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SASTIK

SASTIK

2005年06月08日 00時00分更新

文● 月刊アスキー編集部・小林Q

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SASTIK

サスライト

1980円

SASTIK
写真 SASTIKは、USBポートへの抜き差しだけでオンラインストレージにアクセスできるハードウェア認証デバイスだ。インターネットにデータを保存するため、デバイスを紛失してもデータが残るのは利点のひとつ。製品をもうひとつ購入し、サポートに連絡すれば同じデータを引き継ぐことができる。

 「容量0MB」のUSBメモリ。一瞬首をかしげてしまいそうなキャッチフレーズがパンフレットに記されている。

 サスライトの「SASTIK」は、サイズといい形状といいUSBメモリを思わせるが、ユーザーがフリーで使える記録領域は持っていない(内蔵メモリは後述する接続プログラムが占有)。データは本体ではなく同社のオンラインストレージに保存するしくみだ。

SASTIK Tool Bar
画面1 SASTIKを差し込むと自動的に起動する「SASTIK Tool Bar」。ワンクリックでメールボックスや共有フォルダを表示できる。

 Webメールやオンラインストレージといったサービスはすでに幅広く浸透しているが、登録が面倒だったり、外出先でURLやパスワードを忘れてしまったりと意外に使いにくく感じることが多い。SASTIKの特徴は認証作業にハードウェアを利用することで、その煩雑さを解消してくれる点だ。本体をUSBポートに差すと、接続ソフトの「SASTIK Tool Bar」が起動。面倒な登録なしにサービスを利用し始められ、サーバ上のスペースも無料で使える。



メール機能で呼び出されるメーラ
画面2 メール機能で呼び出されるメーラは、複数アカウントをタブで切り替えて指定できる。POP3に対応していれば、プロバイダメールやより大容量なフリーメールも参照できる。

 製品にはあらかじめ専用のメールアカウント(~~@sastik.com)とデータ保存領域が用意されており、6MBのメールと8MBのデータを保存できる。「お気に入り」や「アドレス帳」を登録し、参照できるのも便利な機能である。

 一連の機能の中で、面白いのは「一発ログイン」だろう。これはURL/ID/パスワードをセットで保存しておいて、認証付きのページにワンクリックでアクセスできるというもの。サイトはID入力フォームのあるサイトをInternet Explorerで表示し、ボタンをクリックすることで簡単に登録できる(フレーム使用のページなど一部を除く)。



ドラッグ&ドロップでHDD上のファイルを暗号化できる
画面3 デバイスには固有のIDを持ち、ドラッグ&ドロップでHDD上のファイルを暗号化できる。SASTIKをポートから抜くと、もう一度差しなおすまでファイルの内容は参照できなくなる。

 セキュリティにも配慮しており、PCのキャッシュに残っているやり取りされたデータは、SASTIKを抜いた際に自動的に削除される。またSASTIKをハードウェアキーとして利用してローカルHDDの情報を保護する機能もあり、ツールバー上にファイルをドラッグ&ドロップすることで暗号化したり(ファイルロック)、SASTIKを抜いた際にPCの操作を受け付けなくすることができる(スクリーンロック)。これらは、会社など1台のPCを複数の人間で共有している環境や、ネットカフェなどオープンスペースに置かれたPCから、一時的に離席する際に便利な機能だ。



好みの画像に壁紙を変更する機能
画面4 好みの画像に壁紙を変更する機能(Wall-Ways)や付箋メモを表示する機能(ポストビット)など、簡易カスタマイズ機能も持っている。

 外出時にはノートPCを持ち運んでいるが、実際に使用するのはメールやWeb程度という人も少なくないだろう。最近ではネットカフェも増え、街中でネットにつなげるPCを探すこともかなり容易になった。動作の遅さや記録容量が致命的に少ない点は残念な部分だが、魔法のスイッチのように、手近にあるPCを自分仕様に変えられるというのはまさに「逆転の発想」。ネットワークを利用した新しいモバイルの形として進化を期待したい。

SASTIKの主なスペック
製品名 SASTIK
動作環境 Windows XP/2000

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