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セイコーエプソン、3種類の黒系インクを持つ新インク“PX-P/K3インク”を搭載した“MAXART K3”シリーズなど大判プリンター7機種を発表

2005年05月11日 21時53分更新

文● 編集部 内田泰仁

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『PX-9500S』『PX-7500S』『PX-6200S』

“ハイスピードモデル”と位置付けられた“MAXART”シリーズは、4色構成の顔料インク“PX-Pインク”を採用したモデルで、各色を360ノズルで出力することにより高速な印刷を実現。また、ノズルを1/180インチの微細な間隔で縦一列に配置しインク着弾位置のバラつきを抑え、高速な印刷を可能にする“MACHヘッド”や、プリントデータに応じて大中小のインクドットを打ち分けて高画質印刷を可能にする“MSDT(Multi Size Dot Technology)”を搭載する。各機種の対応用紙サイズは、『PX-9500』がB0プラスサイズ、『PX-7500』がA1プラスサイズ、『PX-6500』がA2プラスサイズで、単票紙およびロール紙、厚さ1.5mmの厚紙に対応。

このほか、“MAXART K3”シリーズの各製品と同様に、高機能プリンタードライバー(長尺/拡大処理の最適化機能はPX-9500S/PX-7500Sのみ対応)、マルチセンサー、マルチペーパーハンドリング(PX-6200Sのみ対応)などの機能を搭載する。

主な共通スペックは、印字方式がフォトマッハジェット方式、最大解像度は1440dpi×720dpi、インターフェースはUSB 2.0×1/IEEE 1394×1/オプション用拡張スロット×1。各製品の印刷速度、内蔵メモリー容量、本体サイズ、重量は以下のとおり。

PX-9500S
印刷速度(B0サイズ):2.8分(360×360dpi/普通紙ロール/ドラフトモード/双方向印刷)/4.6分(360×360dpi/普通紙ロール/推奨設定/はやい)/9.8分(720×360dpi/普通紙ロール/推奨設定/きれい)、メモリー:128MB、サイズ:幅1702×奥行き681×高さ1196mm(排紙バスケット/後方排紙セット時)、重量:約90.2kg(インクカートリッジ含まず)
PX-7500S
印刷速度(A1サイズ):1.6分(360×360dpi/普通紙ロール/ドラフトモード/双方向印刷)/2.2分(360×360dpi/普通紙ロール/推奨設定/はやい)/4.2分(720×360dpi/普通紙ロール/推奨設定/きれい)、メモリー:64MB、サイズ:幅1178×奥行き1033×高さ1180mm(専用スタンド含む)、重量:約59.6kg(専用スタンド含む、インクカートリッジ含まず)
PX-6200S
印刷速度(A2サイズ):0.8分(360×360dpi/PX上質普通紙ロール/ドラフトモード/双方向印刷)/1.3分(360×360dpi/PX上質普通紙ロール/推奨設定/はやい)/2.3分(720×360dpi/普通紙ロール/推奨設定/きれい)、メモリー:64MB、サイズ:幅848×奥行き765×高さ354mm、重量:約39kg(インクカートリッジ含まず)

セイコーエプソンの情報画像事業本部長、平野精一氏

この日行なわれた記者発表会で挨拶に登壇したセイコーエプソンの情報画像事業本部長、平野精一氏は、同社のプリンター事業に対する取り組みについて、“エプソン=フォト”というイメージの定着を進め、「デジタルフォト文化の創造を目指す」ものであると述べた。この取り組みにおいて同社では、個人/一般ユーザーに対しては、“誰でも楽しめるデジタルフォト”をテーマとした製品を、プロ/ハイアマチュア層には“満足の行く仕上がり”を追求した製品を提供していくとした。今回発表された“PX-P/K3インク”は、このような目標に基づき、プロならではの要望に応えるための技術として開発されたものだといい、今後も、技術力や企画力を磨いていくことで、同社のビジョンである“EXEED YOUR VISION”(※1)の実現を目指すと述べた。

※1 氏は挨拶の中で「お客様に予期せぬ感動を与えたい、というエプソンとしてのビジョン」だと説明している

エプソン販売の取締役社長、真道昌良氏大判プリンター市場の販売台数推移

販売戦略や市場動向について説明したエプソン販売の取締役社長の真道昌良氏によると、大判プリンターの出荷台数の推移は、トータルの台数自体には大きな変化はないものの、製品の利用目的は、グラフィック/アート系用途が拡大し、CADが微減傾向にあるという。2004年度のメーカーシェアは、グラフィック/アート系用途ではセイコーエプソンが56.9%で1位を占めているという。一方CAD用途でのシェアは4.4%となっているが、2004年度第4四半期は10%近いシェアを獲得したといい、同用途でのカラー印刷の需要が拡大傾向にあることから、急速に同社製品の導入が増加しているとしている。

グラフィック/アート用途(画面左)とCAD用途(右)でのメーカーシェア
これまでの販売実績と2005年度の販売目標

同社では、“MAXART”シリーズの販売戦略として、新インクの名称に引っ掛けた“3つの拡大(K3)”展開を図るとしており、市場の拡大、市場シェアの拡大、プリントボリュームの拡大の3つをテーマとした、販売やプロモーションを行ない、2005年度は、前年販売台数比150%を目標とするという。



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