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CONTAX i4R

CONTAX i4R

2005年04月15日 00時00分更新

文● 行正 和義

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CONTAX i4R

京セラ

オープンプライス(実売価格:4万2000円前後)

「CONTAX i4R」
写真1 本体は直線を中心に構成されたデザイン。写真のピアノ調ブラックのほか、シルバーとレッドも選べる。
カバーを外側に引っ張るとレンズが伸び縮みする
写真2 カバーを外側に引っ張るとレンズが伸び縮みする。起動時に両手が必要になってしまうのは軽快性を損なう部分。同様に閉じる際も、外側に一度引っ張らないといけない。電源オン/オフともにフラッシュを内蔵するカバーを引き上げるようにする。

 京セラのラインナップの中で、ワンランク上のブランドとなる「CONTAX」。その最新モデルが「CONTAX i4R」だ。

 光学ズームのない単焦点機ながらAF機能を備える点や、光学ファインダを排してウルトラコンパクトに徹している点はソニーの「Cyber-shot U」に共通する。サイズは若干大きいが、横長スリムなボディはほとんどが直線と平面で構成されているため、曲面を多用したUシリーズよりもスリムな印象だ。



背面の操作ボタン
写真3 操作ボタンは比較的大きめに作られており、違和感なく使える。撮影/再生モードの切り替えは、ボタンで切り替えてLEDランプで確認する方式。小型機ではスライドレバーやモードダイヤルよりもミスしにくい。

 レンズカバー部分は特徴的なデザインだが、撮影時に横に伸ばしたレンズカバーをつまむようにして持つと意外に安定してホールドできる。レンズカバーを左側にスライドさせるタイプのカメラでは、両手でレンズの開閉を行なわないといけないため、軽快さに欠けるきらいはあるが、両手で持つ習慣を付けることで安定した撮影ができるようになる。小型のカメラでは手ブレもしやすいため、持ちやすさは重要となる。

付属クレードルにビデオ出力用のD3出力端子を装備
写真4 付属クレードルにビデオ出力用のD3出力端子を装備しているのはデジカメ初とのこと。充電もここで行なう。

 撮影機能はプログラムオート中心で、絞りやシャッター速度の変更はできないが、シーンプログラムや露出補正、SDメモリーカード一杯までの連写機能(秒間3コマ)、AF追従連写、30fpsの動画撮影機能など、撮影機能は上位の「CONTAX U」や「Finecam SL」シリーズを継承する。ウルトラコンパクト機としては高機能だ。動作も軽快で、電源をオンにしてから撮影可能になるまで約1秒。シャッターを半押しした後のレリーズタイムラグは約0.07秒。これもスナップ機としては、うれしいフィーチャだろう。特に連写機能は京セラ製カメラの特徴のひとつとなっており、運動会やペットなど動きのある被写体を撮る際に楽しい。不満があるとすれば、約100枚と電池の持ち時間が少ない点だ。自宅に戻ったら、クレードルにセットするように心がけたい。

撮影サンプル(リサイズ) 撮影サンプル(トリミング)
サンプル 画像はやや地味な色味だが、ノイズが少なく全体にシャープな印象。画像処理エンジンとレンズの良さが感じられる。

 画像に関しては、Finecam SLやCONTAX Uシリーズと同じように濃い目の発色で、黄色や赤がきつめに出る傾向にある。「Carl Zeiss T*」を謳うレンズの解像感もなかなかのもので、画像処理でシャープネスを強くかけたのとは一味違う細部のディテールが再現されている。ただし、周辺部が少し暗めになってしまう点はやや気になった。


 ズームレンズを持たないのは残念だが、「画質」「機能」「使い勝手」のいずれかが犠牲になりやすいデザイン志向のスリムコンパクト機の中で、i4Rはうまくバランスが取れており、好感が持てる。

CONTAX i4Rの主なスペック
製品名 CONTAX i4R
撮像素子 1/2.5型原色CCD
画素数 有効400万画素
焦点距離 39mm相当(35mmフィルム換算)
開放F値 F2.8
出力サイズ 最大2272×1704ドット
記録メディア SDメモリーカード
記録形式 JPEG
液晶モニタ 1.5型TFT(約13万画素)
電源 専用リチウムイオン充電池
バッテリ寿命 約100枚(CIPA基準)
サイズ(W×D×H) 94×21×31mm
重量 約90g(本体のみ)

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