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シトリックス・システムズ、2005年度事業戦略説明会を開催――「“アクセスインフラ”市場のリーダーを目指す」

2005年01月26日 22時15分更新

文● 編集部 内田泰仁

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シトリックス・システムズ・ジャパン(株)は26日、都内で記者説明会を開催し、1月1日付けで代表取締役社長に就任した大古(おおこ)俊輔氏が、2005年度の事業戦略などについて説明を行なった。

代表取締役社長の大古俊輔氏

米金融市場の予測を含む米シトリックス・システムズ社の売り上げ推移
大古氏はまず、同社の本社である米シトリックス・システムズ社のワールドワイドでの2004年の動きについて説明。正式な通年決算発表が行なわれていないことから、2004年度の売り上げについての明言は避けたものの、米金融市場では7億2000万ドル(約750億円)程度になると予測しているとした。2004年中のワールドワイドでの成果としては、ユーザー企業数16万社、総ユーザー数6000万人を到達、企業買収による製品ラインナップの補完/充実、米マイクロソフト社との技術協力およびライセンス契約を締結(次期Windows“Longhorn”へのタイムリーな対応を視野に。2007年までのWindows Serverのソースコードへのアクセス権の提供を受ける)、などが挙げられた。

一方の日本法人は、

  • サーバーベース・コンピューティング・システム“Citrix MetaFrame Access Suite”4製品の投入
  • 多年度にわたり“グローバルで”同社製品の購入を可能にするライセンス契約“Flex license”契約のスタート
  • マイクロソフト(株)、日本ヒューレット・パッカード(株)との協業を具現化した共同の検証施設“HMC Solution Center”の設立

といった具体的な製品/サービス/協業の開始に加え、同社が従来から取り組んでいるシンクライアント/サーバーベース・コンピューティングが、特に情報漏えい防止の面からセキュリティー対策ソリューションとして認知されるようになったといい、同社製品の新しい訴求点として取り組んできた成果だとした。

“アクセスインフラ”市場の成長予測
今後の展開では、世界的なIT投資の伸びの鈍化が指摘される現状においても、情報にアクセスするためのインフラ(同社では“アクセスインフラ”と表現。ソフトウェア、ハードウェア、ネットワーク、これらのすべてを包括するソリューションなどが含まれるという)の市場は順調に成長し、2007年には220億ドル(約2兆5000億円)市場になると見込んでいるといい、“アクセスインフラ”の市場におけるシンクライアント/サーバーベース・コンピューティングのさらなるビジネス拡大に期待を示し、日本法人では、2005年度の売り上げ目標を2004年度比20%アップを目指すと述べた。さらに、シンクライアント/サーバーベース・コンピューティングの今後の進化の方向性としては、必要なときに必要な場所でコンピューティング環境を利用できる“オンデマンド・コンピューティング”を挙げている。



同社の展開の背景となる市場トピック同社の今後の展開の“切り口”(その1)同社の今後の展開の“切り口”(その2)

また、同社の今後の展開における“切り口”として、

  • セキュリティー
  • モビリティー
  • ビジネスの継続性
  • ROI
  • VoIP
  • シンクライアント

をテーマとし、同社の目標としては、

  • 売り上げの成長
  • アクセスインフラ市場の開拓と拡大
  • ビジネスモデルの最適化推進
  • 市場のリーダー(信頼されるアクセスソリューションベンダー)としての地位確立

といった点を挙げている。

これらを推進していく具体的な戦略については、以下の取り組みを示した。

エンタープライズ市場での基盤拡大
市場のキープレイヤー的企業との協業推進、物理的な流通を伴わない“eLicense”の日本市場での展開、エンタープライズ向けコンサルティングサービスの活用強化
中小中堅企業向け市場での売り上げ拡大
製品バンドルや廉価版ソリューション、シンクライアントの活用などを含んだ中小中堅企業向け製品ベンダーとの協業強化
セキュリティイー/モビリティー市場でのビジネス開拓
情報漏えい対策ソリューションとしての訴求の継続と強化、他のセキュリティー製品ベンダーとの協業によるセキュリティー対策ソリューションの開発、情報アクセス戦略の啓蒙活動、セキュリティーの制約を受けないモバイルコンピューティングの実現
既存ユーザーベースでの製品浸透率の向上
新製品群の市場投入および展開
チャネルプログラムの充実・改善

エンタープライズ市場での施策中小中堅企業向け市場での施策セキュリティー/モビリティー市場での施策

このほか大古氏は、同社および製品の強みについても触れ、前述した情報漏えい対策ソリューションに対するニーズが高まっているという追い風、製品の他国語化(グローバリゼーション、日本語化だけではなく、他言語へのローカライズも含む)を日本で行なっている点(グローバリゼーションの段階で日本の市場ニーズを製品にすばやく反映可能というメリット)、シンクライアント“専用”端末ではなく、いわゆる“ファットクライアント”(Windowsパソコンなど)の上でシンクライアント/サーバーサイド・コンピューティングが利用できること(大古氏は「ローカルで(快適に)動くアプリケーションの使い勝手を知ったユーザーが、シンクライアントに戻るのは難しい」と述べ、シン/ファット両方の使い方が可能な同社製品を強調)、などを挙げた。

なお、戦略の中で触れられた“新製品”についてだが、現段階では詳しい製品の内容や発売時期についてはコメントできないとしたが、「今年中」(大古氏)にはリリースを行なうという。また、新製品の投入に向けては、β版の配布や早期導入パートナー制度などの展開も行なっていく予定だとしている。

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