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沖電気工業、電子部品の発熱を30%低減できるハイブリッド放熱材“ラジクール”を開発――厚さは0.2mm

2004年10月06日 17時25分更新

文● 編集部

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沖電気工業(株)は6日、沖電線(株)と共同で、熱放射と熱伝導の両方の熱低減性能を持ち、電気/電子部品が動作中に発する高熱を約30%低減できるハイブリッド放熱材“ラジクール”を開発したと発表した。11月に出荷を開始する。価格はオープン。同社では2005年度に放熱材関連で20億円の販売を計画しているという。

ラジクールシート ラジクールリング
“ラジクールシート”“ラジクールリング”

“ラジクール”は、同社とセラミッション(株)が共同開発した、塗るだけで高い熱放射特性が得られる液体セラミック放熱塗料“セラックα”を応用した製品。“セラックα”は、熱を遠赤外線に変換して放熱するセラミックの放射特性を利用した無機系塗料で、常温レベルで50μm~150μmの薄膜形成が可能。“ラジクール”は、“セラックα”を銅箔シートに塗布してシール化したもので、シートタイプの“ラジクールシート”とリングタイプの“ラジクールリング”の2種類を用意する。

図1 図2
ラジクールの構造と放熱メカニズム放熱効果の比較

“ラジクール”の構造は、ベース層に難燃性のポリイミドを使用し、同社のフレキシブル基板(FPC)開発技術を採用したのが特徴。厚さは0.2mm。“セラックα”の塗膜放射率が0.96で、銅の熱伝導率が398W/m・℃であるため、約30%の放熱効果が得られるという。また、ポリイミドを採用したことで、折り曲げやひっぱりに強く、はさみやプレス抜きでの切断加工が行なえるため、さまざまな形の放熱シールとして、必要なところに自由に貼ることができるとしている。

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