このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

●Pentium 4 570J・WinchesterコアAthlon 64

●Pentium 4 570J・WinchesterコアAthlon 64

2005年04月13日 00時00分更新

文● 鈴木 雅暢

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

●Pentium 4 570J・WinchesterコアAthlon 64

最高クロックを更新するとともに、低消費電力フィーチャーを備えたPentium 4 570JがIntelから発表された。WinchesterコアのAthlon 64も含め、これら最新CPUの性能と消費電力を再検証する。

Pentium 4 570Jに導入された
3つの新フィーチャー

Pentium 4 570J Pentium 4 570Jの裏面
●Pentium 4 570JPentium 4 570Jの裏面。
Pentium 4 560 Pentium 4 560の裏面
●Pentium 4 560Pentium 4 560の裏面。
写真1 Pentium 4 570J(上)とPentium 4 560(下)。570JではコアのステッピングがこれまでのD0からE0に変わり、3つの新機能が導入されているが、外観はまったく同じで、裏面の抵抗、キャパシタなどの配置にも変化がない。

 IntelからPentium 4の最上位グレードとなる570Jが発表された。動作クロックがこれまでの560よりも200MHz引き上げられて3.80GHzとなったほか、eXecute Disable Bit(XDビット)、Thermal Monitor 2(TM2)、Enhanced HALT(C1E)ステートといった3つの新機能が加えられているのが大きな特徴である。FSBスピード800MHz、L2キャッシュ容量2MB、製造プロセスルール90nmという仕様はこれまでと変わらないが、コアのステッピングはこれまでのD0からE0となっている。

 3ケタのプロセッサ・ナンバの末尾に「J」が付いているのは、XDビットをサポートしていることを表している。XDビットは、いわゆるNXビットのこと。Windows XP SP2に新たに搭載されたDEP(Data Execute Prevention=データ実行防止)機能と連携し、バッファオーバーフローを利用したコンピュータウイルスの実行を防止する。しくみはごくシンプルで、仮想メモリの領域に「実行不可能」を意味する属性をつけ、その属性のついた領域上からはプログラムが実行されないように保護するというものだ。

システムのプロパティに「物理アドレス拡張の文字」が入る
画面1 Windows XP SP2では、CPUIDでXDビット(NXビット)のサポートを確認すると、DEPがデフォルトで有効になる。システムのプロパティに「物理アドレス拡張の文字」が入る。

 このDEPを利用するためには、OS(SP2)以外にCPUのサポートが必須。すでにAMDはK8アーキテクチャのCPUすべてに導入していた(AMDはEnhanced Virus Protectionと呼んでいる)が、Intel CPUでもようやく採用されたというわけだ。もっともIntelもこの機能自体はサーバ向けのItanium 2プロセッサに2001年から導入していた。これまでPentium 4に採用していなかったのは、ハードウェアだけでなく、OS、ソフトウェアなどをすべて含めた状態でバリデーションが完了したうえではじめてユーザーに機能として提供するという企業姿勢のためだという。

 E0ステップの製品からは下位グレードのモデルでもXDビットをサポートするので、560J、550J、540Jなどが、これまでの560、550、540などと区別して販売される。Intelのデータシートには2004年の9月末時点で加わっていたので、D0ステップ以前の在庫が終了次第、順次置き換わっていくだろう。2005年からはPentium Mや、モバイルPentium 4にも導入するとしている。

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中