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サイバーショット DSC-W5

サイバーショット DSC-W5

2005年04月25日 00時00分更新

文● 行正 和義

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サイバーショット DSC-W5

ソニーマーケティング

4万1800円(Sony Style価格)

ホールド感のあるボディと拡張性を備える仕様

DSC-W5
DSC-W5
アスキーとソニースタイルのコラボレーションサイト“SONY Flash on ASCII”
“サイバーショット”「DSC-W5」はこちらから購入いただけます。画像をクリックするとアスキーとソニースタイルのコラボレーションサイト“SONY Flash on ASCII”に移動します。

 いわゆるコンパクトデジカメが超小型/薄型化するなかで、やや大きめなデジタルカメラは機能が充実してきている。中/上級者向けの“持ち歩きカメラ”としてだけでなく、凝った撮影技法を学びたい初心者向けに“マニュアル露出モード”を用意していたり、しっかりホールドできるボディやコンバージョンレンズなどの拡張性を採用するなどコンパクトデジカメとの差別化が図られている。

 “サイバーショット”「DSC-W5」は、スクエアな直方体ボディに光学3倍ズームレンズや大型2.5インチ液晶モニタを搭載する530万画素機だ。2004年の4月に発表された「DSC-W1」(530万画素)の後継モデルにあたり、同時に発表された姉妹機の「DSC-W7」(740万画素)とは画素数以外のスペックがほぼ共通となっている。箱型(直方体型)ボディをはじめとする基本デザインはDSC-W1と同一で、スイッチ類の配置も同様だが、筐体の各部が滑らかな曲面構成を採用。USBインターフェースやメモリーカードスロットの位置が変更されるなど、細かくデザインが変更されている。これは、DC入力端子を省略することによって部材の簡略化を図ったものと思われる。電池挿入部の側面が小さく開くように電池室の構造が変更され、単3電池×2本分の形状を持つ電源端子を挿入することによって外部電源の利用も可能だ(オプションのACアダプターを利用する)。



前面にはレンズ周囲のリングと指掛かりの突起があるため持ちやすい
DSC-W1(右)とDSC-W5(左)。基本的なデザインはDSC-W1と変更はないものの、DSC-W1では側面にあったメモリースティックスロットが底面に移動したほかコネクター類が整理されたDSC-W5。前面にはレンズ周囲のリングと指掛かりの突起があるため持ちやすい
電池室側面部は外れるようになっており、単3電池型アダプタで外部給電も可能
底面から単3電池×2本とメモリースティックを挿入する電池室側面部は外れるようになっており、単3電池型アダプタで外部給電も可能

 上面のシャッターボタン周囲には大きめのモードダイヤルがあり、マニュアル露出モードや“夜景モード”“風景モード”などシーンプログラムの切換ができる。モードダイヤルやレンズ周囲のリングなどのおかげでややゴツゴツした印象を受けるものの、本体前面右側にある指掛りの突起や背面の親指が当たる部分の凹凸などもあって、コンパクトなサイズながらホールド性は良好だ。

シャッターボタン部には大きめのモードダイヤルがあり、シーンプログラムはダイヤルだけで選択できる サイバーショットシリーズで共通するボタン配置。液晶表示は大きくメニュー表示も見やすい
シャッターボタン部には大きめのモードダイヤルがあり、シーンプログラムはダイヤルだけで選択できるサイバーショットシリーズで共通するボタン配置。液晶表示は大きくメニュー表示も見やすい

 上面の電源ボタンで沈胴式レンズが小気味よく伸張し、約1.3秒で撮影可能になるなど小気味よい動作を行なう。最近では電源起動時間が1秒を切る製品も多いが、起動時は消費電力が大きいため、電力に余裕のある専用リチウムイオン充電池を用いる製品に比べて単3電池を使用する製品は遅くなりがち。DSC-W5はかなり高速だと言えるだろう。

 2.5インチの液晶に表示されるメニュー文字やアイコンは大きくて見やすく、フラッシュ等の設定を変更するとアイコンのサイズが、いったん大きく表示されてから通常のサイズになるなど、初心者にも分かりやすい工夫がなされている。新たに、新たに、液晶画面に低反射処理のコーティングがなされており、外光反射が抑えられて日中の屋外ではかなり見やすくなった。液晶の解像度は11万5000画素と、DSC-W1(12万3000画素)よりも少なくなっているにもかかわらず、視認性が高くなっていることもあって液晶の見え的には不満は少ないだろう。また、マルチポイントAF(9点)ではフォーカスエリアが目立つように表示されるため、ピントを外してしまう撮影ミスも防ぎやすい。

 サイバーショットシリーズに共通する操作性として、カーソルキーの上下左右にフラッシュやマクロモードの設定キーとしてアサインされているのだが、マニュアル露出モードではカーソル中央部の決定キーを押すことで絞りとシャッター速度をカーソル上下左右で指定できるようになる。露出の上下(プラスマイナス)が表示されるので分かりやすいほか、モードに拠らずシャッター速度と絞り値が画面下に表示されるため手ぶれなどの目安にしやすい。

単3電池対応&32MBメモリー内蔵で汎用性が向上

 コンパクトデジカメの多くが専用電池を利用するのに対し、W5は単3電池2本で利用できるのも利点のひとつだろう。付属の単3ニッケル水素充電池で約420枚/210分という電池寿命は丸1日持ち歩いて頻繁に撮影しても電池切れの心配はほとんどない。単3アルカリ乾電池も使えるため、不意の電池切れでも対応しやすいのは安心できるだろう。また、メモリースティックスロットのほかに本体内に32MBメモリーを内蔵するので、メモリースティックが一杯になったときの緊急用として重宝する。

サイバーショットのフラッグシップ機種はどれ?

 昨年の秋冬モデルから今期にかけて、“L”や“M”といった新シリーズが追加されたり、横長スティックタイプの“P”シリーズの新製品は投入されず、ウルトラコンパクトの“U”シリーズがなくなるなど、サイバーショットの製品ラインナップは大きく様変わりしている。そこで現在店頭に並んでいるサイバーショットの各シリーズのターゲットとコンセプトをまとめてみた。

DSC-T7
「DSC-T7」
Tシリーズ
ターゲットは、若年層/女性層/40代までの男性層。
コンセプトは“高画質”“薄型”“大画面”で、最新機種の「DSC-T7」は、カードサイズ/厚さ1cm以下で有効510万画素。
DSC-L1
「DSC-L1」
Lシリーズ
ターゲットは女性層。質感を重視したファッション性・デザイン性を重視した小型デジタルカメラ。
昨年秋に発売された現行機種の「DSC-L1」は、韓国の俳優ペ・ヨンジュン氏をCMキャラクターに起用し話題を呼んだ。
DSC-S40
「DSC-S40」
Sシリーズ
ターゲットは新規層(初めてデジタルカメラを買う層)。
コンセプトは“スタミナ”“高画質”“簡単プリント”。最新機種の「DSC-S40」は、32MBメモリーを内蔵し、単3乾電池2本で動作する汎用性の高いモデル。
DSC-F828
「DSC-F828」
Fシリーズ
ターゲットは買い替え/買い増し層。銀塩カメラやデジタルカメラの入門用モデルからのステップアップユーザー層。
現行機種の「DSC-F828」は、4色カラーフィルターと有効800万画素CCD“4 Color Super HAD CCD”を搭載した、サイバーショットのフラッグシップモデルとなっている。
DSC-V3
「DSC-V3」
Vシリーズ
ターゲットは男性シニア層。
コンパクト機にマニュアル機能、暗所撮影機能などを搭載する。現行機種の「DSC-V3」は、アクセサリシューやテレ/ワイドコンバージョンレンズへの対応、ACC端子(外部リモコン接続端子)など、拡張性に配慮されている。
DSC-M1
「DSC-M1」
Mシリーズ
ターゲットは若年層。
現行機種の「DSC-M1」は、MPEG-4形式の動画も記録可能で、デジタルカメラとデジタルビデオカメラの2つの機能が楽しめるサイバーショットという位置づけ。また2.5インチの液晶パネル部が回転する、ソニーが“フリップデザイン”と呼ぶデザインが特徴。

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