このページの本文へ

EDiCube F550H/P/EDiCube F530H/P

EDiCube F550H/P/EDiCube F530H/P

2004年08月03日 20時58分更新

文● 編集部 内田泰仁

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

EDiCube F550H/P/EDiCube F530H/P

エプソンダイレクト

12万8940円~

エプソンダイレクトの製品情報や購入情報は、「ASCII24 EPSONDIRECT Lab.」からご覧いただけます。画像をクリックするとASCII24 EPSONDIRECT Lab.に移動します。
『EDiCube F550H/P』『EDiCube F530H/P』は、2003年10月に発表、現在は販売が終了している“EDiCube L”シリーズの後継にあたる位置付けのA4ノートパソコンだ。エプソンダイレクトのA4ノートパソコンラインナップとしては、本機のほかに、“Endeavor”ブランドから、ワイド液晶ディスプレーが選択可能なハイエンドモデル『Endeavor NT7100Pro』と、コストパフォーマンスを重視した低価格モデル『Endeavor NT2600』があるが、ポジション的にはこの中間となる。



キーボード&ポインティングデバイス。黒と白のツートンカラーが際立つのがこの面。ポインティングデバイスはスクロールボタン付きのタッチパッド
製品のコンセプトは、同社製品情報ページによると“プライベート空間にマッチする洗練されたデザインのノートPC”とのことで、デザイン面も含めて、個人の家庭内利用を狙った製品に仕上がっている。筐体デザインは前身に当たる“EDiCube L”から一新され、“大人の自由時間”をデザインコンセプトとして、天面/底面の外装とキーボードおよびタッチパッドは黒、液晶ディスプレーやキーボード周辺は白、と2トーンカラーのデザインが採用され、濃紺/黒系単色の同社のほかのノートパソコンと比べると、カジュアルなイメージが強い。



本体底面。通風のために設けられたスリットからファンが2つ装備されている見える。そのうち、右上のファンは大きめのサイズ
外観からして同社他製品と大きく印象の異なる本機だが、内部設計も他製品とは別路線となっている。同社のノートパソコンは現在、全機種がインテル製CPU/チップセットを採用しているが(“EDiCube L”はPentium Mを採用)、“EDiCube F”シリーズでは、CPUに米Advanced Micro Devices社(AMD)のモバイルAthlon 64-3000+/3200+/3400+もしくはモバイルAthlon XP-M-2800+を新たに採用した。コンシューマー向けパソコンに64bit CPUという構成が手軽に実現できるのは、今のところAMD用CPUを使うのが最もスタンダードな手段で、自作ユーザーを皮切りに、現在では国内メーカー各社からもAthlon 64搭載デスクトップパソコンが各種登場してきている。しかし、まだモバイルAthlon 64の搭載例は多くなく、本機での採用は興味深いところだ。なお、チップセットには米エヌビディア(NVIDIA)社の『nForce 3 Go 150』を採用する。

ビデオチップはカナダATIテクノロジーズ社のATI MOBILITY RADEON 9200(ビデオメモリー32MB)またはATI MOBILITY RADEON 9700(64MB)のいずれかを選択可能。液晶ディスプレーは『EDiCube F550H/P』が15インチSXGA+(1400×1050ドット)表示で表面に光沢処理を施して発色を高めた“あざやか液晶”パネル、『EDiCube F530H/P』は15インチXGA(1024×768ドット)表示のTFT液晶パネルを搭載(いずれも表示色数は1677万色)。 このほか、メインメモリーは256~2048MB(PC2700 DDR SDRAM、メモリースロットはSO-DIMMスロット×2)、HDDは30~80GB(UltraATA/100接続)、光ディスクドライブはCD-RW&DVD-ROMコンボドライブ/DVD±R/RWドライブ/DVDマルチプラス(DVDスーパーマルチ)ドライブからそれぞれ選択できる。CPUの性能面もさることながら、ベースモデルやB.T.O.で選択できるスペックも強力で、3Dゲーム(スクウェア・エニックスのオンラインRPG『FINAL FANTASY XI』の動作認定モデルも用意)や動画編集などにも対応できる構成に仕立て上げることが可能だ。

ネットワーク機能としては、10/100/1000BASE-T準拠のGigabit Ethernet機能とV.90準拠の56kbpsファクスモデムを内蔵し、オプションでIEEE 802.11a/b/g準拠の無線LAN機能も追加可能となっている。インターフェース類は、PCカードスロット(TypeII×1、CardBus対応)、SDメモリーカード/MMC/メモリースティック(Pro対応、ただしパラレル転送や著作権保護機能“マジックゲート”には非対応)の3種類のメモリーカードに対応する“3 in 1メモリーカードスロット”、USB 2.0×5、IEEE 1394(4ピン)×1、TV出力(S-Video出力)×1、外部アナログRGB出力、オーディオ入出力、パラレルを持つ。



本体左右側面。PCカードスロット、IEEE 1394ポート、オーディオ入出力は左側面、光ディスクドライブと3ポートのUSB 2.0、3 in 1スロットは右側面に配置
本体前面および背面。前面には音楽CD再生キーが、背面には各種ポート類が並ぶ。USBポートは合計5ポート装備と充実

本体サイズは幅328×奥行き270×高さ42(最薄部27)mm、重量は約3.3kg。バッテリーはリチウムイオンタイプで、JEITA測定法V1.0による駆動時間は約1.1時間(オプションで容量が2倍(4400mAh)の“リチウムイオンバッテリー4400”も選択可能)。同社ハイエンドモデルでPentium M搭載の『Endeavor NT7100Pro』に比べるとバッテリー駆動時間は及ばないものの(NT7100Proは約5時間)、据え置き使用が主となる本機の場合には、それほど気にならないだろう。

プレインストールOSはWindows XP Home Edition(製品名の末尾が“H”のモデル)、またはWindows XP Professional(同じく“P”のモデル。価格は“H”に+7350円となる)。また、B.T.O.により、Microsoft Office Personal Edition 2003/Standard Edition 2003/Professional Enterprise Edition 2003が追加可能で、映像編集ソフト『Symphomovie』が標準で付属する。

同社のハイエンドノート『Endeavor NT7100Pro』(写真をクリックするとニュース記事に移動します)
最小構成価格は、『EDiCube F550H』が13万4190円、『EDiCube F530H/P』が12万8940円。『EDiCube F550H』と『Endeavor NT7100Pro』(15インチSXGA+液晶ディスプレー搭載時最小構成は15万3300円)の最小構成価格を比較すると約2万円安いことになる。

AMDとインテル、Athlon 64/XP-MとPentium Mというプラットフォームの違いはあるものの、スペック面的には一見すると“どちらもハイスペックノート”と見れるので、なかなか差別化が難しいところはある。しかし、その差別化の難しさを、ブランドやデザイン、基本コンセプトの違い、という切り口で果たしている点が本機の特徴だ。明確な使用目的を持って細かくカスタマイズを行なっていくなら“Endeavor”ブランドの『Endeavor NT7100Pro』がオススメだが、リビングなどのプライベートな空間で“何かを”楽しむパソコンがちょっと手頃な価格で欲しい、ということであれば“EDiCube”ブランドの本機がぴったりと言えるだろう。


SPEC
製品名 EDiCube F550H/P、EDiCube F530H/P
CPU モバイルAthlon 64-3000+/3200+/3400+またはモバイルAthlon XP-M-2800+から選択
チップセット nForce 3 Go 150
メモリー 256~2048MB(PC2700 DDR SDRAM、SO-DIMMスロット×2)
ビデオチップ ATI MOBILITY RADEON 9200(ビデオメモリー32MB)またはATI MOBILITY RADEON 9700(64MB)から選択
HDD 30~80GB(UltraATA/100接続)
光学ドライブ DVDマルチプラスドライブ/コンボドライブ/CD-ROMドライブから選択
液晶ディスプレー EDiCube F550H/P:15インチSXGA+“あざやか液晶”、『EDiCube F530H/P:15インチXGA
拡張スロット PCカードスロット(TypeII×1、CardBus対応)、3 in 1メモリーカードスロット(SDメモリーカード/MMC/メモリースティック(Pro対応/マジックゲート非対応))
通信 10/100/1000BASE-T、V.90準拠56kbpsファクスモデム(IEEE802.11a/b/g準拠無線LANをB.T.O.で追加可能)
インターフェース USB 2.0×5、IEEE 1394(4ピン)×1、TV出力(S-Video出力)×1、外部アナログRGB出力、オーディオ入出力、パラレル
サイズ 幅328×奥行き270×高さ42(最薄部27)mm
重量 約3.3kg
OS EDiCube F550H/EDiCube F530H:Windows XP Home Edition、EDiCube F550P/EDiCube F530P:Windows XP Professonal

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン