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【CeBIT 2005 Vol.2】シーメンスが魅せる“未来の世界”

2005年03月14日 21時16分更新

文● 安藤怜

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ドイツのニーダーザクセン州ハノーバーのハノーバーメッセで10日から16日(現地時間)まで開催されている“CeBIT 2005”では、独シーメンス社のシーメンス・コミュニケーションズ・グループ(Siemens Communications Group)が、“Future World”(未来の世界)と銘打った、現在開発が進められている将来のコミュニケーション/エンターテインメント機器の展示が行なわれ、来場者の注目を集めていた。

マシン・ツー・マシン“Ay One”

マシン・ツー・マシン(Machine-to-Machine、M2M。機器同士がネットワークなどによるコミュニケーションを行なうこと)のコンセプト・モデル“Ay One”(アイ・ワン)は、手のひらに収まるサイズの箱形の端末。温度や音、明るさ、加速度などを感知するセンサーを内蔵し、GSM/GPRS通信モジュールによって、携帯電話などとコミュニケーションを取ることができる。 たとえば、泥棒がこれに触れると、加速度センサーがその動きを感知して、それを携帯電話へと知らせる、といったように使えば、防犯センサーとしても使用できる。Javaベースのアプリケーションを実行することが可能で、さまざまな使い方ができるという。
マシン・ツー・マシン“Ay One”。GSM/GPRSモジュールを内蔵しているさまざまなデザインの“Ay One”。カバーを90度ずつ回転させることで、4人のユーザーを設定できる


“Interactive Phone”

“Interactive Phone”(インタラクティブ・フォン)のコンセプト・モデルは、携帯電話から机の上にホログラムのような映像を写し出し、その映像に対して電子ペンを使って操作やデータの入力を行なうというもの。商品化には少なくとも2年はかかる見通しだという。

机の上に映像を写し出しているところ。電子ペンを使って、操作や入力することができるアームを折り畳んだところ。右肩のところに、電子ペンを搭載している。もちろん携帯電話として使える


ランニング・ユニット“Runster”

ランニング・ユニットのコンセプト・モデル“Runster”(ランスター)は、ランニングをする際に腰に万歩計のようなユニットをつけ、走っている速度などの情報を、Bluetoothによる無線通信で携帯電話に送るというもの。また、携帯電話には音楽再生機能が内蔵されており、速く走ると流れる音楽のテンポも速くなるという仕組みも備えている。

ランニング・マシーンで走る女性の腰にユニットがつけられている速度などのデータ受信や音楽再生を行なう携帯電話


地上デジタルTV

シーメンスのブースでは、ヨーロッパの携帯端末向け地上デジタルTV規格“DVB-H(Digital Video Broadcast - Handheld)”に対応した携帯電話のデモンストレーションも行なわれていた。会場では、デモンストレーション用の放送を受信していたが、放送内容に対して、自分の意見を投票したり、テキスト・メッセージを送信するなどのインタラクティブな機能もある。

デモ用のニュースを受信しているところ。画面下部のメニューを選択すると、放送内容に対して、自分の意見を投票することもできるテレビを見るときには横向きに、携帯電話として使用するときには縦にする


携帯電話のコンセプト・モデルも展示

また、デザインを重視した携帯電話のコンセプト・モデルも展示されていた。

薄型の折り畳み式携帯電話普段は、アクセサリーとして首からぶらさげておき、使うときは端の丸い部分が二つにわかれヘッドホンのようなかたちで使用する携帯電話。音楽を聴くこともできる


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