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トレンドマイクロとhi-ho、有害サイトブロックサービスに関するアンケート結果を発表

2004年07月05日 21時52分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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トレンドマイクロ(株)とパナソニック ネットワークサービシズ(株)は5日、東京・新宿の小田急ホテルセンチュリーサザンタワーで記者説明会を開催し、両社が2003年9月にパナソニック ネットワークサービシズのインターネット総合サービス事業“hi-ho(ハイホー)”(当時は松下産業(株)が運営する“Panasonic hi-ho”)で開始したインターネットのURLフィルタリングサービス“hi-ho有害サイトブロックサービス”についてのアンケート結果を発表した。

プロダクトマーケティング課プロダクトマネージャーの神田貴雅氏 パナソニック ネットワークサービシズの取締役 ISP営業グループグループマネージャーの新居道子氏ら
トレンドマイクロのマーケティング統括本部プロダクトマーケティンググループ プロダクトマーケティング課プロダクトマネージャーの神田貴雅氏トレンドマイクロの戦略企画室の細川彩子氏(左)と、パナソニック ネットワークサービシズの取締役 ISP営業グループグループマネージャーの新居道子氏(右)

hi-ho有害サイトブロックサービスはhi-hoユーザーが同ISPサービスを利用してインターネットに接続しているパソコンに専用クライアント(Windows 98/Me/2000/XP)をダウンロード、インストールしておくと、アダルト情報や出会い系/掲示板など子どもに見せたくない特定のウェブサイトの表示が行なえないというもの。月額210円の有料サービス。今年6月1日にバージョンアップし、表示/非表示を指定するウェブサイトの分類(カテゴリー)の種別を71に細分化したほか、表示したウェブサイトを1週間分記録するログ管理機能、1台のパソコンを複数人で使用している際に設定を一括管理/切り替えが行なえる“ユーザー管理”機能(WindowsにログオンするユーザーID/パスワードとは連動せず、クライアントアプリケーション上で利用者の設定を切り替える)、などが新たに追加された。

hi-ho有害サイトブロックサービスの仕組み
hi-ho有害サイトブロックサービスの仕組み。パソコン1台につき1契約が必要

発表会にはトレンドマイクロのマーケティング統括本部プロダクトマーケティンググループ プロダクトマーケティング課プロダクトマネージャーの神田貴雅氏、戦略企画室の細川彩子氏、パナソニック ネットワークサービシズの取締役 ISP営業グループグループマネージャーの新居道子氏らが出席。アンケートを実施した背景や分析結果などを報告した。

子どものいる家庭では3/4が自宅で子どももインターネットを利用している
アンケート結果より。子どものいる家庭では3/4が自宅で子どももインターネットを利用している

アンケートはhi-hoトップページで今年4月26日から3週間告示され、誰でも参加可能だが、今回発表の結果は“子どものいる家庭”を対象に570名のユーザーデータを抽出してまとめたという。回答者のプロフィールは以下のとおり。

男女比
男性71.2%、女性27.0%、不明1.8%
年代
20代2.2%、30代31.6%、40代53.7%、50代10.2%、60代以上1.2%、不明1.2%
未既婚
結婚している95.3%、結婚していない1.6%、そのほか1.2%、不明1.9%
家族人数
単身0%、2人0.2%、3人21.4%、4人47.5%、5人18.1%、6人以上10.9%、不明1.9%

その結果によると、自宅での子どものインターネット利用割合は全体の75.3%が“利用している”と回答。性別と年代別に見ると、男女とも“小学校高学年”から利用率が高まり、年齢とともに上がっていく傾向が見られた。

利用し始めた理由(複数回答)は、“自発的に興味を持ち利用し始めた”が64.8%で最も多く、次いで“学校で使うようになったから”の43.6%が続く。インターネット利用について家庭での約束ごとについては、“リビングで使うようにしている”(23.5%)、“親子でいっしょに利用”(20.5%)、“1日に利用できる時間を決めている”(18.2%)などが多かった。

子どものインターネット利用に関する不安を聞く質問では、“悪質な情報に接する機会が増えてしまう”(84.5%)、“悪質な業者に個人情報を提供してしまう”(79.6%)、閲覧するだけでウイルスに感染するサイトにアクセスしてしまう”(77.7%)、“アダルトサイトにアクセスしてしまう”(75.1%)、“本来子どもがすべきことがおろそかになる”(70.0%)などが上位を占めた。

hi-ho有害サイトブロックサービス利用者の利用動機に関するアンケート結果 子どもに見せたくないサイトカテゴリーのアンケート結果
hi-ho有害サイトブロックサービス利用者の利用動機に関するアンケート結果。最も多いのが“有害なサイトや悪質な情報から子どもを守るのが親の義務と考えた”からだった子どもに見せたくないサイトカテゴリーのアンケート結果。トップはアダルト、次いで薬物、違法行為、アブノーマル、宗教・カルトなどと続く

開始から10ヵ月が経つ“hi-ho有害サイトブロックサービス”については、半数近い46.8%が知っていると答えたものの、加入している人は10%にとどまる。利用者の加入理由は“有害なサイトや悪質な情報から子どもを守るのが親の義務と考えた”と答える人が78.9%で最も多く、次いで“家庭で安心してインターネットを楽しめるから”(71.9%)、“子どもが大きくなって、すべてのウェブサイトを自由に見せるのは危険と考えた”(68.4%)と続く。また、“子どもが不適切なサイトを見ていたから”(22.8%)、“インターネットの利用にまつわる事件事故の報道を見たから”(19.3%)といった切実な理由も少なくない。

両社は、利用者への満足度調査の結果(82.4%が満足と回答し、87.7%が継続利用を希望、未利用者のうち44.1%が今後利用したい、など)を紹介しながら、ユーザーの満足度が高く、今後も無料体験サービスなどを通じて利用者を増やしていきたいと語った。

なお会見の最後に細川氏は、実施時期は未定としながらもhi-hoを利用していないユーザー向けにも同様のサービスを提供するべく、現在準備を進めていることを紹介した。細川氏は「Proxyサーバーを利用する方法とは違って、“hi-ho有害サイトブロックサービス”はURLからIPアドレスを参照する際のDNSのルックアップテーブルで表示/非表示のチェックを行なうため、パソコンの知識がある子どもがProxyサーバーを利用しない設定にしても表示ブロックが可能。さらに、アンインストールや設定の変更にもパスワードが必要なため、親が不在で子どもだけが留守番している場合でも安心してパソコンを使わせられるだろう」と同サービスの優位点をアピールした。

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