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マイクロソフト、2004~2005年のエンタープライズビジネスの取り組みをテーマとした月例プレスセミナーを開催

2004年12月15日 23時19分更新

文● 編集部 内田泰仁

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マイクロソフト(株)は15日、都内オフィスにて月例のプレスセミナーを開催し、同社の2005年のエンタープライズビジネスの展開について、同社執行役常務でエンタープライズビジネス担当の平井康文氏がプレゼンテーションを行なった。

エンタープライズビジネス担当執行役常務の平井康文氏

平井氏が挙げた、2004年のエンタープライズビジネスにおいて、同社が注力したテーマと取り組みおよび成果は以下のとおり。

“統合された革新(Integrated Innovation)”の実証
顧客のIT利用用途に応じたテーマを導き出し、それに対応するエンタープライズ特有の施策(大企業向けのシナリオ提示、課題改善提案、基本設計支援など)を実施。実施にあたっては同社内に設けた“マイクロソフト・テクノロジー・センター”における顧客やパートナーとの共同作業にも注力。
“Information Worker”の生産性向上
従来型のオフィスアプリケーションからの脱皮を図る“Microsoft Office System”のリリースに伴い、現在の企業環境の変化がもたらす新しい課題の克服を目指し、“個人”“グループ”の生産性向上と、企業全体の投資効率最大化を訴求。
マイグレーションメリットの訴求
旧バージョンのWindows NTやレガシーシステム、UNIX、他社/旧バージョンのデータベース、開発環境(Java)、Lotus Notesのマイグレーションメリットを訴求。
セキュリティーへの取り組みの強化
セキュリティー推進活動(オンサイトセミナー、パートナー向けトレーニングなど)の実施、Windows XP SP2のリリース、Windows Server 2003 SP1のリリースに向けた作業(セキュリティー機能の強化が中心。この日、日本語版のRC(Release Candidate)の配布がスタート)。
パートナーエコシステムの拡大
顧客の経営課題/IT戦略に最適な統合ソリューション(ハードウェア/ソフトウェア/アプリケーション開発/インテグレーション/コンサルティング/保守サポート/アウトソーシングなど)を、パートナー企業とともに展開。

“顔の見えるマイクロソフト”の取り組みのひとつでもある“エンタープライズポータル”。顧客別に用意されたページで、興味分野毎のソリューション情報や提案を掲載し、担当スタッフ(顔写真付き)へのリクエスト送付も可能
平井氏は、今年3月に行なわれた月例プレスセミナーで「顔の見えるマイクロソフト」の実行を目標として挙げていたが、この成果のひとつとして“マイクロソフト・テクノロジー・センター”の展開を紹介。顧客やパートナーを交えた課題解決に向けた取り組みにより、より顧客に近いポジションでビジネスに向かうことで「顔の見えるマイクロソフト」を実践し、同社の従来戦略である“顧客の囲い込み”に対して「お客様に“囲まれる”会社になっていきたい」と述べた。

また、マイグレーションに対する取り組みでは、UNIX/データベース/開発環境/Notesの分野で大きな成果が得られたという。特に、UNIXマイグレーションでは、SAPジャパン(株)との協業における今年1~9月の新規インストレーション数の72%がWindowsベース(過去1年間で約10%上昇)になるなど、インストレーション数、売り上げのいずれにおいてもUNIXを上回り、Notesマイグレーションでは、7~9月期のExchange Serverの売り上げが前年同期比40%増、Exchange関連ビジネスの40%以上の顧客がNotes利用企業という結果になったとしている。



2005年の展開の柱となる、製品の構成図。すべての基礎として「まずはActive Directory」と述べており、セキュリティー、インフラ技術/製品、フロント/バックエンド製品などを階層的に積み上げ、ミッションクリティカル分野までをフォロー

Windows Serverの進化の流れ。現在では、情報システムから銀行勘定系まで、幅広い分野に導入されるに至っているという
これらを踏まえたエンタープライズビジネスにおける2005年の展望として平井氏は、「IT基盤のパートナーとしてのマイクロソフト」というテーマを挙げ、Active Directoryをすべての基盤として導入することを顧客に勧め(製品としてはWindows Server 2003がベース)、その上に、セキュリティー基盤(Internet Security & Acceleration Server)を構築、さらにその上に、ポータルおよびコミュニケーション(Exchange Server、SharePoint Portal Server、Content Management Server)、データベース(SQL Server)、システム管理(Operations Manager、System Management Server)の3基盤を構築し、XMLによるウェブサービスとMicrosoft Office System、BizTalk ServerやHost Integration Serverによるサービス/システム連携を図り、さらにはミッションクリティカルな分野でのマイクロソフト製品(Windows Server 2003、SQL Server)の浸透を深めていく、という“階層構造”からなる展開プランを示した。

特に展開の強化を強調しているミッションクリティカル分野に関しては、専業部門となる新組織“MC事業推進部”を設立し(“MC”は“ミッションクリティカル”の頭文字。平井氏は、組織が成功を見た暁には正式に“ミッションクリティカル”と名前を改めたいとしている)、パートナー企業との協業をベースとした既存のメインフレーム/UNIX環境のマイグレーションやシステムの再構築への取り組みに注力し、短期的なビジネスゴールを達成するだけの組織ではなく、顧客との長期的な関係強化を目指した戦略的な活動を行なっていきたいとしている。なお、同部門は、メインフレーム/UNIX/Oracleなどの知識に精通した技術者による、“ベストエフォート型”ではなく“性能保証型”の提案と設計を行なっていくといい、これに向けた製品機能/システム性能/RFP(Request for Proposal、提案依頼書)要件検証などを顧客やパートナーに明確に提示するための機関として“フィールドテクノロジーラボ”(仮称)の設立も検討しているという。また、引き続き顧客とのリレーションシップの強化に努め、今年新たに再編した対顧客組織/機能の運用の強化を図っていくとしている。



コンサルティング部門とサポート部門による提案~デザイン~導入~運用までの一貫した支援体制による“システムサポート・ライフサイクル”によるエンタープライズビジネスの展開顧客とのリレーションシップ強化に向けた取り組み
マイクロソフトの定義による“サービス指向アーキテクチャー”ウェブサービスを軸とした“サービス指向アーキテクチャー”の展開フロー

平井氏はプレゼンテーションの最後に、「(メディアを含めて)解釈や定義が一本化されていない」とする“サービス指向アーキテクチャー”(SOA、Service Oriented Architecture)についても言及。同社の定義によると、SOAとは“ソフトウェアの再利用”と“アプリケーションの統合”の技術の進化であり、その構成要素として、アプリケーションの統合を支える“エンタープライズ・サービス・バス”(EBS)に注目するとしている。同社では、分散オブジェクト技術とEAI(Enterprise Application Integration)ツールの両方を提供可能な企業であり、SOAの核として、ウェブサービスに向けた開発環境“Microsoft Visual Studio .NET”シリーズとフロントエンドとなるツール“Microsoft Office System”を、基盤となるESBとしてBizTalk Serverを展開、さらに“Information Bridge Framework”と呼ばれるフレームワークの投入を、2006年をめどに進めていくと述べた。

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