撮影画像に関しては、鮮やかな発色や強めに出るコントラストなど、メリハリの効いた画像処理となっている。明るい場所ではかなり良好だが、薄暗い場所などでISO感度を上げて(あるいは自動ゲインアップで)撮るとノイズこそ少ないものの、ざらついた感じになる。薄暗いシーンではフラッシュを使うかシャッター速度を下げて撮ることになるが、シャッター速度を下げて撮る場合は、本体がややホールド性に欠けることから手ぶれしやすく、スタンドと携帯型の三脚などを併用をお勧めしたい。
すっきりとした色味と強めのコントラストによって鮮やかでくっきりとした画像処理となっている。なおこれらは、2592×1944ドットで撮影した元画像を640×480ドットにトリミング/リサイズしたもので、それぞれ切り抜き/解像度変更以外の処理はしていない(以下の作例も同様)。プログラムAE、F5.6、1/400秒。ISO感度64(ISO感度指定) |
広角側38mm相当なので、広いエリアを1枚に収めるには向いていないのが残念。プログラムAE、F3.5、1/160秒。ISO感度64。日光が当たっている部分は白く飛んでいるが、暗部でも黒つぶれすることなく諧調が出ている。拡大すると暗部にややざらつきが見られる |
光量が足りないとややざらついた画質になってしまう。プログラムAE、F3.5、1/15秒(三脚使用)。ISO感度125(ISO感度Auto) |
マクロモードでは広角側で8cm、望遠側で25cmまで近接できる。サイバーショットシリーズに共通する機能として、マクロモードのままでも遠景にピントが合うため、撮影モードを戻すのを忘れてポートレートや風景を撮ってしまいピンボケになるような事態は防げる。プログラムAE、F6.3、1/160秒。ISO感度64 |
薄型/コンパクト市場のなかで飛びぬけた存在
各社とも力を入れる薄型/コンパクトのデジタルカメラだが、とくに屈曲光学系の採用によってズームと薄型を両立した機種は多い。そんな中でも薄さを追求したDSC-T7の携帯性は飛びぬけている。小さすぎるボディは気軽に撮ろうとすると手ぶれしやすいという難点はあるものの、まるで名刺入れのようにズーム機を持ち歩けるという利便性には換えがたい。スリムデザインとスタイリッシュ性を両立させたサイバーショットTシリーズの中で、さらに高級感を高めたDSC-T7は所有したときの楽しさもさらに増したと言えるだろう。
「サイバーショット DSC-T7」の主なスペック | |
製品名 | サイバーショット DSC-T7 |
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撮像素子 | 有効510万(総530万)画素1/2.5インチCCD |
レンズ | 光学3倍ズーム対応、カール ツァイス“バリオ・テッサー”。f=6.33~19.0mm(35mmフィルムカメラ換算時で38~114mm相当)、F3.5~4.4 |
記録画素数 | 最大2592×1944ドット |
液晶ディスプレー | 2.5インチTFTハイブリッド液晶パネル(23万ドット) |
記録メディア、内蔵メモリー | メモリースティック デュオ/メモリースティック PRO デュオ |
電源 | インフォリチウム「NP-FE1」(付属) |
インターフェース(付属アダプター側) | マルチ端子:USB(USB2.0 Hi-speed対応)、AV出力(モノラル音声)、DC IN |
本体サイズ | 幅91.7mm×高さ60.2×奥行き14.7(最薄部9.8)mm |
重さ | 約114g(撮影時は136g) |