このページの本文へ

ISS、中小規模の企業向けの不正侵入監視・防御サービス“マネージド プロテクション サービス for SMB”を発表

2004年10月15日 19時57分更新

文● 編集部 新海宏一郎

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

インターネット セキュリティ システムズ(株)(以下ISS)は14日、都内・目黒の同社本社にて新サービス説明会を開催し、中小規模の企業向けの不正侵入監視・防御サービス“マネージド プロテクション サービス for SMB(Managed Protection Service for Small and Medium Business)”(以下、MPS for SMB)の提供を12月1日に開始すると発表した。発表会には、代表取締役社長の林 界宏(りんかいこう、Ja Hong Lin)氏らが出席し、市場動向やサービスの説明などを行なった。利用料は月額4万円から。

代表取締役社長の林 界宏氏
代表取締役社長の林 界宏氏
初めに、林氏が市場状況について「セキュリティー関連サービスの市場規模は2003年度では約95億ドル(約1兆40億円)あり、特にマネージドセキュリティーサービス(監視防御サービス、以下MSS)の市場については約30億ドル(約3300億円)になっている。2006年度には市場全体で約170億ドル(約1兆8500億円)になり、MSS事業単体では27%増の62億ドル(約6700億円)になるだろう」と説明した。また、同社MSS事業の2004年度中間期(4月~9月)の売り上げについては「監視サービスで2億2100万円、コンサルティングサービスでは3000万円の売り上げがあり、前年の同時期と比較して22%増加している」と述べ、MSS事業が今後、同社の最重要事業であること強調した。最後に同氏は「今後は大規模ユーザー層(官公庁/大規模企業)や、中小規模ユーザーの獲得を目指し、さらにMSSやMPS(不正パケット自動遮断サービス)の強化など“事前防御”を核とした製品やサービスに力を入れていきたい」と抱負を語った。



セキュリティー関連事業の市場動向のスライド
セキュリティー関連事業の市場動向

MPS for SMBは、“ファイアウォール機能”“アンチウイルス機能”“不正侵入防御機能”を1台に搭載できるオールインワンプロテクションアプライアンス“Proventia M(プロベンティア エム)”シリーズ(今年2月に発表)と、同社のセキュリティーセンター“セキュリティー オペレーション センター”(以下SOC)での24時間の監視サービスを合わせて提供する中小企業の社内ネットワーク向けのサービス。Provetia Mは、米インターネット セキュリティ システムズ(Internet Security Systems)社のセキュリティー情報組織“X-Force(エックスフォース)”の研究結果を反映したポリシーが適用されるほか、利用環境に応じてファイアーウォール機能やアンチウイルス機能などを自由に組合わせられるのが特徴。ウイルスやワームなどの外部からの感染防御や、P2P/チャット/ウェブメールなどからの情報の漏洩を防止する機能も搭載するという。

MPS for MBSのサービスの特徴を表わすスライド 従来サービスとの機能比較表
MPS for MBSのサービスの特徴従来サービスとの機能比較

また、同サービスはX-Forceが危険と認定した攻撃“X-Force認定全攻撃”の防御やハードウェア障害の通知などを保証するサービス(SLA:Service Level Agreement)も提供している。同社がSLAに違反した場合は、月額最大250万円を顧客に支払うとしている。

サービス保証内容の比較表
サービス保証内容の比較

SOCは、日本および海外に全5カ所に設置されており、日本では約40名のエンジニアによって24時間運営/管理されている。SOCは主に以下の4つの項目を担当している。

デプロイメント
機器のセットアップやインストールなどサービス開始までを完全サポート
デバイスマネージメント
セキュリティーデバイスに対する、OSやプロダクトのバージョンアップやパッチの適用
オファー マネージメント
サービスの開発や機器の認定、提供するサービス内容を決定
インフラストラクチャー
SOCの監視ネットワークやデータベースの保守

SOCの仕組みを表わすスライド
SOCの仕組み

また、SOCではサービス運営の監視を行なう“レベル1”、セキュリティーポリシーの変更や機器の制御を行なう“レベル2”、情報分析や緊急時の判断を行なう“レベル3”の3つに役割を分け、それぞれ同社の認定試験に合格した正社員だけで運営しているという。

マネージド セキュリティー サービス部部長の徳田敏文氏
マネージド セキュリティー サービス部部長の徳田敏文氏
マネージド セキュリティー サービス部部長の徳田敏文(とくだとしふみ)氏は、「セキュリティーを維持するには24時間の運用が大事だが、適切な運用を継続するには相応のコストや人員が必要になる。その負担をMSS側で肩代わりすることで、顧客は本業に専念できる」と、同サービスの優位性をアピールした。

利用料は、5名から50名までの事業所を対象にした“Proventia M10”が月額4万円、50名から250名までの“Proventia M30”が月額8万円、250名から500名までの“Proventia M50”が月額16万円となっている。




カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン