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VAIO type S VGN-S90S

VAIO type S VGN-S90S

2004年07月14日 13時27分更新

文● 松本 俊哉

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“とても快適に動作する”ハイ・パフォーマンス
――FFベンチテスト

ソニースタイルの販売ページより
ソニースタイルでは、Pentium M 745-1.8GHzとATI MOBILITY RADEON 9700のチョイスが可能(ソニースタイルの販売ページより)

 このスペックだけを見てもビジネスモバイルマシンとしては十分だが、メーカー直販サイトの“ソニースタイル”では、さらなるハイパフォーマンス仕様にカスタマイズできるオリジナルモデル「VGN-S90S」が用意されている。特筆すべきはCPUとグラフィックアクセラレーターを変更できることで、Pentium M 745-1.80GHzとATI MOBILITY RADEON 9700のチョイスが可能だ。

 Pentium M 745-1.80GHzはインテルが新しく導入した“プロセッサ・ナンバ”が与えられたモバイルCPUで、実クロックは1.8GHz。一般店頭モデルのVGN-S70B(Pentium M-1.50GHz)と300MHz違うことに加えて、CPUコアは90nmプロセスルールの“Dothan”に変わり、2次キャッシュの容量が2倍の2MBへと拡大している。デスクトップPCが3GHzを越えた今では300MHzのクロック差がわずかな違いに思えてしまうが、2次キャッシュが倍増したことでクロック値以上に劇的なパフォーマンスの差が生まれている。

 一方のグラフィックスコアは、一般店頭モデルがMOBILITY RADEON 9200オンリーなのに対して、ソニースタイルモデルでは同 9700が選択できる。9200はDirectX 8.1対応の同 9000の廉価版という位置づけで、ピクセル/バーテックスシェーダをハードウェアでサポートしている。9200が最新のアーキテクチャを採用したチップではないとはいっても、(株)スクウェア・エニックスのMMORPG「FINAL FANTASY XI」など現役の3Dゲームを楽しむには十分なパワーだ。ところが、9700はATIが「デスクトップ向けグラフィックスコアと同等かそれ以上」と自負するDirectX 9対応のハイエンドチップで、最大コア周波数は450MHzまで到達する。コア自体が強力なこともあるが、ビデオメモリが9200では32MBだったのに対し、9700で64MBに拡張されたことも大きい。

 CPUとグラフィックスコアの違いがどれほどの差を生んだのかは、ベンチマークテストのスコアを見てもらえばハッキリするだろう。検証に利用したのはスクウェア・エニックスの「FINAL FANTASY XI for Windows オフィシャルベンチマークソフト2」で、低解像度(L、640×480ドット)と高解像度(H、1024×768ドット)の2パターンで実施した。ちなみにソニー、およびソニースタイルではtype Sでの「FINAL FANTASY XI」の動作は保証していないので、あくまで参考値としてご覧いただきたい。

 その結果、一般店頭モデルVGN-S70BがL3245/H1911だったのに対して、Pentium M 745-1.8 GHz/MOBILITY RADEON 9700/メモリ512MBにカスタマイズしたソニースタイルモデルはL5353/H3621という驚くべきスコアを叩き出した。そもそもスクウェア・エニックス社はスコア1500~2499あたりを標準レベル、スコア3000以上で“とても快適に動作する”としており、このソニースタイルモデルなら実際に1280×800ドットのフルエフェクトオプションで遊んでもまったくストレスを感じないはずだ。



ベンチマークテストの結果
ベンチマークテストの結果

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