IEEE 1394bやPCI Express x1対応ギガビットLANなど、ハイエンド系LGA775マザーでの実装が目立つようになってきたオンボードデバイスの実力を検証してみよう。
GMA900をブーストするか?
DDR2の効果を三たび検証
P5GDC-V Deluxeは、915Gチップセットを搭載しつつ、DDR2とDDR両方のメモリソケットをもつマザーボードだ。グラフィックスエンジンとしてGMA900(Graphics Media Accelerator)を内蔵する915Gチップセットを搭載する製品は、メーカー向けやリテール向けのローエンド層を想定して設計されることが多いためメモリもDDRのみのことが多く、両対応仕様は極めて珍しい。
そのため、このマザーボードでは、GMA900を利用する場合の、DDR2とDDRの性能を比較できる。GMA900はメインメモリをビデオメモリとして利用するが、そのメインメモリがDDR400かDDR2-533かで、どのくらいGMA900の性能が違ってくるのか? CPUからのメモリアクセスの場合にはFSBがボトルネックとなって広帯域のメリットが表面に出てこないDDR2-533だが、GMA900を使うとCPUからのアクセス以外に、フレームバッファ、テクスチャバッファとしてのアクセスが常時あるため、メリットが感じられるはずだ。
写真1 915Gチップセットのノースブリッジ(GMCH)。DirectX 9のフィーチャーに対応する内蔵ビデオコアGMA900は、4系統のピクセルシェーダ(レンダリング)パイプラインをもつ(バーテックスシェーダはソフトウェア=CPU処理)。 | 写真2 バッファローのDDR2-533(PC4200)搭載モジュール「D2/533-256MB」。安心の6年保証。Intelのバリデーションも取得している。 |
ベンチマークテストの結果は別掲したとおりで、3D系のベンチマークは軒並み4%前後の性能アップを示しており、DDR2の効果は確かに窺える。しかし、この程度ではインパクトに欠け、DDR2を導入する強い理由になるようなものではないだろう。DDRとDDR2の価格差は依然として大きい(512MBモジュールで1万円~1万5000円)が、相場はDDR2が増産されるにつれて変わってくるはずだ。柔軟なメモリ選択ができるという点でP5GDC-V Deluxeのメリットは大きい。
●テスト環境
- CPU
- Pentium 4 540(3.20GHz)
- メモリ
- PC4300 DIMM×(512MB)
- マザーボード
- P5GDC-V Deluxe
- HDD
- MaXLineIII 250GB
- OS
- Windows XP(SP1)