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ソニー、“VAIO”デスクトップパソコンの春モデル新製品を発表――基本スペックの向上が中心。関連周辺機器には新ルームリンクも登場!

2005年01月05日 14時58分更新

文● 編集部 小西利明

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デスクトップパソコン、ノートパソコンの新製品と同時に、VAIO関連周辺機器もいくつか発表された。最後にまとめてご紹介したい。なかでも注目なのは、大幅に機能強化されたネットワークメディアレシーバー“ルームリンク”『VGP-MR100』の登場だ。

ネットワークメディアレシーバー“ルームリンク” VGP-MR100
ネットワークメディアレシーバー“ルームリンク” VGP-MR100

そもそもルームリンクとは、VAIOシリーズのパソコンをコンテンツサーバーにして、パソコン内のコンテンツを家庭用TVで楽しむ、いわゆる“ネットワークメディアプレーヤー”の先駆けと言える製品だ。パソコンとはLAN(10/100BASE-TX)で接続され、パソコン内のコンテンツをTVの画面に表示、再生を行なう。操作は付属の赤外線リモコンを使用する。

新しいルームリンク VGP-MR100の主な特徴は以下のとおり

IEEE 802.11b/g無線LAN機能内蔵
従来からある有線LAN接続に加えて、IEEE 802.11b/g無線LAN接続に対応。LAN配線なしでパソコンと接続できる。
D3出力端子搭載
D3出力端子を搭載。最大で1080iの高解像度ハイビジョン映像をD3対応TVに出力可能。
Do VAIO風の新しいユーザーインターフェース
VAIOシリーズの統合AVソフト『Do VAIO』とルック&フィールの似た操作画面を採用。
DLNAガイドラインに対応予定
DLNAガイドラインに対応予定。他社製のデジタル家電などのコンテンツも視聴可能に。

パソコンのある部屋と、ルームリンクを使いたい部屋(主にリビングだろう)は異なる場合が多く、邪魔なケーブルのいらない高速無線LAN接続への対応は、待ち望まれていた機能だ(従来機は同社の別売り無線LANアクセスポイントを使う必要があった)。VGP-MR100自体がIEEE 802.11b/g無線LAN対応(64/128bit WEP対応)したことにより、ケーブルの問題は解消された。無線LANの接続設定は何かと面倒なことも多いが、VGP-MR100にはVAIO用設定ユーティリティーソフトが付属していて、初回のみは有線接続の必要があるものの、パソコン側でユーティリティーを実行し、VGP-MR100側では“セットアップボタン”を押すことで、簡単に無線LANの接続設定を行なえる。

またVGP-MR100はMPEG-2デコーダーに、米シグマデザインズ社製の『EM8620L』を搭載する。CPUコアとして166MHzの32bit RISC CPUを搭載するこのデコーダーは、デジタルハイビジョン品質(720p/1080i)の高画質MPEG-2ビデオを再生する能力を備えている。これに加えてVGP-MR100にD3出力端子が装備されることによって、ハイビジョン品質のビデオ映像を大画面のデジタルTVに表示することが可能になった。2005年春モデルのtype R、type A、type F、type S(および既発売のtype X)などは、デジタルHDビデオカメラレコーダー『HDR-FX1』で録画したハイビジョン品質の映像を編集、再生する機能がある。VGP-MR100とこれらのVAIOシリーズを組み合わせることで、パソコン上だけでなくTVの上でも楽しめる。

画面がないのが恐縮だが、VGP-MR100の操作画面は、Do VAIOと同じようなデザインに変更された。パソコンと同じ操作感覚でコンテンツを視聴できるうえ、ビデオや静止画はサムネイルで一覧できるので、使いたいコンテンツの検索が楽になった。またビデオ、オーディオ、静止画が1つの画面内にリストアップされるので、それぞれ別れていた従来機種よりも、コンテンツを選びやすくなっている。

さらにVGP-MR100は、DLNA(Digital Living Network Alliance)の定めるパソコンやデジタル家電の相互接続規格“DLNAガイドライン”にも対応の予定がある。これは(株)デジオンのDLNA対応ソフト『DiXiM』をベースに開発される予定で、これをVGP-MR100に導入することで、他社製のDLNA対応デジタル家電や対応AVパソコンなどのコンテンツを視聴可能になる。DLNA対応デジタル家電は今年各社から続々と登場の予定であり、本格的なホームAVネットワークの時代が到来すると期待されている。VGP-MR100ならそれにも対応可能というわけだ。

VGP-MR100のサーバー役パソコンになれるのは、AVサーバーソフト『VAIO Media Ver.2.0』以降がプリインストールされたVAIOシリーズ(2002年9月以降発売の製品)である。またサーバー役パソコンには、新しい『VAIO Media 4.1』を同社ウェブサイトからダウンロードして、インストールする必要もある。VAIO Media 4.1はVGP-MR100の発売日である2月5日より、無償で配布される予定。VGP-MR100の仕様や対応コンテンツについては下記参照のこと。

価格はオープンプライスで、予想実売価格は2万5000円前後。

ルームリンク VGP-MR100の主なスペック

本体仕様
サイズ(W×D×H):215×145.5×33.5mm/重量:800g/付属品:リモコン、ネットワークケーブル(ストレート)、クロス変換ケーブル、ACアダプター、オーディオ・ビデオ接続ケーブルなど
再生可能なファイル形式
ビデオ:Giga Pocket及びDo VAIOで録画されたMPEG-1&2、DV-AVI、HDVファイル、WMV、DivX/静止画:JPEG、GIF、PNG、TIFF、BMP/音楽:ATRAC3、ATRAC3plus、WAVE、MP3、WMA

i.LINKポータブルDVDスーパーマルチドライブ
PCGA-DDRW3

i.LINKポータブルDVDスーパーマルチドライブ PCGA-DDRW3
i.LINKポータブルDVDスーパーマルチドライブ PCGA-DDRW3

VAIO関連周辺機器として発売された『PCGA-DDRW3』は、容量8.5GBの2層式DVD+R(DVD+R DL)に対応したi.LINK接続のポータブルDVDスーパーマルチドライブである。ノート用と同じ薄型ドライブを採用したことで、幅144mm、奥行き154mm、高さ21mmとコンパクトなサイズを実現している。(注:サイズは公開されていませんので、同じサイズの旧モデルの数値を引用しています。重量は変更の可能性があるので書けませんでした)

書き込み可能なメディアは、DVD-R/RW、DVD+R/RW、DVD+R DL、DVD-RAM、CD-R、CD-RW。書き込み速度はそれぞれ、DVD+R DL 最大2.4倍速、DVD±R 最大8倍速、DVD±RW 最大4倍速、DVD-RAM 最大3倍速、CD-R 最大24倍速、CD-RW 最大10倍速。読み出し速度はDVD-ROM 最大8倍速、CD-ROM 最大24倍速となっている。また書き込みエラーを防ぐ“バッファーアンダーランエラー防止機能”も搭載する。

VAIO関連製品専用コネクタを持つVAIOノートなら、PCGA-DDRW3は付属のケーブル1本で接続、ACアダプターを使わなくてもパソコン側からの給電で動作できる。またi.LINKブート対応のVAIOであれば、PCGA-DDRW3を使ったシステムリカバリーも可能だ。DVDライティングソフトとして『Click to DVD Ver.2.2』(2005年春モデルのVAIOシリーズと同じもの)が付属している。

対応するパソコン本体は、Windows XPを搭載するVAIOで、記録型DVDドライブを内蔵しない機種。価格はオープンプライスで、予想実売価格は4万円前後。発売予定日は15日である。

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