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NTTドコモ、FOMA“700i”シリーズを発表――「親しみやすくリーズナブル」

2005年02月02日 23時38分更新

文● 永島和夫/編集部 伊藤咲子

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(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモとグループ8社は2日、W-CDMA方式の第3世代携帯電話サービス“FOMA”に対応する携帯電話の新シリーズとして、FOMA“700i”シリーズを発表した。ラインナップは『F700i』『N700i』『P700i』『SH700i』の4機種で、第1弾として10日にF700iが全国一斉発売される。その他の3機種は、3月末までに順次発売され、いずれも価格はオープンプライスとなる見込み。

左から、SH700i、N700i、F700i、P700i
左から、SH700i、N700i、F700i、P700i
F700i N700i
F700iN700i
P700i SH700i
P700iSH700i


「第3世代サービスの競争上、やっていかないといけない」

プロダクト&サービス本部 プロダクト部長 永田清人氏
NTTドコモ プロダクト&サービス本部 プロダクト部長の永田清人氏

FOMA 700iシリーズは、「(ハイエンドのFOMA“90xi”シリーズと比較して)もっと親しみやすく、多くのユーザーに使ってほしい」(プロダクト&サービス本部 プロダクト部長 永田清人氏)という狙いで、企画/開発された端末。FOMAシリーズは今年1月に900万契約を超えたが、同社は3Gサービス対応携帯電話の契約数で業界1位(※1)となることを目標に、700iでは“リーズナブルさ”も追求している。901iシリーズの現在の市場価格は3万円台前半だが、700iは、901iのプラットフォームをベースに開発したり一部機能をカット(後述)したりすることで端末の製造メーカーからの仕入れ価格を1万円程度抑え、市場価格はmovaと同等(発売直後で2万円程度)になる見込みという。

※1 KDDI(株)および沖縄セルラー電話(株)のauグループは、1月16日の時点で第3世代携帯電話の契約数が1700万契約を突破したと発表している

同社は、FOMAのハイエンドモデルである90xiシリーズ、FOMAのエントリーモデルである70xiシリーズ、PDC方式の第2世代携帯電話サービス“mova”に対応した“50xi”“25xi”シリーズという3つの製品群をもって、「多様なニーズに対応できる商品ポートフォリオの完成」としている。軸足はFOMAの2製品群にあり、「PDC方式の通信速度では、(コンテンツサイズの大きな)動画や着うた系のサービスを本気でやろうと思うと限界がある。FOMAでやらないと、競争力がない。FOMAは、(競合する他社の第3世代携帯電話サービスと比べて)TV電話が大きな特徴となっている。そうしたものをキチっと打ち出せないと、競争力が出せないだろう」と永田氏は述べた。なお、FOMAシリーズの中での90xiと70xiシリーズのシェアは、将来的に「ほぼ同じか、機種数に応じた比率なるだろう」と見ている。



プレゼンテーションより
90xi、70xi、50xi/25xiの3つの製品群をもって、多様なニーズに対応できる商品ポートフォリオの完成だという


TV電話などFOMAの主要機能を搭載

700i対応機種の主な共通機能は以下のとおり。FOMAの主要な機能を網羅するが、901iシリーズと比較すると、内蔵カメラの有効画素数を100万画素クラスに抑えたり(901iは200万画素クラス)、対応する“iアプリ(Javaアプリケーション)”のプログラムサイズが506iシリーズと同等(ソフト保存領域30KB/データ記憶領域200KB、901iはその2倍程度)だったり、901iと同時に発表された新機能の“3Dサウンド(スーパーリアルサラウンド)”に非対応だったり、マルチメディア系の一部機能がカット/縮小されている。また、ドコモが推進する非接触ICチップ“Felica”を使った“iモードFelica”サービスに対応していないが、70xiシリーズの後継機種での採用については「技術と市場の動向をみて検討」と流動的であるという。

TV電話機能
TV電話通話時に自分の映像をキャラクターなどに置き換えられる“キャラ電”機能にも対応
音楽再生機能
メモリーカードに保存した音楽ファイル(AAC形式)を再生できる
“着うた”“着モーション”対応
音楽コンテンツの着うた(最大500KB)、着うたを着信音に設定できる着モーションに対応
“デコメール”機能
HTML形式のメールを作成し、送受信できる機能。メールの背景色や文字の色などを変更できる
デジタルカメラを内蔵
有効100万画素以上のものを採用する
“Gガイド番組表リモコン”機能を搭載
専用iアプリを使い、TV番組の番組名や開始/終了時刻などを調べられるほか、赤外線機能と連携して、携帯電話をTVのリモコンとして使用できる

そのほか、iアプリ対応(前出)、QVGAサイズ(240×320ドット)の液晶パネルの採用、“Macromedia Flash”によるアニメーションコンテンツの再生、内蔵カメラによる2次元バーコードの読み込み、外部から取り込むコンテンツに対して端末動作上の問題の有無をチェックする“セキュリティスキャン”機能の搭載、miniSDカード対応、赤外線通信機能の搭載といった特徴がある。

901iよりもコンパクト

700iシリーズの端末の重さの平均値は114gで、901iのそれと比べて13g軽い。次ページでは各機種の主なスペックを紹介する。なお、発表された仕様は開発時のもので、発売までに変更される場合がある。

プレゼンテーションより
901iシリーズの各機種、700iシリーズの各機種の質量と体積

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