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米アルテラ、低コストFPGAの第2世代製品“Cyclone II”ファミリーを発表

2004年06月29日 00時00分更新

文● 編集部

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日本アルテラ(株)は29日、米アルテラ社が現地時間の28日に低コストで量産向けのFPGA(Field Programmable Gate Array)として“Cyclone II”デバイスファミリーを投入することを発表した。2005年2月にサンプル出荷を開始し、2005年下半期までに全ファミリーが量産出荷となる予定。

“Cyclone II”
“Cyclone II”

“Cyclone II”は、第1世代の“Cyclone”と比べて、約30%コストを下げるとともに、集積度を3倍以上に上げたのが特徴。同社では競合他社のFPGAと比較して、コストが半分で、50%以上高速であるとしている。従来のCycloneは、DVカメラのビデオDSP向けに松下電器産業(株)が年間10万個を採用したほか、米モトローラ社の無線インターネットアクセスシステム向けに年間12万5000個、米ピナクルシステムズ社のビデオコンバーター向けに年間10万個といったように採用されており、韓国企業のプラズマディスプレーや液晶ディスプレーにも採用されているという。

“Cyclone II”のロジック・エレメント(LE)の集積度は4608個から6万8416個で、DSPアプリケーション向けの18×18エンベデッド・マルチプライヤーを13個から150個搭載しており、マルチプライヤーは250MHzのクロック周波数で動作可能。PLLは2個または4個搭載する。メモリーは1ブロックあたり4608bitの“M4Kメモリ・ブロック”を最大1.1Mbitオンチップで搭載し、デュアル/シングルポートメモリー、ROM、FIFOバッファーなどのコンフィグレーションが可能。外部メモリーインターフェースはDDR/DDR2/SDR SDRAM/QDRII SRAMをサポートし、データ転送レートは最大668Mbps(クロック周波数は167MHz)に対応。I/Oは、SSTL、HSTL、PCI-X、PCI、LVTTL、LVCMOS、LVDS、mini-LVDS、RSDS、LVPECLを含む、シングルエンドと差動標準I/O規格をサポートする。また、ソフトコア・プロセッサーをサポートしており、低価格(0.35ドル相当、約38円)の32bitマイクロプロセッサー(Nios II、LE数550)として、単体やハードウェアによるエンベデッドコアと置き換えることもできるという。

“Cyclone II”は、90nmの低誘電率材(Low-K)プロセスにより製造される。コア電圧は1.2V。ラインアップは、LE数が4608個の『EP2C5』、8256個の『EP2C8』、1万8752個の『EP2C20』、3万3216個の『EP2C35』、5万528個の『EP2C50』、6万8416個の『EP2C70』。パッケージは『EP2C5』の144ピンTQFP/208ピンPQFP/256ピンFineLine BGAから、『EP2C70』の672ピン/896ピンFineLine BGAまで、6種類が用意されている。

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