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MediaWiz Plus MW855X-P

MediaWiz Plus MW855X-P

2004年08月24日 20時10分更新

文● 月刊アスキー編集部・外村

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MediaWiz Plus MW855X-P

バーテックス リンク

2万2800円(税抜、Web販売価格)

同社は2004年7月に、WVM9 HD(高精細)の再生に対応し、IEEE 802.11g準拠の無線LAN機能を内蔵する上位モデル「MediaWiz HD」を発表している。詳細はこちらのニュース記事を参照いただきたい。

TVで、しかも高画質で観たい

MediaWiz Plus MW855X-P
パソコンで録画した画像をネットワーク越しに、TVで視聴できるバーテックス リンクの「MediaWiz Plus MW855X-P」。
カノープスから登場のMEPG2/DivX対応DVDプレーヤ カノープス「MultiRDVD」レビュー PCとTVをつなぐマルチメディアプレーヤ アイ・オー・データ機器「AVeL LinkPlayer AVLP1/DVD」レビュー
カノープスから登場のMEPG2/DivX対応DVDプレーヤ カノープス「MultiRDVD」レビューPCとTVをつなぐマルチメディアプレーヤ アイ・オー・データ機器「AVeL LinkPlayer AVLP1/DVD」レビュー

 ここに録画PCで録り貯めた100GBほどの動画ファイルがある。TVで観るために、ちまちまとDVDで焼き続けたら、おおよそ12時間以上。オーサリングの時間を合わせると……。と軽い眩暈に襲われる前に、PC上のデータをネットワーク越しに、TVで観れる「MediaWiz」の存在を思い出した。

 MediaWizはさまざまな動画ファイルを再生できることもあり、発表当初から注目度が高かった製品だ。ところが僕は「どうせ画質悪いんでしょ?」と気に留めることもなかった。しかし実際に動作してる画面を見て驚いた。めちゃくちゃ綺麗なのである。フツーのTVで観る分にはまったく不満はなく、2万円前後という低価格帯製品の画質でみれば、期待以上の性能であるといえる。



背面は左からDVI-D、コンポーネント出力、S-VIDEO出力、コンポジットビデオ出力、オーディオ出力、など
写真1 背面は左からDVI-D、コンポーネント出力、S-VIDEO出力、コンポジットビデオ出力、オーディオ出力、デジタル音声出力(同軸/光)、LAN、USB、電源と並ぶ。左側面には無線LANカードを挿すための、PCカードスロットが用意されている(対応カードは同社ホームページに掲載)。

 MediaWizの発売以降他メーカーからも、同様のプレーヤがいくつか登場したが、どれもDVDドライブ付き。それがどうしても余分に感じてしまい、なかなか食指が動かなかった。そんな中、2004年2月に発表されたのが「MediaWiz Plus」(販売開始のニュースはこちらの記事を参照)。再生できるファイル形式もMPEG-1/-2、XviD、DivX(正式対応ではないので注意が必要)など前モデル同様多彩だし、これは気にならないはずがない。

進化したと言えるかは微妙

付属のソフトウェア「MediaWiz Server」でPC上のファイルをネットワーク経由で見る
画面1 PC上のファイルをネットワーク経由で見るには、付属のソフトウェア「MediaWiz Server」をPCにインストールする必要がある。動画保存ディレクトリの指定や、パスワードの設定も可能。

 MediaWiz Plusになって新しく、USBポートが取り付けられた。おかげでネットワークにつながれてない状態でも、データ再生が可能だ。しかし、手持ちのUSBハードディスクへMPEG-2ファイルを放り込んで再生してみたところ、数秒間隔で画像が止まってしまう。マニュアルで調べてみるとMediaWiz PlusのUSBポートはUSB 1.1準拠で、再生可能なビットレートが1.2Mbps以下となっている。実際に、DivXで768kbps/1.2Mbps/1.5Mbpsと3種類の320×240ドットの動画を用意してテストしてみる。DivXはサポート外だが、マニュアルにあるとおり、1.2Mbps以下の低ビットレート動画なら問題なく再生される。ところが1.5Mbpsになるととたんに動画が止まってしまう。同様にMPEG-2ファイルでもいくつかビットレートの違うファイルで試したが、こちらは2Mbpsまでならなんとか再生できた。

USB接続されたストレージのブラウズ
画面2 USB接続されたストレージのブラウズも、ネットワーク経由のPCと同じように選択可能だ。画面上のいちばん上がUSBハードディスク、下2つはネットワーク上のPCだ。

 でも高ビットレートのファイルをTVで観るためだけに、わざわざ再変換が必要となるとちょっといただけない。せっかくPCのファイルを直接扱えるのに、時間と手間がかかってしまうのではMediaWizの魅力が半減してしまう。せめてUSB 2.0に対応してくれれば、問題はなかっただろうに……。

 いずれMediaWizは買おうと思ってはいたが、数千円安くなっている従来モデルと、新しいMediaWiz Plusのどちらにするか悩むところだ。付属のリモコンの変更(従来モデルは、操作性の悪いカード型リモコンだった)で操作性は向上したMedeaWiz Plusかな? とも思うのだが、イマイチ踏みきれない。WMV対応や、無線LAN内蔵など、もうちょっと気の利いたグレードアップをしてくれたら迷わず買ったのになあ。



リモコンは設定用のテンキーや、操作用のカーソル、ビデオ再生、巻き戻し、停止キーなどが備えられる写真2 リモコンは設定用のテンキーや、操作用のカーソル、ビデオ再生、巻き戻し、停止キーなどが備えられる。赤外線の感度は悪くはないが、受光範囲は狭い。
MediaWiz Plusの主なスペック
製品名 MediaWiz Plus
ビデオ形式 MPEG-1/MPEG-2/MPEG-4 XviD/RMP4
オーディオ形式 MPEG Audio Layer-1/MPEG Audio Layer-2/MP3/Ogg Vorbis/Dolby AC3
ビデオ出力 コンポジット(RCA)/S-Video/コンポーネント(プログレッシブ対応)/DVI
オーディオ出力 アナログステレオ(RCA)/光デジタル(S/PDIF)/デジタル(RCA)
インターフェース 10/100BASE-TX、USB、PCカード(無線LANカード接続用)
対応OS Windows 98 SE/Me/2000/XP
本体サイズ 247(W)×170(D)×38(H)mm
重量 約575g

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