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イー・アクセス、新役員人事や携帯電話事業などに関する記者説明会を開催

2005年01月07日 23時23分更新

文● 編集部 内田泰仁

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イー・アクセスの新役員人事。イー・モバイルの役員人事もこれと同様
イー・アクセス(株)は6日、都内ホテルで記者会見を開催し、12月14日に発表したモバイル・ブロードバンド通信事業企画会社“イー・モバイル株式会社”の設立、12月15日に発表した代表取締役の異動などに関する報告と、携帯電話事業を中心とした同社の2005年の取り組みに関する説明を行なった。イー・アクセスおよびイー・モバイルの新代表取締役人事は、代表取締役会長兼CEO(最高経営責任者)が千本倖生氏、代表取締役社長兼COO(最高執行責任者)が種野晴夫氏、代表取締役副社長兼CFO(最高財務責任者)がエリック・ガン(Eric Gan)氏。



代表取締役会長兼CEOの千本倖生氏

最初に登壇した千本氏は、2005年を「社を賭けた大変革の年」と位置付け、同氏ら3人の新しい役員人事については「グローバルな企業としての組織制度改革」の一環であるとした。また千本氏は、(株)格付投資情報センターによる長期優先債務格付けの“BBB(トリプルB)”を取得したことを報告。事業の黒字化、累損解消、純有利子負債ほぼゼロなどといった「健全な財務基盤」や、従来のADSL事業に加え、準備を進めている携帯電話事業に対する現時点での評価も含めての格付け評価であると説明した。

また、12月に発表を行なっていたイー・モバイルについては、5日付けで正式に設立。携帯電話事業などのモバイル・ブロードバンド事業に関する企画・事業準備のための会社として設立し、事業免許を取得した段階で事業会社化していく予定だとしている。現時点でのスタッフ規模は40名程度、免許の取得時期に関しては「順調に行けば今年中に取得できる」とし、イー・モバイルによる携帯電話事業のスタート時期については、携帯電話における“ナンバーポータビリティ”(別の携帯電話事業者に契約を変更しても、元の電話番号を引き続き使えるようにするシステム/制度)が導入される2006年を目標とするとの見通しを示した。

周波数有効利用討論会におけるイー・アクセスの主張
携帯電話事業と関連したトピックとしては、総務省が開催した“周波数有効利用討論会”での同社の主張についても触れ、「(周波数免許に関する議論が)オープンな場で討論されたことはすばらしい前進」であり、「一部の官僚による不透明な(免許発行の)決定がなされる時代は終わろうとしている」と述べ、携帯電話市場で大きな変革が進んでいくとの展望を述べた。また、依然として既存事業者による新規参入への反発が根強いことについては「1兆円以上の利益を上げる企業があり、それをもっと利用者に還元するべき」「(現状の高額なモバイル料金では)日本のIT産業は育っていかない」と厳しく批判、同社やソフトバンクグループの新規参入により競争と低価格化を進め、同社では現在の半分程度にまで月額利用料を引き下げていきたいとした。

さらに、同氏は携帯電話市場の歴史的な経緯を考えると、FDD方式での新規参入は2社とすべきだと主張し、新規事業者に割り当てる周波数帯域を、現在検討されている15MHzではなく20MHzにまで広げ、新規参入する2社に10MHzずつ割り当てるべきだとした。

また、東日本電信電話(株)(NTT東日本)と西日本電信電話(株)(NTT西日本)の“ダークファイバー開放撤廃”の主張に対しても言及し、「消費者利益に反し、時代逆行」と述べ、開放撤廃に反対する姿勢を明確に示した。同氏は、NTT東西に対する各種の規制緩和は開放義務の継続が前提条件であるとし、ブロードバンド市場のさらなる発展のために開放の継続が必要だと述べた。



代表取締役社長兼COOの種野晴夫氏

続いてプレゼンテーションを行なった種野氏は、主にイー・モバイルでの携帯電話事業についての説明を行なった。同氏が示した同社の携帯電話事業のサービスコンセプトは大きく以下の4点。

シンプルで安価な料金体系の提供
低料金/定額の音声/インターネット接続サービス
シンプルな料金メニュー、世代格差の是正
音声とデータ通信の新機能端末の投入
高品質な通話機能と高速データ通信の提供
オープンアーキテクチャーの採用
音声型端末から機能専用端末への進化
ユーザーのニーズに合わせた多様な端末を用意
ユーザーが必要とする機能を自由に選択できる製品ラインナップの実現(携帯電話やデータ通信カードだけでなく、通信モジュールのOEM供給も検討)
新たなビジネスモデルのためのネットワークプラットフォームの構築
既存事業者と同様のリテール型ビジネスモデルの提供(AOLのノウハウなども活用)
OEMビジネスの活用も検討した市場の活性化(通信インフラをOEMに提供し、その上でOEM事業者がコンテンツ/プラットフォーム/端末ビジネスを展開、など)

携帯電話事業のサービスコンセプト

なお、質疑応答の中で説明された端末の販売チャネルは、既存事業者のような“キャリアショップ”をサービス開始当初から全国展開することは現状では困難で、量販店を通じた製品やサービスの提供を検討しているという。コンテンツビジネスについては、既存事業者が展開している“囲い込み”型のみに絞らず、オープンな環境での展開を行なっていくとしている。

目標とするシェアについては種野氏は10%としたが、千本氏がこれを補足し、現状規模の10%ではなく、将来的な市場の成長分を加味した「10兆円市場に対する10%」を目標とすると述べた。なお、メインターゲットとする顧客については、コンシューマーユーザーを中心とするとしている。

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