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シスコシステムズ、セキュリティー戦略説明会を開催――セキュリティー対策製品メーカーとの協業を推進

2004年08月24日 23時31分更新

文● 編集部 内田泰仁

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シスコシステムズ(株)(以下、シスコ)は24日、2003年12月に発表したセキュリティー戦略“自己防衛型ネットワーク(Self-Defending Network)”の一部である、セキュリティー対策製品メーカーとのアライアンス・プログラム“Cisco Network Admission Controlプログラム”(以下、NACプログラム)によるソリューション展開に関する記者説明会を開催した。この説明会には、NACプログラムに参加する(株)シマンテック、トレンドマイクロ(株)、マカフィー(株)の3社が出席、NACプログラムに基づく製品戦略について説明を行なった。

シスコシステムズ代表取締役社長、黒澤保樹氏セキュアーナネットワーク環境提供のためにアライアンスを進めていく、シスコおよびセキュリティー対策製品4社の代表者。左から順に、シマンテック代表取締役社長の杉山隆弘氏、シスコシステムズ代表取締役社長の黒澤保樹氏、トレンドマイクロ執行役員・日本代表の大三川彰彦氏、マカフィー代表取締役社長の加藤孝博氏

冒頭にシスコの戦略の概要を説明した同社代表取締役社長の黒澤保樹氏によると、各企業のIT投資において、セキュリティーを重要視する傾向が昨年以上に高まってきているが、セキュリティーに対する脅威も年々高まってきており、以前はウイルス/ワームによる被害は数週間~数日を経てから影響が出てきていたが、現在では“ゼロデイ・アタック”とも呼ばれるほどにウイルス/ワームの悪質化が進み、分単位で広域な被害が出るようになっているという。さらに将来的には、秒単位での国際的な被害の拡大が起こると懸念されており、このような脅威に対してメーカーが単独の1社で対策を行なっていくのはこれまで以上に困難になっていくため、黒澤氏は、今後はセキュリティー対策のためのアライアンスと、自動化と統合化が進んだセキュリティー対策が重要になっていくとしている。

シスコのセキュリティー戦略“自己防衛型ネットワーク”は、統合化セキュリティー、NACプログラムを中心とするアライアンス、システムソリューションの3つにより、統合化されたソリューションの提供とアライアンスによるシステム構築を目指し、脅威の認識や予防、対応能力を飛躍的に増大させていくという。このうち、今回の説明会のメインテーマとなったNACプログラムの機能は、ネットワークに接続されたパソコン、サーバーなどのエンドポイント機器に導入された各参加メーカーのアンチウイルスソフトなどをはじめとするセキュリティー対策ソフトウェアからの情報を、シスコのNACプログラム対応ネットワーク製品(ルーターなど)に集積し、アクセスコントロールなどの対策を実行するというものだという。

黒澤氏は、シマンテック、トレンドマイクロ、マカフィーの3社とパートナーシップを結ぶことにより「インストールベースの(セキュリティー対策製品の)シェアをほとんどすべてカバーできる」とするとともに、自社製品へのNACプログラム対応を強化することで「ありとあらゆる製品を“セキュアー”にしていく」と述べた。

シマンテックの代表取締役社長、杉山隆弘氏シマンテックのセキュリティー対策戦略のうち、NACプログラムとの連携が図られる“保護”に関する領域の説明

黒澤氏の解説に続いては、同席した3社から、NACプログラム関連製品の概要や今後の取り組みに関する説明が行なわれた。3社のうち、最初に登壇したシマンテックの代表取締役社長、杉山隆弘氏は、ネットワーク機器メーカーとセキュリティー対策メーカーが協力し、「ネットワークのあらゆる入り口にセキュリティーポリシーコンプライアンスソリューションを置くことが絶対に必要」とし、黒澤氏と同様にアライアンスの重要性を述べた。シマンテックの取り組みとしては、『Symantec Client Security 2.0』および『Symantec AntiVirus Corporate Edition 9.0』の2製品をNACプログラムに対応させ、エンドポイントセキュリティー技術とネットワークアクセス制御の双方の利点を統合、ネットワークインフラのセキュリティーポリシー施行能力を活用していくという。これにより、エンドポイントのセキュリティーポリシーの事前確認を行なうことでネットワークのダウンタイムを最小化し、セキュリティー対策に関わる所有コストや人的コストの削減を進め、さらには新しいセキュリティー脅威への対応、プロアクティブなリスク軽減ソリューションでの検知および防止によるビジネスリスクの軽減を進めていくとしていう。

トレンドマイクロの執行役員で日本代表の大三川彰彦氏トレンドマイクロのNACプログラム対応のロードマップ

続くトレンドマイクロの執行役員・日本代表の大三川彰彦氏は、シスコとの協業を「次世代のネットワークウイルス対策に向けた取り組み」と位置付け、新たな脅威に対するソリューションとしてNACプログラム対応製品の展開を進めていくと述べ、その第1段階として『ウイルスバスター コーポレートエディション 6.5』およびサーバープログラムの『Trend Micro Policy Server for Cisco NAC』でNACプログラムへの対応を行なうという。また今後は、ネットワークウイルスのパターンファイルを提供することで、シスコのルーターおよびスイッチ製品上でネットワークウイルスの検知を可能にし、シスコ製品とトレンドマイクロのネットワークウイルス対策ハードウェア『Trend Micro Network VirusWall』との連携による脆弱性診断や大規模感染予防、ウイルス駆除、感染復旧サービスの展開を行なっていくとしている。さらに将来的には、従来型のファイルベースのウイルス対策もシスコ製品に融合し、より強固な対策と連携を図っていくという。

マカフィーの代表取締役社長、加藤孝博氏NACプログラム対応が行なわれる『McAfee VirusScan Enterprise 8.0i』の基本機能

最後にプレゼンテーションを行なったマカフィーの代表取締役社長、加藤孝博氏は、セキュリティー、ビジネスの可用性、投資、ビジネスリスクの4点のバランスを取りつつ、プロアクティブ、包括的な対応、マネージメントの3つに対するユーザーのニーズに応えていく同社の基本戦略を紹介。シスコとのアライアンスでは、シスコ製品とマカフィー製品を利用するユーザーにコンプライアンスを維持できるソリューションを提供し、両者の協業で、古いウイルス定義ファイルのユーザー環境の自動更新、ウイルス対策が停止しているユーザー環境の強制的ウイルス対策起動、社外持ち込みパソコンのネットワーク接続拒否、といった機能を実現し、よりセキュアーな環境を提供していくとした。なお、製品の対応としては、近日試用版のダウンロードを開始する予定の『McAfee VirusScan Enterprise 8.0i』でNACプログラム対応を行なうという。

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