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サイバーショット DSC-V3

サイバーショット DSC-V3

2004年11月09日 00時00分更新

文● 行正 和義

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すっきりした色味と少ないノイズ感

 撮影画像に関しては、すっきりした色味と少ないノイズ感は同社ながらの絵作りと言える。有効720万画素という高画素も相まって解像感は非常に高い。周辺部での画像劣化も抑えられて、色収差を拡大しやすいワイドコンバージョンレンズを装着したときでもかなり満足できる画質だ。

撮影サンプル1a 撮影サンプル1b
3072×2304ドットの元絵を640×480ドットにリサイズ。3072×2304ドットの元絵から、640×480ドットの部分を切り抜いたもの。
発色はすっきりとした印象で、やや黄色が強めに出る。強い発色部分のエッジではわずかに着色が見られるが、かなり画質は良好だ。ISO感度は100、絞り優先オート(露出補正-0.3EV)で撮影。なおこれらの作例は、画像編集ソフト「Adobe Photoshop」を使用して、元画像を640×480ドットにリサイズ(解像度変更)、もしくは画面の一部を640×480ドットにトリミング(切り抜き)し、最高画質で記録(最低圧縮率)したものとなっている(以下の作例も同様)。
撮影サンプル2a 撮影サンプル2b
2304×3072ドットの元絵を480×640ドットにリサイズ。2304×3072ドットの元絵から、640×480ドットの部分を切り抜いたもの。
明暗の激しい部分ではノイズが生じやすく、中央部を拡大した画像では全体的にざらついた印象となる。しかし、1ドット単位を見るほどの等寸表示でなければ、それほど気にならない。ISO100、絞り優先オートで露出補正(-1EV)して撮影(1/250秒、F6.3)。
撮影サンプル2a 撮影サンプル2b
2304×3072ドットの元絵を480×640ドットにリサイズ。2304×3072ドットの元絵から、640×480ドットの部分を切り抜いたもの。
スローシャッターノイズリダクション機能が強力で、夜景撮影で威力を発揮する。シーンモードの“夜景”、ISO100、シャッター速度1/2秒F2.8、最広角で撮影。

オプションを揃える/使いこなす楽しみ

DSC-F828
有効810万画素CCDを搭載したDSC-F828。本体サイズは幅134.4×奥行き157.2×高さ91.1mmで、バッテリー/メモリースティックなどを含む撮影時の重量は約955g。

 Vシリーズは、ソニーによれば“普及モデルのデジタルカメラでは物足りないが、一眼レフデジタルカメラなどには手を出しにくい中級者”をターゲットとしているという。より高倍率なレンズでというならば、「DSC-F828」という選択肢もある。しかし、本体のみで多彩な撮影をこなすことを目的としたDSC-F828に対し、DSC-V3ならばそのコンパクトなボディによる携帯性に加えて、各種オプション類を揃えたり、“撮影に持ってゆく機材を選ぶ”という楽しみかたもある。一眼レフカメラでボディーとレンズを合わせて持ち運ぶように、DSC-V1本体と広角/望遠コンバージョンレンズや外付けフラッシュなどを揃え、撮影シーンに合わせて使いこなすのも面白いだろう。



関連製品 オプションのフラッシュ
テレ/ワイドコンバージョンレンズやフィルター類、三脚「VCT-1500L」などと合わせても小さめのカメラバッグに収まり、一眼レフカメラのような趣となる。オプションのフラッシュ「HVL-F32X」(2万4150円)はプリフラッシュ調光のほか、モデリング発光やバウンズ撮影にも対応する。
ワイドエンドコンバージョンレンズ テレエンドコンバージョンレンズ
ワイドエンドコンバージョンレンズ「VCL-DEH07VA」(1万5750円)は0.7倍で、35mm換算で24mm相当の撮影が可能となる。テレエンドコンバージョンレンズ「VCL-DEH17VA」(1万6750円)は1.7倍で、35mm換算で231mm相当となる。
撮影サンプル3a 撮影サンプル3b
コンバージョンレンズなしの最広角側で撮影。3072×2304ドットの元絵を640×480ドットにリサイズ。コンバージョンレンズなしの最望遠側で撮影。3072×2304ドットの元絵を640×480ドットにリサイズ。
撮影サンプル3c 撮影サンプル3d
テレコンバージョンレンズを使用。3072×2304ドットの元絵を640×480ドットにリサイズ。テレコンバージョンレンズを使用した作例の、3072×2304ドットの元絵から、640×480ドットの部分を切り抜いたもの。
撮影サンプル3e 撮影サンプル3e
ワイドコンバージョンレンズを使用。3072×2304ドットの元絵を640×480ドットにリサイズ。ワイドコンバージョンレンズを使用。3072×2304ドットの元絵を640×480ドットにリサイズ。
標準のままでは、最広角にしても、広い風景を撮ると端がカットされてしまうが、24mm相当の広角であれば広く撮影できる。また、4倍ズームの最望遠に加えてテレコンバージョンレンズを使うことで離れた位置からでも、大きく撮影が可能。700万画素という高画素もあって肉眼ではほとんど視認できない文字まで読み取れる。


撮影サンプル4a 撮影サンプル4b
3072×2304ドットの元絵を640×480ドットにリサイズ。3072×2304ドットの元絵から、640×480ドットの部分を切り抜いたもの。
“超望遠”といったほどの効果ではないが、テレコンバージョンレンズがあれば遠めの被写体を撮りたいときに重宝する。作例は、テレコンバージョンレンズを使用し、最望遠側で撮影。ISO100、絞り優先オート(1/250秒、F8.0)。
terekonn02up.jpg

撮影サンプル4a 撮影サンプル4b
3072×2304ドットの元絵を640×480ドットにリサイズ。3072×2304ドットの元絵から、640×480ドットの部分を切り抜いたもの。
ワイドコンバージョンレンズを用い、最広角側で撮影した作例。ビルなどを大きく写したい時や、手前から奥までを写し込みたいときに用いると、遠近感が強調される。ISO100、絞り優先オートでオートブラッケット撮影を行い、+1EV露出(1/60秒、F8.0)。

 DSC-V3はサイバーショットシリーズのハイエンドモデルというだけあって、かなり作り込まれており、機能とコンパクトさのバランスもほどよい。携帯しやすい高画素機として使うことも、オプション類を揃える“システムカメラ”として使うことも楽しめる、飽きのこないデジタルカメラと言える。

「サイバーショット DSC-V3」の主なスペック
製品名 サイバーショット DSC-V3
撮像素子 有効720万(総740万)画素1/1.8インチCCD
レンズ 光学4倍ズーム、f=7~28mm(35mmフィルムカメラ換算34~136mm)、F2.8-4
記録画素数 最大3072×2304ドット
液晶ディスプレー 2.5インチ(12万3200ドット)
記録メディア メモリースティック/メモリースティック デュオ/メモリースティック PRO/メモリースティック PRO デュオ/CF(TypeI)
電源 専用リチウム充電池
インターフェース USB、DC入力、AV出力、ACC端子、アクセサリシュー
本体サイズ 幅119.8×奥行き63×高さ72mm
重さ 約360g(本体のみ)/約410g(装備重量)

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