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セイコーエプソン、3種類の黒系インクを持つ新インク“PX-P/K3インク”を搭載した“MAXART K3”シリーズなど大判プリンター7機種を発表

2005年05月11日 21時53分更新

文● 編集部 内田泰仁

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セイコーエプソン(株)は11日、プロ向け大判印刷プリンターの新製品として、新開発の顔料インク“PX-P/K3インク”を搭載した“ハイクオリティモデル”と位置付ける“MAXART(マックスアート) K3”シリーズ4機種と、従来からの“PX-Pインク”を搭載した“ハイスピードモデル”の“MAXART”シリーズ3機種を発表した。販売はエプソン販売(株)を通じて行なう。ラインナップと価格、発売時期は以下のとおり。

“MAXART K3”シリーズ

PX-9500
59万8000円、2005年秋
PX-7500
29万8000円、2005年秋
PX-6500
24万8000円、2005年5月下旬
PX-5500
オープンプライス(編集部による予想実売価格は8万円台後半)、2005年5月下旬

“MAXART”シリーズ

PX-9500S
59万8000円、2005年秋
PX-7500S
29万8000円、2005年秋
PX-6200S
22万8000円、2005年6月下旬

“PX-P/K3インク”のインク構成従来の“PX-Pインク”と“PX-P/K3インク”での、グレーを表現するときの各色インクの使用量の違いのモデル図。各色の帯の“太さ”が使用量を表わす。ライトグレーの導入により、グレーの階調表現には黒系の3色をメインに使用し、カラーインクの使用量を抑えているグレーをベースとしたカラー表現のモデル図

“MAXART K3”シリーズが搭載する新インク“PX-P/K3インク”は、従来の“PX-Pインク”をベースに、プロフェッショナルユーザーが求める高い印刷クオリティーの実現を目指して開発したものだという。インクは8色構成で、カラーは従来と同じくイエロー/シアン/ライトシアン/マゼンタ/ライトマゼンタの5色、ブラックは従来の2色にライトグレーを加えた3色で、フォトブラックまたはマットブラック(用紙や用途に応じて入れ替え可能)/グレー/ライトグレーとなっている。この3種類の黒系インクの搭載に加え、高濃度顔料色材の採用、色材を包んでいる樹脂の光沢感の向上により、安定したグレーバランス、正確なカラーコントロールや滑らかな階調表現の実現、印刷結果の光沢感の向上、耐久性(耐擦性)の向上、メタメリズム(光源依存性)の低減を実現したという。

印刷画質の面では、カラー印刷の画質については、カラーコントロールが難しい人肌などの低彩度の部分にライトグレーインクを“下地”として使用し、その下地に必要最小限のカラーインクで色彩を施すことで、色転びのないイメージ通りの色再現を可能とした。また、モノクロ画質については、3種類の黒系インクの利用により、モノクロの階調表現が大幅にアップし、暗部の細部までを滑らかな階調で表現できるという。また、ハイライト部においても、ライトグレーインクを中心に出力することにより、淡い色のカラーインクの使用量を抑えて色調を調整することが可能となり、色転びのないモノクロ階調表現を実現。また新インクに合わせて、“モノクロ写真モード”を搭載するなどのモノクロ写真出力のサポートを強化したプリンタードライバーも新たに開発したという。

『PX-9500』『PX-7500』
『PX-6500』『PX-5500』

“PX-P/K3インク”を採用する“MAXART K3”シリーズは、主に対応用紙サイズが異なる4ラインナップで、対応用紙サイズは、『PX-9500』がB0プラスサイズ、『PX-7500』がA1プラスサイズ、『PX-6500』がA2プラスサイズ、『PX-5500』がA3プラスサイズで、いずれも単票紙およびロール紙に対応し、厚さ1.5mm(PX-5500は1.3mm)の厚紙の使用が可能。

出力モードは、“モノクロ写真モード”と“Abobe RGBモード”の2種類を搭載する。また、四辺フチなし全面印刷(全機種)、インク濃度や用紙送り補正値などの微調整が可能な用紙調整機能(PX-5500を除く)、オフィス系アプリケーションからの長尺印刷を可能にする長尺/拡大処理の最適化機能(PX-9500/PX-7500のみ)といった機能を持つ高機能プリンタードライバーが用意される。このほかの機能としては、印刷位置や印刷時のドット抜けなどを自動感知する“マルチセンサー”、異なるサイズ/タイプの用紙を使い分けられる“マルチペーパーハンドリング”(PX-6500のみ)などを搭載する。

主な共通スペックは、印字方式がフォトマッハジェット方式、最大解像度は2800dpi×1440dpi、インターフェースはUSB 2.0×1/IEEE 1394×1/オプション用拡張スロット×1(PX-5500を除く)、ノズル配列はブラックが540ノズル(180ノズル×3色)、カラーが900ノズル(180ノズル×5色)。各製品の印刷速度、内蔵メモリー容量、本体サイズ、重量は以下のとおり。

PX-9500
印刷速度(B0サイズ):25.1分(720×720dpi/MC写真用紙ロール/推奨設定/きれい)/36.7分(1440×720dpi/MC写真用紙ロール/推奨設定/高精細)、メモリー:128MB、サイズ:幅1702×奥行き681×高さ1196mm(排紙バスケット/後方排紙セット時)、重量:約90.2kg(インクカートリッジ含まず)
PX-7500
印刷速度(A1サイズ):9.9分(720×720dpi/MC写真用紙ロール/推奨設定/きれい)/14.3分(1440×720dpi/MC写真用紙ロール/推奨設定/高精細)、メモリー:64MB、サイズ:幅1178×奥行き1033×高さ1180mm(専用スタンド含む)、重量:約59.6kg(専用スタンド含む、インクカートリッジ含まず)
PX-6500
印刷速度(A2サイズ):5.5分(720×720dpi/PXプルーフ用紙<微光沢>/推奨設定/きれい)/7.9分(1440×720dpi/PXプルーフ用紙<微光沢>/推奨設定/高精細)、メモリー:64MB、サイズ:幅848×奥行き765×高さ354mm、重量:約40.2kg(インクカートリッジ含まず)
PX-5500
印刷速度(A3サイズ):2分2秒(1440×720dpi/写真用紙<光沢>/推奨設定/きれい)/3分52秒(1440×1440dpi/写真用紙<光沢>/推奨設定/高精細)、メモリー:64KB、サイズ:幅615×奥行き314×高さ219mm、重量:約11.5kg(インクカートリッジ含まず)

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