“しずく”をイメージしたデザインのコンパクトデジタルカメラ『μ-mini DIGITAL』 |
オリンパス(株)は14日、“しずく”をイメージしたという新デザインのコンパクトデジタルカメラ『μ-mini DIGITAL』を10月中旬に発売すると発表した。価格はオープンプライスで、編集部による予想実売価格は3万8000円程度。平行四辺形の上辺を膨らめたような、シルエットが左右非対称な独特のデザインを採用し、撮影時には本体前面のレンズカバーが内側(本体内部)にスライド、非撮影時には前面がフルフラットになるユニークなギミックを持つ。
μ-mini DIGITALの前面。レンズカバーを開けたところ | レンズカバーを閉じたところ |
μ-mini DIGITALはデザイン性を重視して、非撮影時の持ち歩く際にも楽しさを演出する、オリジナリティーを追求したコンパクトデジタルカメラ。閉じると前面に凹凸が一切なくなるというレンズカバー機構“トップシェルバリア”、金属ボディーながら絹のような手触りを実現するという独自の表面加工“スーペリアシルキーフィニッシュ加工”、外装部品を削減し、つなぎ目を減らして曲線のみの柔らかいシルエットを演出する“外装加工”、という3つの独自技術を採用する。本体カラーは、デザインに合わせながらファッションや持ち物とのコーディネートが可能な“ジュエリーシルバー”“ピュアホワイト”“コスミックブラック”“クリスタルブルー”“ベルベットレッド”“カッパーオレンジ”の6色を用意する。
6色のカラーバリエーションを発売 |
従来の“μシリーズ”と同様、JIS保護等級4相当の生活防水機能(同社試験条件による)と音声入力用マイク/出力用スピーカーを同時に実装。水辺などで不意の水しぶきがかかるような環境でも、音声付動画や静止画の撮影が可能。
画像処理エンジンは、μ-30 DIGITALと同じ“TruePic TURBO”を搭載し、高い解像感とノイズ軽減、記録/再生の高速化などが期待できるという。レンズはμ-mini DIGITAL向けに新開発した、非球面レンズ3枚を含む3群5枚の光学2倍ズーム(35mmフィルムカメラ換算時:35~70mm相当)で、明るさを示すF値は3.5~4.9。デジタル4倍ズームと組み合わせて、最大8倍ズームでの記録が可能。
ソフトフォーカス前 | ソフトフォーカス後 | |
カメラ単体で行なえる画像編集機能“ソフトフォーカス”のサンプル |
撮像素子は1/2.5インチ有効400万画素CCDで、静止画記録画素数は最大2272×1704ドット。静止画記録フォーマットはDCF準拠のJPEG(DPOF/Exif 2.2/PRINT Image Matching II対応)。動画記録フォーマットは最大320×240ドットで毎秒15フレームの音声付きMotionJPEG圧縮のQuickTime形式で、メモリーカードいっぱいまで連続記録が可能。
連射機能は毎秒約1.3コマで、連続約7コマ(最高画質のSHQモード)もしくは約30枚(高画質のHQモード)など。あらかじめ露出/絞り設定などを最適化した撮影シーンモードとして、ポートレート/風景/夜景/料理/ビーチ&スノー/打ち上げ花火/夕日など13パターンを用意。露出補正は±2EVで1/3ステップ。シャッタースピードは1/2~1/1000秒で、夜景モード時のみ最長4秒の長時間露光が可能。
フィッシュアイ前 | フィッシュアイ後 | |
こちらもカメラ単体で実行できる画像編集機能“フィッシュアイ”のサンプル |
特殊撮影機能として、左右の人物を別々に撮って合成する“合成ツーショット”、および付属の画像編集・管理ソフト『OLYMPUS Master(オリンパスマスター)』(後述)でパノラマ合成を行なえる“パノラマ合成用撮影”を持つ。また、カメラ単体で画像編集(簡易フォトレタッチ)が可能で、全体をぼかして柔らかい雰囲気を出す“ソフトフォーカス”、いわゆる“鼻でか”風の魚眼レンズで撮影したような加工を行なう“フィッシュアイ”、およびセピア/モノクロの色調変更や640×480/320×240ドットへの縮小(リサイズ)機能を持つ。これらの画像編集ではオリジナル撮影画像を残しつつ、別ファイルに保存する。
本体背面 |
本体背面には1.8インチ(約13万4000画素)の半透過型TFT液晶ディスプレーを搭載し、光学ファインダーは持たない。側面にはUSB 1.1端子とAV出力端子を持ち、USB端子はパソコンなしでプリンターに直結して印刷を行なうダイレクトプリントの統一規格“PictBridge(ピクトブリッジ)”に対応する。
記録メディアはxDピクチャーカードで、16MBメディアが1枚付属。本体サイズと重量は、幅95×奥行き27.5×高さ55.5mm/115g(電池/記録メディア含まず)。電源は専用リチウムイオン充電池(型番:LI-30B)。撮影可能枚数は約100枚(カメラ映像機器工業会CIPA準拠での測定値)。オプションで、充電しながらパソコンにデータ転送できる『パワーカプラー』と専用ACアダプター、水深3mまでの水中撮影が可能な防水ケース『CWPC-01』(8400円)、本体と色を合わせたカメラケースなどが用意されている。
画像編集・加工ソフト『OLYMPUS Master』 |
なお、μ-mini DIGITALには標準添付される画像編集・加工ソフト『OLYMPUS Master』は、単体でも販売される。撮影データのExif情報から撮影日ごとにまとめて、カレンダー形式で画像を整理したり、キーワードを設定して管理・収集できる画像データベース機能、色やコントラストを自動補正するほか、色調に微妙な変化をつけるトーンカーブ修正、複数画像の合成(パノラマ合成)なども行なえる。また、デジタルカメラで撮影・記録した動画や音声ファイルの再生視聴も可能。
対応OSはWindows 98 SE/Me/2000/XP、Mac OS X 10.2以降。動作環境はWindowsの場合、CPUがPentium III-500MHz以上、メモリー128MB以上(256MB以上を推奨)、HDDの空き容量は300MB以上、など。Mac OS Xの場合は、CPUがPowerPC G3-500MHz以上、メモリー128MB以上(256MB以上を推奨)、HDD 300MB以上、など。対応フォーマットは、静止画がJPEG/TIFF/BMP/PICT/PNG(表示のみ)/PSD(表示のみ)など9種類、動画はQuickTime/AVIなど4種類、音声はWAVE/MP3など4種類。発売時期は11月中旬で、メーカー希望小売価格は2625円。
記録型CD/DVDメディアへの書き込み、動画の編集機能、静止画像をレイアウトしたHTMLファイルの作成などが行なえる上位バージョン『OLYMPUS Master Plus(オリンパスマスタープラス)』も、同じく11月中旬に発売される。メーカー希望小売価格は5250円。