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DCR-DVD403

DCR-DVD403

2005年04月05日 00時00分更新

文● 伊藤 裕也

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手間ヒマいらずで楽しめる

 撮影した映像はTVに映して楽しんでこそ、である。そこで動物園で撮影した映像をホームシアターで再生してみた。ここでは、DCR-DVD403が記録メディアにDVDを採用していることがポイントになる。

 DVD-Rメディア、またはDVD-RWメディアにDVD-Videoモードで記録した映像は、ファイナライズによりほとんどのDVDプレーヤーで楽しめる。また、DVD-RWのDVD-VRモードで撮影した映像についても“RW Compatible”とあるプレーヤーで再生可能だ。ファイナライズに要する時間は、記録された映像にもよるものの、数十秒から数分といったところ。約20分映像を記録したDVD-RWメディアの場合、ファイナライズに110秒程かかった。DVD+RWメディアの場合はさらに、そのファイナライズすら不要である。なお、撮影したDVDの再生やダビングに関して、メディアや機種により少しばかり注意しなければならないことがある。詳しいことはソニーのWebページをご覧いただきたい。

 一方miniDVカセットに撮影した映像を楽しむ場合、そもそもminiDVカセットを再生できる環境が一般的ではない。映像を自分自身で楽しむならともかく、友人や親戚の家などで再生するようなシチュエーションでは、カムコーダー本体も一緒に持って出かけてAVケーブルでTVとカムコーダーを接続するか、パソコンなどを駆使して映像をキャプチャーし、そのデータをDVD化しておくなどの処理が必要だ。特にキャプチャーからDVDオーサリングといった手続きは、少なく見積もっても映像の再生時間+αで、相当な時間がかかってしまう。撮影した映像をほかの人に配布したり回覧したりといった用途には、やはりDVDメディアが圧倒的に有利だ。これはDCR-DVD403の大きなアドバンテージといえよう。

本体左側面
DVD+RWならファイナライズの作業は不用(写真はDVD-RWをファイナライズしているところ。ちなみに約20分記録したDVD-RWをファイナライズする所要時間は1分40秒程度だった)。

 話を元に戻して映像を再生してみると、映像はもちろんワイドスクリーンのサイズにピタリで実に気持ちいい。映像品質に関してはHQモードによる映像を再生したところではわずかに輪郭がボケぎみで、動きの激しいシーンではそれがさらに強く現れたように感じられた。もともと動きの激しいシーンについてはMPEG-2が苦手とするところで、若干甘くなってしまうのはしかたがない話だ。いずれにしても普通に再生している限りは気になるレベルではないので、心配は無用だ。一方音については、なんといっても5.1chサラウンド対応の臨場感に尽きる。例えばヤギの餌付けシーンでは前方からはヤギの声が聞こえ、後方からはヤギから逃げ回ってる園児の声などが聞こえてきたりとなかなか面白い。

ホームシアターシステム「DAV-LF1」で再生 PSXで再生
ホームシアターシステム「DAV-LF1」に、撮影で映像を記録したDVDメディアをそのままインサート。するとDVDメディアに記録した映像を即楽しめる。ソニーのDVDレコーダ“PSX”「DESR-7500」でももちろん再生可能だ。ただし、PS2に関しては初期型では再生ができなかったりと型式によって対応が分かれる。詳細は互換性に関するWebサイトをご確認いただきたい。

 撮影で映像を記録したDVDメディアは、パソコンから見ればDVD-VideoまたはDVD-VRのディスクなので、それらからの読み込みに対応するビデオ編集ソフトが手元にあるなら、メディアをパソコンに入れるだけで記録した映像を即座に編集できる。また、DCR-DVD403にはパソコンとリンクするためにUSB 2.0対応のUSBポートが搭載されている。このポートを使用することで、映像をパソコンとの間で相互に転送することも可能だ。DCR-DVD403には、映像の転送、カット編集(シーンのトリミング)、DVD-Videoの作成などができるソフトウェアとして「PicturePackage」を同梱している。DVD-Video作成機能は選択したクリップをDVDのタイトルとして書き込むだけの簡単なもので、DVD-Videoタイトルでおなじみのメニューについては、ソフトにあらかじめ登録されたテンプレートの中から選択する方式。凝ったものを作ろうとした場合には不満もあるだろうが、撮影した映像から余計なシーンを省きつつ再生する順を整える程度であれば、十分に使える。

付属ソフト「PicturePackage」のメインメニュー 映像データの転送などを担当する「DVD Viewer」
付属ソフト「PicturePackage」のメインメニュー。映像データの転送からメディアのコピー、スライドショーの作成まで、さまざまな処理を実行できる。映像データの転送などを担当する「DVD Viewer」。DVD-Videoの作成などもここから行なえる。

 映像を記録できる時間が短いことに不満はあるものの、ワイドスクリーンでの撮影に対応する上、標準で5.1chサラウンドオーディオもサポートと、ホームシアターシステムで楽しむことまで考えた充実の構成。しかも映像を記録したDVDメディアは、わずかな操作により一般の家庭に広く普及しているDVDプレーヤで楽しめる。メディアのフォーマットはDVD-Video/DVD-VRなので、パソコンとの連携もスムーズだ。ワイドスクリーン・5.1chサラウンドで映像を楽しみたい人はもちろんのこと、「ビデオって興味があるけれど操作が面倒に思えて」と今まで躊躇していた人に強くオススメしたい製品だ。

DCR-DVD403のスペック
製品名 DCR-DVD403
映像素子 1/3インチCCD
有効画素数 映像:205万画素/静止画:305万画素
焦点距離(35mm換算) 映像(16:9モード):42.8~495mm
映像(4:3モード):45~450mm
静止画:37~370mm
開放F値 F1.8~2.9
ズーム倍率 光学10倍/デジタル120倍(デジタルズームは映像撮影時のみ)
フォーカス オート/マニュアル
フィルター径 30mm
液晶ディスプレー 2.7インチワイド液晶パネル
最低被写体照度 11ルクス(ナイトショットモード0ルクス)
手ぶれ補正機能 電子式
ホワイトバランス 自動/ワンプッシュ/屋外/屋内
明るさ調整 24段階
プログラムAE オート+6モード(静止画撮影時は5モード)
シャッタースピード 1/4~1/4000秒
マイク ステレオエレクトレットコンデンサー(4ch)
記録メディア DVD-R/DVD-RW/DVD+R
記録フォーマット DVD-Video/DVD-VR
映像品質 HQ:約9Mbps(VBR)
SP:約6Mbps(VBR)
LP:約3Mbps(VBR)
インターフェース USB/映像入出力/LANC/アクセサリシュー
サイズ 幅62×奥行き133×高さ93mm/約520g(NP-FP70使用時は約620g)
付属品 リチャージャブルバッテリーパック(NP-FP70)、ACアダプター、AV接続ケーブル、ワイヤレスリモコンほか

ソニースタイルでDCR-DVD403を購入してオリジナルモバイルケースをゲットしよう!

 ソニースタイルでDCR-DVD403を購入すると、もれなくDCR-DVD403専用の吉田カバン製モバイルケースを入手できる。このモバイルケースのポイントは、なんといってもカムコーダーを素早く取り出せるようアタッチメントがマジックテープで処理されていること。片手でもカムコーダーを取り出せるので、撮影のチャンスを逃さない作りになっている。また、DVDメディアを6枚収録できるホルダーの存在はDCR-DVD403専用ならでは。DCR-DVD403ユーザーなら是非ともゲットしたいアイテムだ。



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