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Color LaserJet 4650dn

両面印刷機能を備えたA4対応カラーレーザープリンター

2004年12月12日 21時39分更新

文● 柴田文彦

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■印刷にかかるコストを低く抑えられる

「Color LaserJet 4650dn」は、1パスで4色を印刷可能な「インライン」方式のプリントエンジンを採用したカラーレーザープリンターだ。

「Color LaserJet 4650dn」
「Color LaserJet 4650dn」

一般的なレーザープリンターでは、4色のイメージングユニットを水平方向に配置するが、本機は垂直方向に配置している点が特徴だ(写真1)

写真1写真1 本体前面のカバーを開けると、トナーなどのイメージングユニットが現れる。ユニット類は水平方向ではなく、垂直に配置した独特の内部機構を採用している

本体底部の給紙トレーには、普通紙で最大500枚の用紙をセット可能だ。また、手差し給紙も行える汎用トレーには最大100枚の用紙をセットできるほか、OHPフィルムなどの特殊な用紙もサポートする。対応用紙サイズは、A5/B5/A4/レター/リーガル――など。さらに、両面印刷にも標準で対応している点も見逃せない。なお、オプションとして「500枚給紙トレイ」(価格:5万5650円)が用意されており、これを2基増設することが可能だ。

印刷にかかるトナーなど消耗品のランニングコストは、メーカー算出値によればカラーで13.3円、モノクロで2.4円(いずれも用紙代を除く)となり、カラーレーザープリンターとしては低めに抑えられている。

普通紙へのカラープリント品質は、写真専用紙を使用したインクジェットプリンターの写真画質には及ばない。ただし、普通紙に印刷する場合の画質は、写真/文字ともインクジェットプリンターを上回る。解像度は3600dpiと非常に高く、写真の階調表現も秀逸で、肉眼でドットが見えたりすることはない。レーザープリンターならではのシャープな文字品質も実現している。

Power Mac G5を用いて、文字とカラー図版を含む30ページの日本語PDF書類を「プレビュー」からプリントする時間を計測したところ、2分37秒を要した。実勢価格が20万円台のカラーレーザープリンターの中では印刷速度はやや遅いが、許容範囲と言えるレベルだ。本機は、日本語フォントを内蔵しない欧文PostScript 3互換という仕様となっている。OpenType日本語フォントの場合は、必要に応じてダウンロードしながらプリントするため、日本語PSフォントを内蔵した製品より印刷速度が遅くなる傾向がある。

とはいえ、写真の印刷については同クラスのプリンターの中でも高速の部類に入る。Power Mac G5と「Adobe Photoshop CS」を利用しての、A4カラー写真(2048×2560ドット/300dpi)のプリント時間は、約35秒だった。

本機は、PostScript 3にはエミュレーションで対応するため、残念ながらデザイン系の業務には向かないが、大容量の用紙トレーと両面印刷に標準で対応した点を評価したい。大量の書類を低コストで出力したいと考えている小、中規模のオフィス環境での導入がベストと言える。


Color LaserJet 4650dnの主なスペック
対応機種 PowerPC G3以上のCPUを搭載した機種
対応システム Mac OS X v10.1以降
本体サイズ 幅508×奥行き540×高さ580mm
本体重量 37kg
インターフェース イーサネット(10Base-T/100Base-TX)/USB 1.1/パラレル(IEEE1284準拠)

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