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Movie Tank(SOTO-3.5U/M)

Movie Tank(SOTO-3.5U/M)

2004年11月26日 00時00分更新

文● 月刊アスキー編集部・外村

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Movie Tank(SOTO-3.5U/M)

アイ・オー・データ機器

1万6800円

アイ・オー・データ機器のPCパーツブランド「挑戦者」から発売された「Movie Tank」はMPEG-1/MPEG-2/MPEG-4プレーヤ兼USB 2.0外付けストレージ自作キットという、ほかでは類を見ない位置づけの製品となっている。HDDに書き込まれたMPEGファイルをデコードする機能を持ち、本機を直接TVへ接続しての動画鑑賞が可能だ。

筐体は放熱性の高いアルミケース
写真1 筐体は放熱性の高いアルミケースで、縦置き可能なスタンドが付属する。操作はすべてリモコンで行う。

 本機はHDDが付属しない分、価格は1万6800円と安い。USBマスストレージクラスに対応しており、ユーザーが各自準備したHDDを組み込めばドライバ不要でOSから認識できるので手軽に利用できる。

 筐体は放熱性の高いアルミケースで、HDD搭載部分の下に冷却ファンが取り付けられている。そのため動作音はするものの、動画視聴時に気になるレベルではない。

筐体背面のコネクタ群
写真2 筐体背面のコネクタ群は左からUSB 2.0コネクタ、光出力(未サポート)、S-VIDEO出力音声出力、色差出力、コンポジットビデオ、ACアダプタとなっている。

 本機には250GBまでの大容量HDDの搭載が可能だが、Movie Tankが持つビデオプレーヤ機能でアクセス可能なファイルシステムはFAT32のみとなる。そのためWindows 2000/XP使用時には少々注意が必要だ。

 というのも、Windows 2000/XPでは、32GB以上のFAT32パーティションを作成できない。もしそれ以上の容量を持つHDDを使用する場合は、挑戦者Webサイトにある「FAT32形式用フォーマッタ」を別途ダウンロードすることで対処可能となる。



HDD搭載時
写真3 HDD搭載時。窮屈な印象を受けるが、底面のファンを使用し排熱するため、筐体はそれほど熱くはならない。

 ファイル転送に関してだが、300MBのファイルのコピーに56秒かかっており、高速とは言い難いが、ストレスを感じる速度ではないといえる。頻繁に1~2時間程度の動画ファイルをコピーしてTVで観るといった運用形態では問題ないはずだ。

 動画再生については1.5MbpsのMPEG-1、8MbpsのMPEG-2はもちろん、DivX5.2でエンコードしたファイルも問題なく再生できた。TVとの接続に関してはコンポジットビデオのほかコンポーネント出力が可能で、480p/720p/1080iを設定で切替可能となっている。しかし1280×720ドットといった高解像度のDivX動画を再生したところ、画面が真っ黒となり、ハングアップした状態になってしまった。設定上では720p以上の出力が可能となっているが、編集部のテストでは表示できなかった。画質を追求したいならお勧めとは言えない。ちなみに720×480ドット以下の一般的な動画ファイルではこのような問題は発生しなかった。コントラストやガンマ調整などの画質設定も行える。動画のほかにも、MP3などの音声ファイル、JPEGなどの静止画像の再生が可能だ。再生したいファイルは簡易なファイルブラウザで選択可能で、ジャンルごとにフォルダ分けしておけば管理しやすい。

日本語表示対応の簡易ブラウザ 画質調整
画面1 ファイル名の日本語表示に対応する簡易ブラウザを備えており、本体のみでプレイリストの作成も可能だ。画面2 画質調整は明るさ、明暗(コントラスト)、鮮明度(シャープネス)、ガンマ値を細かく設定できる。

 付属のリモコンについては、同社「AVel LinkPlayer」と同形状のものが添付されており、ファイルの選択や再生、早送り、巻き戻しなどの操作はすべてこれで行う。


 外付けHDDに動画再生機能の一風変わった組み合わせだが、録画PCユーザーのかゆい部分を突いた面白い製品といえる。

Movie Tank SOTO-3.5U/Mの主なスペック
製品名 Movie Tank SOTO-3.5U/M
対応フォーマット MPEG-1/MPEG-2/MPEG-4(AVI)、MP3、JPEG
映像端子 コンポジットビデオ、S-VIDEO、コンポーネント
音声端子 アナログステレオ1系統、光(未サポート)
USB端子 USB 1.1/2.0
推奨OS Windows 2000/XP
サイズ 199(W)×50(D)×119(H)mm

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