■極薄のボディーに光学2.8倍のズームレンズを搭載
「EX-S100」 |
本製品はコンシューマー機ながら、ボディーの材質にステンレスを採用。特殊な表面処理が施されており、高い質感の光沢を持っている。カメラを構えたときにはネームプレート部分に指がかかり、安定感もある。光学ファインダーは省かれているが、背面のモニターは2インチと大きく、視認性も高い(写真1)。
写真1 インターフェースは従来のモデルと同じ、十字キーが中心になり、シンプルだ。液晶モニターは2インチと大きく見やすい。四角形で統一された背面のボタンは、クリック感が適度にあり、操作しやすい |
撮影モードはAEのほかに、「ベストショット」モード(※1)を搭載している。この点は従来の「エクシリム」シリーズを踏襲しているが、EX-S100には新たに「ビジネスショット」が加えられた。これは、四角い物を斜めから撮影してもカメラが自動的にトリミングを行い、しかも正面から撮ったように変形を行うというもの。名刺やホワイトボードなどの、簡易的な撮影に便利な機能だ。
※1 「ベストショット」モード 人物/風景/花/夕日/トワイライトなど計23モードを搭載している。本製品は1.6秒弱の起動時間や0.01秒のレリーズタイムラグなど、レスポンスに優れている。さらには、シャッターボタンを一気に押し込むとパンフォーカスで写真を撮る「オートパンフォーカス」機能を搭載した。これらの相乗効果のおかげで、シャッターチャンスに強いカメラに仕上がっている。もちろんオートフォーカス機能も備えており、シャッターボタンを半押ししてから押し込めば、合焦動作を行ってから撮影が行われる。
新方式のレンズが画質に及ぼす影響が気になるが、撮影したデータを見ても光学レンズとの差は感じられない(写真2)。発色は原色が派手めだが、色はほとんど飽和せず、階調の幅は広い。シャープネスは控えめでエッジ部分の強調も少ない。CCDの画素数は300万画素と、ハガキやキャビネサイズ程度での印刷には十分に堪えられる。
写真2 EX-S100は、新開発の透光性セラミックレンズを搭載しているが、特に従来モデルとの画質の違いは感じられない。階調性に優れ、シャドー部のノイズも少ない |
最近主流のコンパクトデジタルカメラは、400~500万画素クラスが中心になりつつある。とはいえ、300万画素でもホビーユースでは十分なデータ量がある。メディアの容量が同じなら、画素数が少ないほうが数多く撮影でき、記録時間も短い。何よりこの薄さとサイズが非常に魅力的で、ポケットやカバンに入れて気楽に持ち運べる。旅行に持って行くだけではなく、仕事の道具としても、十分に活躍してくれるはずだ。
EX-S100の主なスペック | |
対応機種 | USBポートを搭載する機種 |
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対応システム | Mac OS X v10.1以降/Mac OS 9.0以降 |
本体サイズ | 幅88×厚さ16.7×高さ57mm |
本体重量 | 113g |
有効画素数 | 320万画素 |
ズーム | 2.8倍 |
記録メディア | SDメモリーカード、マルチメディアカード |