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イクス、フラットパネルディスプレー・プロセッサー“XV910”を2005年1月に量産出荷開始――中小型の普及製品にも高画質を!

2004年11月25日 16時38分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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説明会に出席した代表取締役社長の井本眞義氏ら
説明会に出席した代表取締役社長の井本眞義氏と、セミコンダクタネットワーク事業本部 セールス&マーケティング部部長の小木恵介氏

(株)イクスは25日、東京・大手町の大手町サンケイプラザで記者説明会を開催し、液晶パネル/PDP(プラズマディスプレーパネル)などのフラットパネルディスプレー向けディスプレープロセッサー“XV910”を開発、2005年1月に量産出荷を開始すると発表した。評価用少数ロットでのサンプル価格は5000円。製造会社は非公開で、プロセスルールは0.18μm。パッケージはPBGA256ピンで、チップサイズは17mm角。同社では、2002年から出荷中のビデオ・デコーダー“XV750”と合わせて、ビデオプロセッサーのセット供給が可能になるとしている。



イクスの業務内容や実績を説明する井本氏 XV910の機能説明を行なう小木氏
イクスの業務内容や実績を説明する井本氏XV910の機能説明を行なう小木氏

説明会には、代表取締役社長の井本眞義(いもとまさよし)氏、セミコンダクタネットワーク事業本部 セールス&マーケティング部部長の小木恵介(おぎけいすけ)氏らが出席し、XV910の特徴や画質をデモンストレーションを交えて説明した。

カラーテレビ全体の世界需要の動向予測 液晶TVとPDP TVの世界需要の動向
カラーテレビ全体の世界需要の動向予測(出展:(社)電子情報技術産業協会(JEITA))。2008年には液晶パネル/PDPを合わせたフラットパネルTVが30%に拡大すると言われている液晶TVとPDP TVの世界需要の動向。両者とも順調に出荷台数を伸ばし、2005年度以降133~152%のペースで市場が急成長すると見込んでいる

最初に井本氏がイクスの事業内容について、「1999年にファブレス(生産工場を持たない)のICベンダーとして設立し、当初から画像処理に関するIC設計やIP(知的財産)の開発などを行なってきた。2年前にビデオデコーダーチップの量産出荷を開始し、今回デコード後の映像信号の変換・高画質化処理を行なうICの開発・量産化のめどがついたため、サンプル出荷を開始した」と、今回の発表に至る経緯を紹介した。

XV910とXV750を搭載した評価用サンプルボード
XV910とXV750を搭載した評価用サンプルボード。会場では、これを使ってPDP TVに出力した映像と、市販の比較的低価格とされるPDP TVで同じ映像ソースを表示して、画質の違いを説明していた。左下の青いコネクターの上、ボードの中ほどにある正方形のチップがXV910、右下にある縦長のチップがXV750

続いて小木氏がXV910のターゲットを、「2004年以降も急成長を遂げると予想されているTV製品、特に中小型や普及版の大型液晶パネル/PDP搭載TVを適用範囲と考えている。自社で高画質化回路の設計が難しい企業が、低価格で液晶TVやPDP搭載TVを開発する際に採用してほしい。まずは国内メーカーに向けて積極的にアプローチしていきたい。2005年時点でシェア10%、120万台への搭載を出荷目標としている」と述べ、続いて新製品の機能を説明した。

液晶/PDP TVの構成 XV910のブロック図
液晶/PDP TVの構成。同社のXV750とXV910を組み合わせた場合のロジックを示したものXV910のブロック図

XV910は、

  • A/D変換
  • スケーリング処理
  • IP変換処理
  • 画質調整
  • タイミング制御

といった、アナログ信号を大画面TV向けに調整するディスプレー・プロセッサー。表示解像度はVGA(640×480ドット)からWXGA(1280×768ドット)まで対応し、D1~D4のハイビジョン信号もサポートする。A/D変換は10bit A/Dコンバーター、IP(インターレース⇒プログレッシブ)変換は前後のフレームを参照して高画質化を図る“3次元動き対応型IP変換”機能(SDRAM 8MBが別途必要)を搭載。

ダイナミックガンマ補正によって、岩肌の質感や白とびしている空と岩の輪郭部分などが鮮明に映し出されている ダイナミックガンマ補正により、人物の肌の色合いや、背後の日本酒/焼酎の一升瓶の表現が左右で異なるのがわかる
ダイナミックガンマ補正によって、右のVX910を使った画面では、岩肌の質感や白とびしている空と岩の輪郭部分などが鮮明に映し出されている同じくダイナミックガンマ補正により、人物の肌の色合いや、背後の日本酒/焼酎の一升瓶の表現が左右で異なるのがわかる
画質比較のデモンストレーションより、その1

独自機能として、

高度誤差演算処理
グラデーション部分に不自然な輪郭を出さないようにする
12bit 高精度ダイナミックガンマ調整機能
黒つぶれや白とびを防ぐ
バックライト適応制御機能
映像の明るさを判別してバックライトの輝度を調整する
オートワイド機能
4:3の映像ソースを16:9のワイド画面に表示する際に、黒帯(非表示領域)を検出すると自動的にサイズを調整(拡大)する

を備える。また、別途SDRAMを搭載しなくとも2次元IP変換が可能といった特徴がある

ダイナミックガンマ補正によって、VX910を使った右側の画面では、岩肌の質感や白とびしている空と岩の輪郭部分などが鮮明に映し出されている ライトが映り込んだり夕日が映し出された場面で効果が出やすいという
高度誤差演算処理により、黒から白へと同心円状にグラデーションするシーンで、不自然な円状の模様(輪郭)が出ない同じく高度誤差演算処理のデモ。写真のように、ライトが映り込んだり夕日が映し出された場面で効果が出やすいという
画質比較のデモンストレーションより、その2

同社では、XV910の出荷後も改良を重ね、2005年には3D Y/C分離による高画質化機能を追加した“XV920”、2006年にはXV920の機能強化を図った“XV930”、2005年末から2006年にかけて3D Y/C分離とMPEG-2デコーダー機能を併せ持つ“XV1000”や、XV750(ビデオデコーダー)の小型化・省電力化を図った“XV760”をそれぞれリリースする予定だという。

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