アナログとデジタルで24bit/96kHz対応
写真1 アナログとデジタルのブレイクアウトケーブルを繋いだ「E-MU 0404」。アナログ入出力はRCAピンジャックで、オーディオ機器との接続にも好都合。 |
インテルのチップセット「Intel 925X/915」のSouth Bridge「ICH6」には、従来のAC'97よりも大幅に強化されたサウンドコーデック「Intel HD Audio」が内蔵され、最大32bit/192kHz、8ch(7.1ch)までのオーディオストリームを扱うことができる。これにより、マザーオンボードのサウンド機能は単体のサウンドカードと同等以上のスペックを手に入れたことになるが、目的が音楽制作となると話はガラリと変わる。
写真2 カード上には2枚のE-DSPが大きなスペースを取り、ワードクロック入出力やMTC出力が行なえるようになる別売の「Syncドーターカード」を接続するためのコネクタも用意されている。 |
クリエイティブメディアのプロフェッショナル向けオーディオカード「E-MU 0404」は、心臓部に32bitの自社製「E-DSP」を採用し、アナログ・デジタルともに最大24bit/96kHzのストリームの録音再生をサポートしている。D/Aコンバータにはオーバースペックながら24bit/192kHzまで対応する旭化成マイクロシステム(AKM)の「AK4395」をおごり、SN比は116dB。一方、A/Dコンバータにも24bit/192kHzのバー・ブラウン(日本TI)の「PCM1804」を採用し、111dBのSN比を達成している。
確かにICH6はハイビット/ハイサンプリング化を果たしているが、レイアウトやコストの制限でノイズ対策がおろそかなマザーボードのサウンド機能とE-MU 0404の出音は比べるべくもない。
E-MU 0404はカード上に端子を持たず、ブラケットには9ピンと15ピンのD-sub端子が並ぶ。それぞれアナログとデジタルのブレイクアウトケーブル接続用で、アナログはRCAピンジャックのステレオ入力と出力、デジタルはMIDIポート、同軸デジタル、光角型デジタルが入力と出力で用意される。ケース背面はケーブルが密集しがちなので、頻繁に繋ぎかえる可能性があるならブレイクアウトケーブルによる結線は重宝するだろう。
デバイスドライバはMME/WDM、ASIO 2.0対応で、同時にコンソールを模したインターフェイスの「E-MU PatchMix DSPミキサー」(画面1)がインストールされる。この常駐型ミキサツールでは、カードへの物理的な入力やアプリケーションからの出力をアナログ出力でモニタリングしつつ、「Cubase VST」のようなDAW(Digital Audio Workstation)アプリのASIOポートへ入力するといったルーティングが行なえる。もちろん各ソースに対してボリュームコントロールやパンニング、ソロ、ミュートなどの操作が可能で、別ウィンドウで開くパレットからドラッグ&ドロップでエフェクトを適用することもできる。
バンドルソフトとしてSteinbergのDAWアプリ「Cubasis VST 4.0 日本語版」と波形編集ツール「WaveLab Lite 2.5 日本語版」が付属し、Minnetonka AudioのDVD Audioライティングソフト「discWelder BRONZE」(体験版)も同梱される。
なお、E-MU 0404のリリースと同時に以前エンソニックジャパンから発売されていたE-MU製品はクリエイティブメディアに移管された。
Creative Professional E-MU 0404の主なスペック | |
製品名 | Creative Professional E-MU 0404 |
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解像度(分解能) | 16bit/24bit |
サンプリング周波数 | 44.1/48/96kHz |
インターフェイス | アナログステレオ入力/出力(RCAピンジャック)、同軸デジタル入力/出力、光角型デジタル入力/出力、MIDI入力/出力 |
デバイスドライバ | MME/WDM、ASIO 2.0 |