「Tornado GeForce FX5700 Ultra」 |
あまり普及していなかったGeForce FX5700 Ultraを搭載したカードが再び新製品として登場してきた。これらは2003年から販売されている製品と異なり、ビデオメモリにGDDR3を搭載するのが特徴だ。
GDDR3は、ATIやDRAMメーカーがまとめたGDDR2ビデオメモリ用の新規格。基本的な構造はGDDR2を継承するが、駆動電圧はGDDR2の2.5Vから1.8Vに下がり、低発熱で低消費電力、さらに信号プロトコルの変更により高クロックでの動作を可能にしている。SAMSUNGではすでに1.6GHz品をラインナップし、年内に2GHz品を量産できると見通しも伝えられており、今後の展開にも期待がかかる。
innoVISIONの「Tornado GeForce FX5700 Ultra」は、これらの中でいち早くGDDR3を搭載してきた製品で、メモリスピードは950MHzと、GeForce FX5700 Ultraの定格である900MHzより高速。実装チップは、SAMSUNGのK4J55323QF-GC20で、本来のスペックは1GHzなのでまだ余裕がある。オーバークロックを試してみると、1.06GHzまでの動作が確認できた。
各種ベンチマークテストでGDDR3&GeForce FX5700 Ultraの実力を確認!!
●3DMark 03 Build 340
●Final Fantasy XI Vana'diel Bench2
●テスト環境
- CPU
- Pentium 4-2.80EGHz
- メモリ
- PC3200 DIMM 512MB
- HDD
- HGST Deskstar7K250
- OS
- Windows XP Professional(SP1)
ベンチマークの結果は上のとおり。売れ筋のGeForce FX5900XTと比べるとDirectX 9ベースではやはり見劣る。ちなみに、このテスト環境での3DMark03実行時の消費電力は185W前後で、5900XTより15W低い程度だった。実売価格を考えるとコストパフォーマンスはあまりいいとはいえない。
Tornado GeForce FX5700 Ultraの主なスペック | |
製品名 | Tornado GeForce FX5700 Ultra |
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ビデオチップ | GeForce FX5700 Ultra |
ビデオメモリ | GDDR3 128MB |
インターフェイス | AGP 8X |
エンジンクロック | 475MHz |
メモリスピード | 950MHz |
メモリバス幅 | 128bit |
コネクタ | デジタル、アナログ、TV出力(S端子) |
ボードサイズ | 216(D)×98(H)mm |
ヒートシンク高(上/下) | 約9mm/0mm |
主な付属品 | アナログ→デジタル変換アダプタ、ビデオケーブル(S→RCA) |
主な付属ソフト | WinDVD、WinDVD Creator |