このページの本文へ

“今”と“これから”を総まとめする無線LAN特集

“今”と“これから”を総まとめする無線LAN特集

2005年08月17日 00時00分更新

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 IEEE 802.11b/g規格の浸透、障害物に強く高速な転送が行なえる“MIMO(Multiple Input Multiple Output)”や高速化技術“Super AG”の採用比率向上など、着実に普及と進化が続いている無線LAN技術。さらに将来を見れば、WiMAX、IEEE 802.11n、UWBなどなどのキーワードが登場してくるが、まずは直近の状況からチェックしよう。

 前回の特集(2月掲載)以降の注目トピックとしては、すでに日本国内では標準規格として多くの対応製品が出回っているIEEE 802.11a規格の改正が挙げられる。これは、日本独自のローカル規格であった従来のIEEE 802.11aを、世界標準の規格にすり合わせるというものだ。

改正にあわせていち早く登場した(株)バッファローの新IEEE 802.11a対応製品

 新IEEE 802.11a規格は、従来規格で5.150GHz~5.250GHz(5.2GHz帯)の周波数帯に割り当てられていた国内独自基準の4チャネル(JEITAによる呼称は“J52”)の中心周波数を10MHzシフトし国際標準規格と同じにした4チャネル(JEITA呼称“W52”)と、新たに無線LAN用に追加配分された5.250GHz~5.350GHz(5.3GHz帯)に割り当てられた国際標準規格に則る4チャネル(JEITA呼称“W53”)の計8チャネルから構成される。

 このうち“W53”については、日本国内では航空管制レーダーや気象レーダー(アメダス)が5.3GHz帯を利用していることから、電波送出開始前に1分間スキャンを行なって空いているチャネルを利用する、運用中のレーダー波を検出した場合は10秒以内に該当チャネルの使用を中止する、レーダー波を検出したら該当チャネルの使用を以降30分間禁止する、といった働きを持つアクセスポイント向け機能“DFS(Dynamic Frequency Selection)”、不必要に強い電波出力による他通信との干渉を防止するためにアクセスポイント~クライアント間での通信に必要な電波出力を調整する機能“TPC(Transmitter Power Control)”(出力を50%低下させる。アクセスポイント/無線LANアダプター向け)の装備が義務付けられている。

 新規格の導入に伴い、アクセスポイントについては“W52”“W53”両対応、もしくは“W52”のみ対応した製品、無線LANアダプターについては“W52”“W52”“J52”に対応した製品に対して認証が与えられる(“J52”のみに対応した製品は認証されない。また、無線LANアダプターの“J52”対応については、期間限定の経過措置という扱いで、2008年5月31日まで認証)。また、すでに認証されている従来のIEEE 802.11a対応製品(=“J52”にのみ対応した製品)については、今後も継続して利用することが可能。なお、利用が屋内に限定されるという点は新規格も従来と同様。

 また、従来規格認証製品を新規格に対応させるためのバージョンアップも“条件付き”で認められている。具体的な条件は以下の項目など。

  • 認証/配布期間限定
  • “J52”へのロールバック不可
  • バージョンアップによる“W53”対応不可
  • バージョンアップした端末のメーカーによる把握/管理

 この条件が、メーカー的には決して楽なものではないことから、バージョンアップの情報に関しては、各社から公開される情報を確認しておきたい。

 基本的に、従来規格のアクセスポイントおよびアダプターを“現在”使っているユーザーには特に影響は出ないが、“今後”影響が出る可能性がある状況としては、旧規格のみに対応した無線LANアダプター(例:今年夏以前に発売されたノートパソコンの内蔵無線LAN機能など)の場合、新たに購入した新規格対応の無線LANアクセスポイントに接続できないケースが考えられる点だろう。購入時には新旧いずれの規格に対応しているのかを注意して確認したい。

 それでは、3月以降に登場している無線LANアクセスポイント/無線LANアダプターを振り返っておこう。

日本電気(株)/NECアクセステクニカ(株)『Aterm WR7850S』(写真左)と『Aterm WL54SC』(右)。新IEEE 802.11a対応
(株)コレガの新IEEE 802.11aに対応したUSBタイプ無線LANアダプター『CG-WLUSB2AGST』。同社は同日に新規格対応無線ブロードバンドルーターも発表

 無線LANの普及により、プロジェクターやネットワークカメラといった製品でも無線化が進みつつある。特にプロジェクターについては今年に入ってからその傾向が活発で、各社に先駆けて無線LAN搭載を進めていた松下電器産業(株)に続いて、ソニーマーケティング(株)、(株)東芝からも無線LAN機能搭載機が登場している。

パソコン内の画像や資料を無線LANを利用してワイヤレスで転送する“Air Shot(エアーショット)”機能を搭載するソニーマーケティング『VPL-CX76』

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

最新記事

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン