このページの本文へ

【Macromedia MAX 2004レポート Vol.5】「僕はモバイルが大好きさ! 14億ものユーザーがいるんだぜ」脱パソコンを猛烈アピール!?――3日目基調講演

2004年11月04日 06時36分更新

文● 編集部 佐久間康仁

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
3日の基調講演で司会を務めた米マクロメディア社の会長兼CEOのロブ・バージェス氏
3日の基調講演で司会を務めたのは、米マクロメディア社の会長兼CEOのロブ・バージェス氏。3日に大統領選挙の予備選で勝利を決めたブッシュ氏に似た面影もある気がする……

3日目の基調講演は、会長兼CEO(最高経営責任者)のロブ・バージェス(Rob Burgess)氏が司会を務め、“ノンPC”(パソコン以外のIT関連デバイス)への同社の取り組みから切り出した。2001年の“MSNTV”(TVに接続してインターネットのウェブサイト閲覧やメールが可能な高機能なセットトップボックス)、家庭用ゲーム専用機、PDA(個人情報端末)、さらには(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)やKDDI(株)(au)、ボーダフォン(株)へのFlash Lite(携帯電話向けMacromedia Flash再生環境)搭載など、さまざまなデバイスでFlashが活躍していることを紹介して、初日に取材したモバイル&デバイス担当プレジデントのユハ・クリステンセン(Juha Christensen)氏にマイクを渡した。



モバイル&デバイス担当プレジデントのユハ・クリステンセン氏
モバイル&デバイス担当プレジデントのユハ・クリステンセン氏
携帯電話には14億ものユーザーがいる、と強調
携帯電話には14億ものユーザーがいる、と強調

クリステンセン氏は開口一番、「僕はモバイルが大好きさ! (世界中に)14億ものユーザーがいるんだぜ。それはつまり儲かるってことだ」と市場規模の大きさをアピールして会場を沸かせた。さらに、集まった観衆(多くがMacromedia製品を使ったクリエイター)に向かって、「我々のミッションは、シンプルなキャラクターベースの情報発信をビジュアル(静止画や動画)ベースでライブ感のあるものに、テキストのシンプルなメニューをグラフィカルで楽しく使いやすいものにすることだ」と“クリエイター魂を鼓舞”した。続いてFlash Lite向けコンテンツ(日本の天気情報や恋愛アドバイスサイト、英BBCの“News Express”など)を紹介。さらに、現在開発中のFlashCastによって、これらのFlashコンテンツがより見やすくなると説明した。なお、FlashCastの詳細については、初日のインタビュー記事を参照してほしい。



クリステンセン氏が示した市場規模の推移 携帯電話でやり取りされるデータの内訳
クリステンセン氏が示した携帯電話の市場規模の推移(予測)携帯電話でやり取りされるデータの内訳(予測)。データソースはフィンランドのノキア社
ニュースをよりグラフィカルに! コンテンツメニューもより見やすく!
クリエイターたちに掲げた“次なるミッション”


もちろんパソコン向けソフトも健在
――クイズを出せるビジネス支援ツール!?

ビジネスアプリケーションのプレゼンテーションでは、司会が上級副社長兼ゼネラルマネージャーのトム・ヘイル氏に交代
ビジネスアプリケーションの紹介では、司会がバージェス会長から、上級副社長兼ゼネラルマネージャーのトム・ヘイル(Tom Hale)氏に交代

もっとも、ここまではモバイル&デバイス担当プレジデントのユハ・クリステンセン氏のスピーチを盛り上げるための演出であり、従来どおりパソコン向けソフトにも取り組んでいる。特に同社が最近注力している、ウェブ関連ビジネスをサポートするアプリケーションとして『Macromedia Contribute(コントリビュート) 3』と『Macromedia Breeze(ブリーズ)』の有効性を説明した。



Contribute導入前のウェブパブリッシングの苦労・苦悩をダム建設などに置き換えている 導入後は、ユーザーとデベロッパー、およびその間を取り持つITアドミニストレーターの3社で共通認識のもとに構築・運営できる、と説明
Contribute導入前のウェブパブリッシングの苦労・苦悩をダム建設などに置き換えている導入後は、ユーザーとデベロッパー(開発担当者)、およびその間を取り持つITアドミニストレーター(設計担当者)の3者で共通認識のもとに構築・運営できる、と説明

Contributeは、HTMLの知識がなくてもレイアウトやデザインの統一性を崩さずにコンテンツの更新が行なえるウェブサイト管理ツールで、いわゆる“ウェブパブリッシング”(ウェブサイトを通じての情報発信)を効率化し、生産性を高めるというもの。作成したサイトのレビュー(公開前の校正や確認)、修正時のログ管理など多人数でのウェブサイト構築/管理向け機能が強化されている。また、現在は米国向けにのみ提供されているが、マーケットサイト“ebay”に自分の店(物品販売サイト)を作るための機能拡張ツールも紹介された。なお、日本法人の広報担当者に聞いたところ、これらの日本向けの展開(例えば“楽天”への出店を簡易操作で実現する機能拡張)については現在未定とのこと。

ebayに出店するためのサイト構築用機能拡張を紹介 Contributeのメニューに追加されるebayメニューから機能を選択し、情報を入力するだけで自分のお店を出店できるという
ebayに出店するためのサイト構築用機能拡張(米国ではすでに配布中)を紹介Contributeのメニューに追加されるebayメニューから機能を選択し、名前や写真、自分のウェブサイトのURLなどの情報を入力するだけで自分のお店を出店できるという
Breezeの機能を“端的に”説明したパネル
Breezeの機能を“端的に”説明したパネル。ミーティングのためにいちいち出張したり、プレゼンテーションのためのミーティングを何度も開いたり、場所も人も時間も使うeトレーニングなどが不要になる、と説明

Breezeは、“プレゼンテーション”(資料の掲示・紹介)と“ライブコミュニケーション”(カメラやホワイトボード機能を使った電子会議)、さらに“クイズ”という3つの機能を併せ持つ社員教育向けソリューション。最後のクイズというのは、プレゼンテーションやライブコミュニケーションによる教育の成果を確認するために、問題文といくつかの選択肢を用意して理解度を確認するというもの。回答の最後には、正解数と正解率などのデータが表示される。会場では“JJ Fast Food”での作業工程マニュアルをプレゼンテーション機能で参照し、クイズを使って理解しているかを確認するという一連の教育課程と、オランダ・アムステルダムのNielsen Norman Group所属のデザイナーに会場から話しかけるライブコミュニケーションのデモが行なわれた。なお、Breezeは実際に米マクドナルド社を始めとした約500の企業・団体において、社員教育向けなどに導入されており、米陸軍でも作戦地域や攻略拠点を前線の衛星通信機能付き指揮車(装甲トラック)とヘッドクォーター(作戦指揮所)で共有、およびライブコミュニケーションするツールとして採用を検討しているという。



電源をオフにするのはどっち? カメラやホワイトボード機能を使ったライブコミュニケーション機能 Breezeは米陸軍でも採用を検討しているという
クイズ機能の例。電源をオフにするのはどっち? 最後には理解度を測るための正解数/正解率/誤答数などが表示されるカメラやホワイトボード機能(PowerPointファイルなどの同時閲覧および書き込みなどが可能)を使ったライブコミュニケーション機能。会場では音声がやや途切れ途切れになったものの、映像は滑らかに表示されていた。ウィンドウは自由に配置/サイズ変更などが可能だBreezeは米陸軍でも採用を検討しているという。ちなみに、後部の半球状のドームは衛星通信用ユニット

基調講演の最後には、優秀なFlashコンテンツ(ウェブサイトおよびウェブアプリケーション)を表彰する“MAX Award(MAX賞)”の発表が行なわれた。実はこの発表は前日(2日目、米国での2日)のスケジュールだったのだが、「会場でのユーザー同士のコミュニケーション(主にアルコールの入った飲み食い大会)が盛り上がり過ぎた」(バージェス氏)との理由から、この時間に延期されたもの。“広告賞(Advertising Experiences)”“ブランド賞(Branding Experiences)”“ビジネス賞(Business Experiences)”など9部門が用意されている。一般投票による最優秀賞は、“The Adventures of Seinfeld and Superman”というスーパーマンの活躍を描いたサイトだった。惜しくも賞からもれてしまったノミネート作品を含む、ほとんどのコンテンツについて、同社の特設サイト(英語)から視聴できる。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

最新記事

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン