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――デザインとITの融合をテーマにしたカンファレンス“DESIGN IT! Pre-Conference 2005”本日開催

ソシオメディア、ウェブアクセシビリティー対応を実現するオンラインサービス“SimpleWeb”を提供

2005年02月28日 22時02分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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代表取締役社長の篠原稔和氏
代表取締役社長の篠原稔和氏(左)とインタラクション・デザイナーのマーク・レティグ氏

ソシオメディア(株)は28日、東京・新宿の日本青年館で記者説明会を行ない、本日から3月2日までの日程で開催される“デザインとITの融合”をテーマにしたカンファレンス“DESIGN IT!(デザインイット) Pre-Conference 2005”と、既存のウェブサイトをウェブアクセシビリティー(高齢者や障害者にも情報や機能を利用しやすい環境)対応に変更するオンラインサービス“SimpleWeb(シンプルウェブ)”(3月18日提供開始予定)の概要を説明した。



DESIGN IT!に込めた意味
DESIGN IT!に込めた意味

DESIGN IT! Pre-Conference 2005は、ユーザビリティー/アクセシビリティー/インフォメーション・アーキテクチャー(情報配信向けの設計技術)をテーマに“新しい情報の収集や専門スキルの習得の場、交流の場”としてソシオメディアが主催・開催していた“ソシオメディア・フォーラム”を改名し、より幅広いテーマと活動を行なうもの。今回“Pre-Conference”とあるのは、今年11月に開催予定の本カンファレンスを前に、賛同者(後援/協賛企業やスピーカー、参加者など)に広く呼びかける事前イベントであるため。

4つの円を組み合わせたシンボルマークの意味
4つの円を組み合わせたシンボルマークの意味

カンファレンスの司会も務める代表取締役社長の篠原稔和氏は、“DESIGN IT!”の由来について、

  • IT(アイティー、情報技術)をもっとデザインしよう
  • It(イット、それ、everywhere/everyone)をもっとデザインしよう
  • IT Design(アイティーデザイン、開発者が使う専門用語で“プレプログラミングの方法論”を差す)、実装・プログラミングの前工程を重視しよう

という3つの意味を込めたと説明し、特にIT Designの重要性を「はじめにデザインありきではなく、要求・ニーズを分析する。なぜ必要か、これを実装することでユーザーにどういうメリットがあるかを考えることが、今後は重要になる」と力説した。

マーク・レティグ氏
マーク・レティグ氏

続いて篠原氏は、最終日(3月2日)に講演予定のインタラクション・デザイナー(行動に対する反応、ユーザーインターフェースなどのデザイナー)のマーク・レティグ(Marc Rettig)氏を紹介し、マイクを渡した。レティグ氏は、「アメリカのウェブコミュニティーもさまざまな間違い(ユーザーが予期しない動きや反応を示す、理想的とは言えないデザイン)を犯しているが、日本のウェブコミュニティーとアメリカのウェブコミュニティーの双方から学べる機会を得られてうれしい」と挨拶した上で、「デザインという言葉の持つ意味は広い。このカンファレスでは広義な“デザイン”という意味で使いたい。単にスタイリングとか物を美しくだけではない。今まで企業は、技術を生活の中に“適合(=デザイン)”することに苦労してきた。しかし、これをやることで、人々は喜び、人々の役に立つ、そんなデザインに取り組んできた。デザインには数十年の歴史があり、手法や原則、原理が存在する。このカンファレンスでお話するのは、会社がデザイナーを増やすべきだとか、デザイナーが能力を向上させなければならないとか、そういうことではない。会社の組織自体を変革するような変化である。会社がどのような製品を世の中に投入するかを決める意思決定であり、どのような未来を持っていくのかというビジョン決める意思決定。これをデザインと呼んでいるエンジニア(がこれを作りたいと望む欲望)やマーケティング(による“売れそう”な製品作り)が主導するのではなく、人々の素晴らしい経験(ユーザーエクスペリエンス)を優先してデザインを始めるという発想に転換することが重要になる」と、売上至上主義に陥りがちな企業・組織へ警鐘を鳴らした。




通常のウェブサイトの表示 SimpleWebで変換した結果
通常のウェブサイトの表示(ソシオメディア)SimpleWebで変換した結果

同時に発表された、オンラインサービス“SimpleWeb”は、既存のウェブページを解析して画像を最小限に省き(リンクとして表示可能)、シンプルなテキストで構成されるアクセシビリティーの高いウェブサイトに変換するもの。ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)で提供され、ウェブサイト管理者はトップページにSimpleWebへのリンクを追加設定することで、トップページ以下の階層にあるすべてのページを自動的にテキスト主体のシンプルなページに変換できる。画像ファイルのテキスト情報への変換はALT属性(代替テキスト)などを参照し、フレームを使った複雑なレイアウトは解析エンジンがページ構造を解釈して直線的に並べ替えるという。ただし、解析エンジンの処理だけでは完全ではないので、必要があればウェブサイト管理者(ウェブページデザイナー)と協議して、よりアクセシビリティーの高いサイト構築に向けた助言を行なうという。

SimpleWebの独自メニュー
SimpleWebの独自メニュー

SimpleWebでは、テキスト変換後のページについて、

  • 文字サイズを拡大/縮小する
  • 背景色と文字色の組み合わせを変更する(白地に黒文字、黒地に白文字、クリーム地に黒字)
  • テキストリンクをマウスや各種ポインティングデバイスでクリック(選択)しやすいように、大型のボタン(テキストも合わせて表示)に変更する

などのアクセシビリティーを高める機能を備える。また、ウェブページから直接PDFファイルにリンクしている場合、リンク先がHTML形式以外であることを警告する機能を備える。

黒地に白文字へと変更したところ テキストリンクをボタンに切り替えたところ
黒地に白文字へと変更したところテキストリンクをボタンに切り替えたところ

利用料金は年間契約で1ホストあたり36万円(税別)、同じドメインでホストを追加する場合は1年契約で12万円(税別)。22個以上のホストを追加する場合は無制限ホスト契約も用意しており、こちらは1年契約で300万円(税別)となる。また、2年契約では10%引き、3年契約では20%引きのボリュームディスカウントも用意している。SimpleWebの機能を説明した、シニア・マーケティングマネージャーの榊原春己(さかきばらはるみ)氏は、「ウェブアクセシビリティーへの関心が高まっていること、国や地方公共団体では情報利用に対するバリアフリー化が義務付けられたことなどから、利用が拡大すると見込んでいる。初年度で8500万円の売上を見込んでいる。また、5月ごろをめどに、自社のウェブサーバーにインストールする“サーバー版”の提供も予定している。ただ、運用の容易さなどから、ASP版が広く利用されるだろう」と意気込みを語った。

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