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NTTドコモ、携帯電話“901iSシリーズ”を発表――フルブラウザー標準搭載の機種が登場!

2005年05月17日 19時11分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモは17日、W-CDMA方式の第3世代携帯電話“FOMA”の新製品として“901iSシリーズ”の開発を発表した。ラインナップは『D901iS』『F901iS』『N901iS』『P901iS』『SH901iS』の5機種ですべて“iモード FeliCa サービス”に対応し、PDFファイルが閲覧できる“PDFビューアー”機能を新たに搭載する。発売時期は夏ボーナス商戦に合わせて調整中で、価格はオープンプライスの見込み。価格は従来機種の“901iシリーズ”(2004年11月発表)と同程度になると思われるが、901iシリーズの発売当時の新規契約価格は東京都内で3万円台前半だった。

901iSシリーズ 901iSシリーズ
左から、F901iS、N901iS、P901iS、D901iS、SH901iS

FOMAブランドは、ハイエンドの“90x”と、エントリーの“70x”の2ラインが用意されており、2ライン合計の累計販売台数は4月末の時点で約1224万台、90xシリーズの累計販売台数は約1098万台となっている。

iモード FeliCa サービスは、非接触ICカード技術“FeliCa”(フェリカ)対応チップを搭載したiモード携帯電話を決済や認証に利用するサービス。同社はこのサービスに対応する携帯電話を“おサイフケータイ”という愛称で呼んでいるが、ラインナップは本日の新製品を含めて全12機種(FOMAが8機種、movaが4機種)。その契約数は4月末の時点で約334万件にのぼる。

おサイフケータイの契約数 90Xシリーズの累計販売台数
おサイフケータイの契約数。おサイフケータイの対応店舗数は全国約2万店舗で、約4000台の自動販売機もこれに対応しているという90Xシリーズの累計販売台数
おサイフケータイの全12機種 おサイフケータイの全12機種
おサイフケータイの全12機種位置情報取得機能“iエリア”と連携した、おサイフケータイ対応店舗の検索サービスを提供

901iSシリーズでは、決済や認証の不正使用を防ぐためのセキュリティー機能として“遠隔ロック”と“ICカードロック”機能を全機種で採用する。遠隔ロックは、携帯電話機を紛失した際などに、あらかじめ登録した発信元から設定した間隔で設定した回数着信を受けると、携帯電話のICカード関連機能やボタン操作を無効になるという機能。ICカードロックは、ボタンの長押し操作などで有効になり、ICカード関連機能を使えなくする。従来機では『F901i』のみが搭載していた機能で、同社は平時からの使用を推奨している。



PDFファイルがケータイで見られる

901iSシリーズのPDFビューアー機能は、iモードサイトからPDFファイルをダウンロードして閲覧するためのもの。約50社のコンテンツプロバイダーが、PDF関連コンテンツ/サービスの提供を発表している。PDFビューアーは、PDF文書の拡大/縮小/回転/検索、電話接続/メール送信/サイト接続が可能な“phone to”“mail to”“web to”機能(PDF文書で指定されているもの)、指定の場所から読み返せる“しおり”機能などを備えている。パソコンと携帯電話とのPDFファイルやり取りは、電子メールに添付することはできないが(※1)、各機種が対応する外部メモリーカードを使えば可能。

※1 コンテンツプロバイダーの1社ネットビレッジ(株)が、iモード公式サイト“リモートメール”で、PDFファイルを専用サーバーに一度アップロードすることで携帯電話からダウンロードできるようになる新サービスの提供を表明している

シリーズに共通するその他の主な機能は以下のとおり。“3Dサラウンド”機能や“デコメール”機能などは901iシリーズと同等。

テレビ電話切り換え機能
従来は、テレビ電話中に音声通話、もしくは音声通話中にテレビ電話に切り替えることができなかった。テレビ電話切り換え機能は、901iS同士の通話に限り、これを行なえるようにするもの
FOMAプラスエリア
FOMAプラスエリアは、これまでFOMAが利用できなかった山間部などの地域に800MHz帯のFOMA用基地局を新設し、FOMAの通信サービスを提供するというもの。901iSシリーズは、FOMAの2GHz帯と800MHz帯のデュアルバンドに対応している
自動時刻補正機能(D901iS/F901iS/P901iS)
携帯電話機の電源をONにするだけで、基地局から送信される時報を利用して、自動的に時計機能の時刻をあわせる
メニューアイコン一括設定(N901iS/P901iS/SH901iS)
メニュー画面のアイコン(複数)を、専用iアプリで一括してダウンロードし、一度に設定できる
PDFビューアー機能 テレビ電話中に音声通話、もしくは音声通話中にテレビ電話に切り替えられるようになった
PDFビューアー機能テレビ電話中に音声通話、もしくは音声通話中にテレビ電話に切り替えられるようになった


あくまでサブ?のフルブラウザー

日本電気(株)製造の『N901iS』は、パソコン向けに制作されたウェブサイトを閲覧できる“フルブラウザ”機能を搭載する。ブラウザーは(株)アクセスの“NetFront”シリーズ(バージョン等の詳細非公開)が採用され、HTML 4.1以降に対応する。ページをそのまま表示するだけでなく、携帯電話機の縦長の画面にあわせてレイアウトにして表示することも可能。

プロダクト部 第一商品企画担当部長の森 健一氏
プロダクト部 第一商品企画担当部長の森 健一氏

フルブラウザ機能を利用して通信した場合のパケット通信料金は、iモードブラウザーで通信した場合のそれと同額で、契約するプランによって異なり、1パケットあたり0.015円~0.2円。ただし定額サービスの“パケ・ホーダイ”を契約している場合は、定額制は適用されずに1パケットあたり0.02円となる。記者発表会に出席したプロダクト部 第一商品企画担当部長の森 健一氏によれば、定額化については「需要を見て検討」、フルブラウザ機能搭載の機種を増やすことについては「検討中」とした。また、iモードブラウザー/フルブラウザー、iモードコンテンツ/パソコン用コンテンツの住み分けについては「フルブラウザーは緊急避難的なところで使用される機能」として、メインストリームとして考えているのはiモードブラウザー/コンテンツであることを強調した。

次のページでは、各機種の主な特徴を述べる。



D901iS F901iS N901iS
D901iSF901iSN901iS
P901iS SH901iS 5機種とも本体カラーが黒のモデルを用意
P901iSSH901iS5機種とも本体カラーが黒のモデルを用意

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