーマルチドライブ/15.4インチワイド液晶ディスプレー 1280×800ドット/IEEE 802.11b/g/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal 2003付属
17万5000円前後/9月10日発売予定
VGN-FS22B
Celeron M 360-1.40GHz/512MBメモリー/Intel 910GML Express内蔵グラフィックス/80GB HDD/DVDスーパーマルチドライブ/15.4インチワイド液晶ディスプレー 1280×800ドット/IEEE 802.11b/g/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal 2003付属
16万円前後/9月10日発売予定
VGN-FS22VB
Celeron M 360-1.40GHz/512MBメモリー/Intel 910GML Express内蔵グラフィックス/80GB HDD/DVDスーパーマルチドライブ/15.4インチワイド液晶ディスプレー 1280×800ドット/テレビポートリプリケーター付属/IEEE 802.11b/g/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal 2003付属
18万5000円前後/9月10日発売予定
VGN-FS92PS1(bizモデル)
Pentium M 740-1.73GHz/512MBメモリー/Intel 915GM Express内蔵グラフィックス/40GB HDD/DVDスーパーマルチドライブ/15.4インチワイド液晶ディスプレー 1280×800ドット/IEEE 802.11b/g/Windows XP Professional SP2
9月10日発売予定
VGN-FS92PS2(bizモデル)
Pentium M 740-1.73GHz/512MBメモリー/Intel 915GM Express内蔵グラフィックス/40GB HDD/CD-RW/DVDコンボドライブ/15.4インチワイド液晶ディスプレー 1280×800ドット/IEEE 802.11b/g/Windows XP Professional SP2
9月10日発売予定
お詫びと訂正:掲載当初、スペック一覧内でFS52B、32B、22B、22VBのOSをWindows XP Professionalと記載していましたが、正しくはWindows XP Home Editionでした。ここに訂正するとともに、お詫びいたします。(2005年8月30日)

17インチ液晶ディスプレー搭載のオーナーメイドモデルのみ発表 VAIO type A

VAIO type A『VGN-A74PS』
VAIO type A『VGN-A74PS』

VAIOノートの中でも最も大型な“VAIO type A”シリーズは、17インチワイド液晶ディスプレーを搭載するモデルのみが発表され、リーズナブルな価格帯のASシリーズは、現行機種の継続販売となる。また新機種のオーナーメイドモデルのみでの販売となった。新たな機能としては、Bluetooth(2.0+EDR)通信機能の標準搭載が挙げられる。

オーナーメイドモデルの『VGN-A74PS』(Windows XP Professional搭載)/『VGN-A74P』では、選択できるコンポーネントに上位のCPUやHDDが加わった。具体的には、CPUの最上位にPentium M 780-2.26GHzが加わり、合計3タイプから選択可能である。HDDには120GBが加わり、4タイプとなった。メモリーは最大2GBまで搭載可能で、グラフィックスチップには“MOBILITY RADEON X600”を標準搭載する。17インチワイドサイズの液晶ディスプレーも、1920×1200ドットの超高解像度のパネルと、1440×1050ドットのパネルの2タイプから選択できる。光ディスクドライブ(DVDスーパーマルチドライブまたはCD-RW/DVDコンボドライブ)やTVチューナー内蔵のAVパワーアップステーションの有無なども選択可能だ。

本体側のインターフェース類としては、10/100/1000BASE-T LAN、USB 2.0×3、i.LINK、外部アナログディスプレー出力端子、AV出力(ビデオ/ステレオ音声、ミニジャック型)、メモリースティックスロット(Duoサイズ、PRO、マジックゲート対応)などを備える。本体サイズは幅405.5×奥行き280.1×高さ45.2mm、重量は約3.94kgとなっている。バッテリー駆動時間は約2時間(JEITA測定法1.1)とされている。

価格はVGN-A74PSが18万円から、VGN-A74Sが17万円からとなっている。

VAIO type Aの主なスペック

VGN-A74PS(オーナーメイドモデル、最高スペック選択時)
Pentium M 780-2.26GHz/2GBメモリー/MOBILITY RADEON X600/120GB HDD/DVDスーパーマルチドライブ/17インチワイド液晶ディスプレー 1920×1200ドット/AVパワーアップステーション付属/IEEE 802.11a/b/g/Windows XP Professional SP2
18万円から/9月10日発売予定

2本のバッテリーを同時に装着できる充電器が登場

収納状態 バッテリー装着状態
収納状態バッテリー装着状態
2本のバッテリーを同時に装着する充電器『VGP-BC1』

最後にノート向けの関連周辺機器にも、簡単に触れておきたい。“バッテリーチャージャー”『VGP-BC1』は、2本のバッテリーを同時に装着できる、充電専用器である。閉じた状態ではコンパクトなスティック型だが、サイドのバッテリー受けを開くと、2本のバッテリーを装着できる。個々のバッテリーの充電状況を確認するLEDも装備されている。充電用の電源にはノートパソコン本体用のACアダプターを利用する。対応するバッテリーは、type S、type F、type Y(VGP-BPL2またはVGP-BPS2使用モデル)用バッテリーである。価格はオープンプライスで、予想実売価格は2万円前後。

お詫びと訂正:掲載当初、“2本のバッテリーを同時に充電”と記載していましたが、正しくは“同時に装着”で、充電は1本ずつ連続で行ないます。ここに訂正するとともに、お詫びいたします。(2005年8月30日)

またモバイルノート向けに、コンパクトなスティック型ACアダプター『VGP-AC16V10』も発売される。形状はVGP-BP1の収納状態とほぼ同様で、対応する本体はtype T/Y、バイオノートTR、Z1、V505、X505などと、type S/Bの16V ACアダプター使用モデル。価格はオープンプライスで、予想実売価格は1万4000円前後。

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