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富士通研究所、複数部品を含む機械系図面の検索技術を開発

2005年06月22日 20時56分更新

文● 編集部

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(株)富士通研究所は22日、複数の部品が描かれた機械系図面から、特定の部品を探し出す図面検索技術を開発したと発表した。

図面検索では、部品名などのキーワードを利用したテキスト検索や、1つの部品のみが描かれた図面の類似形状検索が行なわれているが、従来の類似形状検索では図面全体の形状により検索するため、複数の部品が描かれているとまとめて1つの形状とみなしてしまうという問題があった。

今回開発した技術は、複数部品が描かれた図面から、特定の部品と似た形状の部品が1つでも含まれていれば検索できるというもの。画像処理により表やタイトルなどのテキスト部分を検索対象から外し、各部品の形状を抽出することで部品ごとの自動切り出しを行なう“図面からの部品の自動切り出し”と、同社の“情報を眺めて選ぶクロスメディア検索技術”を検索に適用した“インタラクティブな検索インターフェースを装備”したのが特徴。部品の形を数値化することで、向きや大きさ、位置が異なっていても類似部品と判定できるという。

図面を検索する様子
図面を検索する様子

実験では、合計で約1万3000部品が含まれる190枚の図面から、指定した部品と形状が類似した部品を含む図面を約1秒で検索できたとしている。

同社ではこれにより、製造業など設計業務において、既存の図面を流用した設計が従来より容易になり、設計期間の短縮、設計コストの低減などが可能となるとしており、富士通(株)の設計情報管理システム“PLEMIA”の類似図面検索システム“VisualSearch”の拡張機能として製品化を予定しているという。

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