いわゆるエルゴノミックキーボードは数あれど、まさに究極と言えそうな製品、DataHand Systems製「Professional II-PS2 Mouse Small Palm Pads」が登場した。一定のポジションに手を置いたまま、指先をわずかに動かしスイッチを操作するだけで入力が可能というもの。通常のキーボードに見られるようなキーは一切なく、その形状はすでに“キーボード”とはかけ離れている。
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DataHand Systems製「Professional II-PS2 Mouse Small Palm Pads」。もはやキーボードとは言い難いスタイルだ |
本体は、底にスポンジが貼られた板状の台座の上に、右手用と左手用に分かれた入力デバイスが置かれているというデザイン。手のひらを置く部分はゴムの滑り止めが付いており、べったりと手を乗せるとちょうど良くフィットする形状。指は5つのスイッチによって構成されたユニットの中にそれぞれあてがわれる。1つのユニットは、底に押し下げ式のスイッチが1つ、その周囲に外側に倒すとオンになるスイッチが4つ(親指のユニットのみは、持ち上げてオンになるスイッチが1つある)という構成で、手どころか指を大きく移動させることなく、関節のわずかな動きで入力ができるようになっている。
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手を置くとこのようになる。フィット感は良好 | ウェブサイトで公開されているマニュアルより。マウス操作も可能 | |
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小指から人差し指までのスイッチユニットはこのようにカップ型。中央の円いスイッチは押し下げで、周囲の4つのスイッチは外側に倒すことでオンになる | 親指のユニット。底のスイッチは押し下げ式で、左に見えるレバー状のスイッチは持ち上げるとオンに |
スイッチは総計50となり、その1つ1つに文字や記号、入力モード切り替えをはじめとする各種の機能が割り当てられているが、左手小指上方向のスイッチを通常のキーボードで言う左上として、しっかりとQWERTY配列になっているのが面白いところ。またマウス操作モードも用意されており、その際は両手人差し指のスイッチユニットでカーソル操作と左右クリックを行なう仕組みのようだ。
インターフェイスはPS/2で、キーボード用とマウス用の2本のケーブルが出ている。右手/左手の入力デバイスはそれぞれ位置の調節が可能で、小指から人差し指までのスイッチユニットは高さの調整も可能。価格はぷらっとホームで10万8000円。
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左手用デバイスのキー割り当て。QWERTY配列になっているのに注目 | 右手用デバイスのキー割り当て。マウスモードへの切り替えスイッチが親指に |
