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富士通、フィルム基板を利用したカラー電子ペーパーを開発

2005年07月13日 17時06分更新

文● 編集部

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(株)富士通研究所、富士通フロンテック(株)、富士通(株)は13日、電源を切っても表示を維持でき、明るいカラー表示が行なえる電子ペーパーを開発したと発表した。

曲げることが可能 カラー表示
曲げることが可能カラー表示
開発したカラー電子ペーパー

今回開発したのは、フレキシブルなフィルム基板を採用したカラー電子ペーパーで、電源を切っても表示を継続できるほか、従来技術を利用した場合に比べて数100分の1から数万分の1以下の低消費電力化が図られているのが特徴。非接触ICカードで使われている微弱な電波のエネルギーを利用した無線による書き換えも可能という。赤/緑/青の3枚の表示パネルを積層した構造を採用し、カラーフィルターや偏光板を必要としないため、反射型液晶パネルと比べて明るい表示が得られるという。また、表示を維持するために頻繁に書き換えを行なう必要がないことから、ちらつきもないという。曲げたり指で押したりしても表示色が影響を受けない独自技術も採用したという。

利用イメージ
利用イメージ(バス停留所)

同社では、軽量で曲げられ、低消費電力で書き換えられることから、電車の中吊り広告や湾曲した壁面での情報表示、電子棚札、POP広告、レストランのメニューなどに利用できるほか、職場や向上でマニュアルや作業指示書の必要部分だけを表示して携帯することでペーパーレス化を図ったり、携帯機器で取得した文字/画像データをワイヤレスで拡大表示したりといった利用も可能としている。

今後は、開発したカラー電子ペーパーの利用に関するテストマーケティングや実証実験などを行ない、2006年度の製品化を目指すとしている。



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