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MA-LS1

MA-LS1

2005年06月16日 00時00分更新

文● 伊藤 裕也

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MA-LS1

サンワサプライ

6300円

サンワサプライのレーザーセンサーマウス「MA-LS1」
レーザーセンサーマウス「MA-LS1」。サンワサプライではパソコンのカラーリングにマッチする6色のカラーバリエーションを用意している。

 Windows XPやMacOS Xのように基本的な操作をポインティングデバイスにより行うシステム(OS)では、“ポインティングデバイスの使いやすさ”が快適な操作性を実現するための重要なファクターとなる。ポインティングデバイスにはマウスをはじめトラックボール、タブレットなどさまざまあるが、会社や家庭でパソコンを使うユーザーの間で最もポピュラーなのは、なんといってもマウスだろう。

 このマウスには大きく分けて、ボールの回転をローラーなどで検出して移動距離と方向を判断する“ボール式(機械式)”、LED(発光ダイオード)などの光源が光を発してその反射を検出することで移動を判断する“光学式”という2つの方式があり、それぞれにメリット・デメリットがある。

左右どちらの手でも使いやすいシンプルなデザイン
左右どちらの手でも使いやすいシンプルなデザイン。

 例えば、ボール式はマウスと接触する面が平らでそれなりにしっかりしていればその面の仕上げがなんであろうと使えるが、次第にほこりやゴミがローラーに付着していくことでマウスポインターが期待どおりに動かなくなる“ミススリップ”が発生する。一方、光学式はマウスを置いた面とセンサーが非接触なので、ゴミを取り込む心配はないものの、反射した光の検出によりマウスの移動量を求める構造上、凹凸が少ないツルツルした光沢仕上げの面ではマウスをいくら操作してもポインタが動いてくれないことがある。つまり、ボール式であれば定期的なメンテナンスが必要となり、光学式では使用できる場所が限られる。このこと(自分の利用環境)をよく考えずにマウスを選んでしまうとストレスが溜まるだけに、マウスを選ぶ際にはその特性と自身の使用環境をきちんと把握したうえで選びたい。……とはいうものの、もっとイイ選択肢はないものだろうか?

 そこでオススメしたいのが、2004年秋頃から話題になっている“レーザーマウス”という存在だ。ここで紹介するサンワサプライのレーザーセンサーマウス「MA-LS1」は、マウスの移動を判断するセンサー部分(光源)にレーザーを利用したUSB接続のマウス。先に述べたマウスのおおまかな分類でいえば光学式に属するものだが、波長の短いレーザー光の使用により、一般的なLED光源の方式と比較して読み取り精度が高いという特徴を持つ。これにより、光学式マウスの欠点として挙げた凹凸のない単色の机や光沢のある素材の上でも使用できる可能性がグンと向上する。さすがに無色透明のガラス板などでは期待どおりに動作しないが、白い机や光沢のある机など、従来の光学式マウスが苦手にしていた場所でも、マウスパッドを用意せずに直接使えるというのは大きなポイントだ。



一般的な成人男性の手をマウスに乗せたところ
一般的な成人男性の手をマウスに乗せたところ。サイズとしてはやや小さめで、手で包むというよりは指を乗せるようなかたちになる。

 ところで光源にレーザーを使用と聞くと、安全性が気になる方もいるかもしれないが、MA-LS1は国際標準化機構(ISO)や国際電気標準会議(IEC)が定める“Class 1 Laser Product”に準拠している。家庭や会社で普通に(机などに発光面を向けて)使う限りにおいては、その心配は無用である。

 マウスのインターフェースは2ボタンにボタンを兼ねるホイールがひとつの標準的なデザインで、サイズは58.5(W)×87.5(D)×32(H)mmとやや小さめ。一般的なマウスよりコンパクトなので、使用する際には指を軽く握るようにしてマウスを包むような形となるが、思ったほどの違和感は感じない。女性など手の小さな方はもちろん、成人男性でも問題なく使用できるだろう。マウスの性能を示す分解能は900カウントで、パソコンとの接続にはUSB 1.1を用いる。ケーブル長は1.5mだ。デスクトップ・ノートパソコンなど機種を選ばず接続できるが、マウス本体の重量が実測で約55gと軽量で、また、ケーブルが細く扱いやすいことから、特にノートパソコンと一緒に持ち運べるマウスとして適している。

マウスの底面
マウス中央部には光を発するレーザーダイオードとそれをスキャンするセンサからなるユニットが格納されている。なお、発光面を覗くことは厳禁だが、レーザーダイオードが発する光は可視光線ではないのでそもそも肉眼での確認は不可能である(ちなみに、一般的なLED光源のマウスでは赤く光るものが多い)。

 価格は6300円で、店頭での実売は4000円前後となる。2ボタン1ホイールの光学式マウスとしてはやや高価だが、光学式のメリットであるメンテナンスフリーはそのままに、弱点であった使用場所に関する制限をある程度克服している。価格の問題を差し引いても、その魅力は大きいといえる。また、反応速度もクイックで、光学式マウスにある気持ち遅れるようなこともない。今使っているマウスに不満がある方・コンパクトなマウスを探している方は、検討してみる価値があるだろう。

レーザーセンサーマウス「MA-LS1」の主なスペック
製品名 レーザーセンサーマウス「MA-LS1」
解像度 900dpi
インターフェイス USB
ケーブル長 1.5m
本体サイズ 幅58.5×奥行き87.5×高さ32mm
対応OS Windows 98/Me/2000/XP
Mac OS X(10.2以降)

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