パソコン上のファイル/フォルダを非可視化・暗号化するセキュリティー対策ソフト『PCプライバシー』とその画面 |
サイバーリンク トランスデジタル(株)は17日、パソコン内のファイルやフォルダを非可視化/暗号化することで、情報漏洩を防止するセキュリティー対策ソフト『PCプライバシー』を発表した。価格はパッケージ版が7140円。発売は9月2日の予定。
PCプライバシーはカナダのEverstrike Software社が開発したセキュリティー対策ソフト『Universal Shield 4.0』を、(株)ネクステッジテクノロジーが日本語化した製品で、国内での販売/サポートをサイバーリンク トランスデジタルが担当する。主な機能は以下のとおり。
- データ非可視化
- 任意のファイルやフォルダをWindows上から非可視化する。非可視化されたファイルやフォルダにはアクセスできない。これにより機密情報が含まれたデータの、存在自体を隠すことで保護する。HDD上のデータ自体の改変は行なわない。
- 暗号化
- 任意のファイルやフォルダを暗号化する。暗号化された状態のファイルは、復号しない限り中身は見られない。復号時にはパスワードを入力する。暗号化方式は8種類用意されており、選択可能。
- アクセス制限
- 任意のファイルやフォルダ、ドライブにアクセス制御をかけ、読み書きや削除の可不可、可視化などを制限できる。パソコンの記録型DVDドライブ自体を非可視化することも可能。
PCプライバシーの特徴となっているのが、ファイルやフォルダの非可視化機能である。非可視化されたファイル/フォルダには一切アクセスできないので、たとえば機密情報入りのフォルダを非可視化しておけば、万一そのデータを含むパソコンが盗難にあった場合でも、データの存在自体に気付かれないという仕組みになっている。PCプライバシー自体にもパスワードをかけられるので、仮にPCプライバシーの存在に気付かれても、非可視化を解除はできないというわけだ。ただしHDD上のデータ自体を操作はしないので、HDDだけを取り出して、他のパソコンに接続すれば読まれてしまう。非可視化した状態ではアプリケーションからのオープンもできないが、“信頼されたプロセス”(後述するサブ機能のひとつ)に定義したアプリケーションからなら、非可視化した状態のままアクセスすることも可能である。同社では“信頼されたプロセス”の使用例として、ウイルス対策ソフトを信頼設定とすることで、非可視化したファイル/フォルダのウイルスチェックを可能にするなどを挙げている。
暗号化機能はWindows XP/2000の暗号化機能とは異なり、単純に指定したファイル/フォルダを丸ごと暗号化する。暗号化のアルゴリズムは8種類用意されており、任意のアルゴリズムを選んで暗号化が可能である。PCプライバシーで復号化しない限り、ファイルの中身は見ることができない。復号化の際にはパスワードを要求される。暗号化/復号化ともにPCプライバシーが必要なため、暗号化したままのファイルを他のパソコンに渡す場合は、相手先にもPCプライバシーをインストールしておく必要がある。
これらの機能のほかにも“サブ機能”として、パソコンが操作されなくなって一定時間経つと、設定したファイル/フォルダが自動で非可視化される“プロテクション機能”や、エクスプローラ上の右クリックメニューから、簡単にファイル/フォルダの非可視化を行なう機能、PCプライバシーが動作していることを隠し、防御を高める“ステルスモード”なども搭載されている。
サブ機能の設定はメニューから簡単に行なえる |
対応OSはWindows XP Home Edition/Professional/Media Center Edition、Windows 2000 SP4以上。対応ハードウェアは、CPUがPentium III-500MHz以上、メモリー128MB以上、HDD 20MB以上など(64bit環境はサポートされない)。製品にはパッケージ版とダウンロード版が用意されるほか、企業ユーザー向けのライセンス販売も行なう。またそれぞれに通常版と特別優待版(※1)が用意される。パッケージ版の発売は9月2日から。ダウンロード版は19日から発売される。製品構成と価格は以下を参照。
※1 他社製のセキュリティーソフトを所有しているユーザー向け。- パッケージ版:7140円
- パッケージ 特別優待版:5880円
- ダウンロード版:5480円
- ダウンロード 特別優待版:4100円
- ライセンス一括購入 10~49ライセンス:5100円/1ライセンスあたり
- ライセンス一括購入 50~99ライセンス):4760円/1ライセンスあたり