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オプティオ 43WR

オプティオ 43WR

2004年11月05日 22時09分更新

文● 行正 和義

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オプティオ 43WR

ペンタックス

オープンプライス(実売価格:5万2000円前後)

オプティオ43WR
写真1 「オプティオ43WR」。スクエア形状のコンパクト機で防水仕様を実現した機種は珍しい。
PHOTOEXPO 2004 レポート
【PHOTOEXPO 2004 レポート】ペンタックス、丸洗い可能な光学3倍ズーム&400万画素デジタルカメラなどを参考出展

 「オプティオ43WR」は、光路折り曲げ式ズームレンズを採用した400万画素機だ。レンズ部が撮影時に飛び出さず、保護ガラスで覆って密閉できる点は、本機の特徴である防水機能に一役買っている。

 ボディデザインは正方形に近い形状をしたコンパクトなものだが、単3形の電池を使うためやや厚ぼったいデザインである。左上のレンズはやや中央よりに配置されており、両手でホールドしても左手がレンズにかからない。四方の角にはゴムラバーが配置されているが、耐衝撃性を高めるほどの厚みはなく、滑り止めとして機能するものだろう。



背面 上部
写真2、3 背面の構成は十字キーを中心としたシンプルなものだが、機能は豊富。液晶は1.6型とやや小さめだ。上部には電源ボタンがあるが、シャッターボタンの長押しで起動する「クイック起動」(0.9秒)も利用できる。

 ズーム付き生活防水デジタルカメラであるオリンパス「μ DIGITAL(ミューデジタル)シリーズ」がJIS保護等級4相当(全周からの水飛沫に耐えられる)なのに対し、本機は防水能力がより高い7級相当となっている。これは静水への水没や水洗いが可能なレベルであり、海岸などで付いた砂をさっと洗い流すといった使い方もできる。

 ただし、電池蓋はシンプルなスライドロック式のカバーを採用しているため、手荒に扱うと電池蓋が開いてしまいそうな印象を受ける。蓋の内側にはラバーパッキンがあるので防水性に関しては問題はなさそうだが、砂などが付いた状態で開閉すると中に入ってしまいそうなので注意が必要だ。

防水イメージ

 電源やシャッターボタンを始めとした操作部分は一般的なデジタルカメラと同程度のサイズ。手袋をしたままで使うにはやや窮屈な印象があるのは少々残念な部分だ。

 電源は単3形電池×2本で、市販のアルカリ乾電池やCR-V3リチウム一次電池にも対応する。電池の持ちは良くない。カタログ値ではCR-V3で約500枚とのことだが、ニッケル水素充電池では100枚撮れるかどうかといったところ。防水カメラを必要とする状況では電池交換はなるべく避けたいこともあり、レジャーなどにでかけるときにはCR-V3を使うべきだろう。次モデルでは電池寿命の改善を期待したい。



印刷サンプル1 印刷サンプル2
全体を縦480ドットにリサイズ(縮小)したもの。中央部を640×480ドットでトリミング(切り抜き)したもの。
撮影サンプル 撮影画像はコントラストが強めで、暗めに写るためやや地味な印象を受けるが、発色は濃い目で、これは同社のデジタルカメラ全般に共通する特徴。周辺部で輪郭に着色がみられる点など、小型のズームレンズに起因すると思われる画質劣化がやや気になった。

 撮影機能は、VGA/30fpsの動画(メモリカード一杯まで記録可能)を始め、5点マルチAFやリアルタイムヒストグラム表示、1cmまで近接できるマクロ撮影やマニュアルフォーカス、インターバル撮影などコンパクト機としてはかなり高い。特に電源を切ったあとでも保持されるモードメモリの設定項目にフラッシュや露出モードなどのほか、ズーム位置、フォーカスモード/MF位置が含まれている点は優秀だ。電源OFFからシャッターボタンを押すだけで起動する「クイック起動」モードもスナップ撮りにはうれしい。


 ビーチやゲレンデなど、精密機械にとってはよくない環境に持ち出せるデジタルカメラとして防水デジカメはかなり重宝する。折り曲げ光学系搭載によって防水性とコンパクト性を両立したオプティオ43WRは、さまざまなシーンで活用できるだろう。

オプティオ43WRの主なスペック
製品名 オプティオ43WR
撮像素子 1/2.7インチ原色CCD
画素数 有効400万(総423万)画素
開放F値 F2.8~3.9
焦点距離 5.7~16mm(35mmフィルム換算時:37~104mm相当)
出力サイズ 静止画:最大2288×1712ドット
動画:640×480ドット/30fps
メモリカード SDメモリーカード
液晶モニタ 1.6型 TFTカラー液晶(8万5000画素)
バッテリ 単3電池2本もしくはCR-V3×1
サイズ(W×D×H) 81.5×30.5×76mm
重量 208g(装備重量)

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