日本SGI(株)は1日、都内・恵比寿の同社本社において記者説明会を開催し、映像や動画などのリッチコンテンツを複数表示でき拡大/縮小などの操作も可能なプレゼンテーションソリューション“VizImpress(ヴィズインプレス)”の販売を同日付けで開始すると発表した。価格は、タッチパネル式プラズマディスプレー(50インチ)と基本ソフトウェア、導入費用などを含んだ最少構成価格で348万円から。コンサルティングやソリューション・インテグレーション(SI)も提供する。
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“VizImpress”の利用イメージ |
- ショールームや展示会、イベント会場での案内ツール
- 来場者が利用できるタッチパネルなどの情報端末
- 製品紹介、研究発表などをより魅力的に伝えるツール
- 資料やパンフレット、ビデオの閲覧
- 文化財や作品のデジタルアーカイブとしての展示
- 航空写真などを用いた地域/観光情報の提供
- 天気予報やスポーツの解説におけるインタラクティブな情報表示
としている。発表会では、航空写真のクリックしたところを何段階か拡大表示できるコンテンツや、実際のカタログのようにページをめくることができる電子カタログのほか、複数の動画を同時に表示させ、手でクリックした動画を拡大し、音声を再生するコンテンツ、300の動画(Motion JPEG形式)を同時に表示させるコンテンツなどのデモを行なった。これらのデモはすべてタッチパネル式のプラズマディスプレーで操作が可能。同社ではユニバーサルデザインとなっており子供からお年寄りまで幅広い年齢層の人が操作できるとしている。
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航空写真のデモ。画面をクリックすることで、その部分が拡大表示される | 電子カタログのデモ。実際のカタログのようにページをめくるイメージで操作できる | |
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複数の動画を同時に再生させるデモ。動画をクリックすると拡大表示され、音声が再生される | 300の動画を同時に表示させているデモ。こちらもクリックすると拡大表示され、音声も再生される | |
デモの様子 |
コンテンツ再生ソフトは、静止画の表示処理に高解像度のデータを表示個所に合わせて細分化/階層化し、表示部分に限定して展開することで高速に表示する(株)エヌジーシーの画像処理技術“ピクセル・オンデマンドテクノロジー”を採用している。動画の再生では、Wavelet(ウェーブレット)変換技術を利用してMPEG-2相当の画質のデータをMPEG-2の1/4程度のデータ量に圧縮できる米オンツーテクノロジーズ(On2 Technologies)社の“On2 VP6 コーデック”を採用し、多数の動画を効率的に高速処理できるようにしたという。コンテンツは同梱の制作/編集ソフト『VizImpress Designer』で作成する。
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コアテクノロジー |
動作環境は、OSにWindows 2000/XPを搭載し、メモリーに512MB以上(1GB以上を推奨)を搭載しているパソコンで、Pentium II程度のCPUでも動作するとしている。PDPなどに表示させる場合はワイド対応のグラフィックスカードが必要。表示可能なフォーマットは静止画がBMP/JPEG/GIF/TIFF/PNG/TGA/SVG、動画がAVI/WMA/RAM/MOV/MPEG-1/MPEG-2/On2で、そのほかHTML/TXT/PDF/DOC/XLS/PPTなどの表示にも対応する。
同社では、放送局やコンテンツ制作会社、カタログや設計図など紙媒体を数多く保有する製造業、流通/サービス業の商品説明や販促支援システム、金融業における店舗でのサービス説明紹介システムなどをターゲットに提供するとしており、さらに、コンテンツ配信システムへの拡張などを含め、同社製のサーバーやグラフィックスシステムを利用している大学/官公庁などの研究機関に提供していくという。年間200セットの販売が目標。
価格は、基本ソフトウェア、タッチパネル式プラズマディスプレー(50インチ)、導入設定、トレーニングによって構成される“Standard(スタンダード)モデル”で348万円。
